- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532192839
感想・レビュー・書評
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マニュアル本ではないが、疑似体験はできる。
綺麗事ばかりではないところに、リアリティがある。
少し時代は今とは違うのだが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新判があるんだ・・・知らなかった
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著者の体験を元に書かれていて、非常に読みやすかった。一般に言う会計の理論等が書かれている本ではないので、会計はこういう世界なんだと柔らかい頭で読むと良い。
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実務の話も多いし世の中では常識化している会計規則、慣習にもはっきり意見しているところが面白い。ただ後半はやや読んでてダレる。
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信越化学の財務・経理担当の元取締役、金児昭氏による「教わらなかった会計」と題された書籍。
M&Aなど国際企業の現場で必要となるであろう知見や実体験が書かれてある。
ただ、私のように会計の初学者にとってはスケールが大きすぎて決して参考になる内容とは言いがたい。
また、導入部で「会計とは人間を幸福にするもの」と定義されていたが、個人的にはあまりそのエッセンスは感じられなかった。
国際企業の財務・経理担当に従事している人にとっては有益な内容ではなかろうか。 -
M&Aなんて当たり前の時代に生きている。
はて、ではその実務の最前線で活躍してきた人の声をどれだけ聞いた事があるだろうか。メディアが流す記事や教科書で習う会計にも触れてきた、では実体験は?
もし、自分がM&Aなんかを仕事でやる事になった時に、こういう本を知っておく事が大事だと思った。
•メーカーにとって大事なのは営業、開発、製造(+M&Aの部門)経理財務はバックアップである
•会計をやる人をアカウンタント。財務をやる人をトレジャラーという
•合弁会社を作るときには、最初の時点で「自分の持ち分を売るときには事前に話さなければならない」という一文を契約に入れる事が大事
•金額をみたら、数量×単価=金額
•会社の中で経理財務を最も理解していなければならないのはトップである
•担保の優先順位
日本; 土地→建物→経営者の個人保証→手形→在庫→売掛金
アメリカ; 売掛金→在庫 個人保証や工場財団は担保になりづらい
•CF。書類の上では営業CFから入るが実務は2番目(投資CF)から入る。まずは、どれほどの設備投資が必要か見極める
•原価計算はやるとしたら必ず社長がやうこと。無論、売上とセットで把握
•借金は経営にとっての必要悪。借金が無いと、お金のコストである金利を忘れてしまう。そのために社内金利を設定する。
•原単位は簡単には決まらない。フル生産のタイミングで設備投資することで、最適な原単位を把握できる
•設備投資の採算計算
1、オプティミスティック
2、モスト プロバブル
3、ペシミスティック
3をベースにして判断する
•海外から借りて、使途が決まっていないものは「インパクトローン」と呼ぶ
•経理財務はお金を守るところ、購買はお金を使うところ。同じ役員が担当するべきではない
•経理財務の鉄則
「嘘を言ってはいけないが、本当の事を言わなくてもいい」 -
金児氏の本。2005年。現実の企業経営に即した会計の話をしてくれる。経営学などの体系化された学問とは異なり、長年企業に勤めた経験から会計の解釈と重要性を説く。特に、M&Aは現在は当然のように使われる手法であるが、学問上は特別な項目として分類されており、実務と大きな矛盾がある点に警鐘を鳴らしている。また、為替予約などのリスクヘッジも時としてヘッジにならないことがあるため、財務担当者は購買担当と会話をしながら業務を進めるのが良いと説く。
会社の性格上、財務は会社の利益や財産を守るところであり、購買は利益を生む為に原料を購入するところと分類される。つまり、この2つの部署は対立関係にある。したがって、2つの部門を1人の人間が兼任することは難しく、経営者は別々の人間を立てるのがよいらしい。CEOはCFOの仕事を完全に理解すべきとの説明に納得。運営する為には財務を理解することは必要事項である。 -
プレジデントの書評で見つけて購入。会計とは「残増減残」がすべて、とか必死の覚悟で会社の財産を守ることとかがエッセンスであろうが、筆者の個人的体験にもとづくM&A交渉のハードさや、本当に必要とされる仕事はスピード、密度、知恵を振り絞ってやらなくてはならない、それこそが経営だとか、優れた経営論でもある。再読必要。