ビームス戦略

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532194710

感想・レビュー・書評

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  • 90年代末に体感したセレクトショップの勢いの背景と、拡大し希薄化する店の構造が理解できた

  • ・ビームスは、「アメリカンライフスタイルショップ ビームス」としてスタート。
     服だけでなく、アメリカのライフスタイルを伝えたい思いで始まった。

    ・西海岸のアメカジ=ビームス
     東海岸のトラッド=ビームスF
     欧米のデザイナーブランド=インターナショナルギャラリービームス
     レディス=レイビームス
     ----------
     さまざまな顔を持っているので、時代によって前に出てくる顔が変えられる強さがある。

    ・ビームス東京が渋谷に出店したのは、公園通りをほぼ登り切った裏通りで、隣は公園。
     一等地とはいえないという意味で、いかにもビームスらしい場所だった。

     ビームスの出店セオリーは、「一等地から、一歩下がったところ」
     わざわざ来てもらえるお店であれ というポリシーから。
     =リセノ京都店の立地と近いね!
     =アンチメジャー

    ・1990年 ビームスは福岡に飲食業態「ルーセントカフェ」をオープン。(2007年閉店まで粘った。)
     アフタヌーンティーなどが出てきたこの時代に、福岡でひっそりとオープンというのが、 ビームス的。
     95年 ビームスの向かいに「タイムカフェ」をオープン。

    ・カフェがあることで、そのブランドがどんなモノを売りたいかではなく、どんな過ごし方=シーンを提案しているのかを見せられる。

    ・非常に早い段階の流行を提案する = 点を提案する。
     「あの店はかっこいい!」というイメージを持って認知されるには、面となって終息しつつある流行物を揃えているだけではなく、
     点なり線の段階にあるものを提案しなくてはならない。
     
     つまりは、街にまだあまり出ていない流行を情報発信していく必要がある。
     感度が高い店かどうかを見極める能力を、お客は送り手が思う以上に持っているからだ。

    ・オピニオンの流行感度は、ファッションとしての鮮度を持ちながら、マスを射程範囲に入れることができるもの。
     オピニオンの欲するものを明確につかみ、提案すること。
     つまりは、感度がいいイメージを打ち出しながら、ビジネスとしてマスまで取り込むという考えが、ビームス。

      

    ・店で大事なことは、働いているスタッフとお客が同じような生活をしていて、店にリアリティがあること。
     ちょっと背伸びすれば届きそうなものが、ビームスのフィルターを通して提案され、文化、ライフスタイルを変えていくこと。

  • 同じようなことが繰り返し書かれているような、主観的すぎてわかりにくいような印象

    途中から飽きた

  • もはや誰もが知る通り、現代のビジネスを取り巻く環境は、数年前とは比較にならないほど猛烈なスピードで変化している。
    ドッグ・イヤーならぬマウス・イヤー。特にIT関連の企業であれば、2、3年も立てば、業界トップ10企業がごっそり入れ替わっていてもおかしくない。

    この現象、確かに一般人からすればごく最近の風潮のようにも見えるが、ファッション業界は古くから驚異的なスピード感で持って各企業はその時代その時代を生き抜いている。

    「"半歩先"の流行をキャッチしつつ、ブランドの根底にあるアイデンティティを確固たるものとし続ける」

    BEAMSは、時代に応じて変えるべきもの、時代を越えて守り続けるもの、双方のバランスをうまくとり、「多面的でありながらも1面1面は非常に尖っている」企業として、この栄枯盛衰の激しいファッション業界を生き抜いてきた。

    本書では時系列で、主にブランド・マーケティングの視点からBEAMSの事業戦略を解説している。

    「企業としての多面性」という視点は、業界業種問わず、むしろ個人にとっても、これからの時代、非常に大切な視点になるんじゃないだろうか。

  •  自分が好きなブランドなので、つい手に取ってしまった。「創業以来、時代にミーハーなポジションを確立しながら、常に第一線に位置し続けてきた」ビームスの秘密を解き明かす一冊。
     ビームスは、かつて幹部社員の多くが離脱するという困難に直面した。しかし、それが若手を抜擢する機会にもなり、組織のフラット化につながった。若手の抜擢を決意したのは、創業者である設楽洋。
     読んでいて、ビームスはやはり設楽氏の会社であり、その影響力は絶大なのだと感じた。設楽氏をはじめとする幹部の「目利き」により、新たなビジネスを展開するときも、それがビームスらしいからしくないかが判断される。決してトップ・ダウンではないけれど、設楽氏のいなくなったビームスは大きな変化を迎えると思う。

  • ファッション

  • 今ではファッションの最先端の街になった原宿も、この会社がなくては今のような姿はなかったのかもしれない。
    僕にとっては、ここで買う事が高校生の頃から憧れだったお店。会社が何を目指し、どう拡大していったのか、とても面白く読めた。
    気づきのタイムラグは富士山型から八ヶ岳型に変化。サイバー/イノベーター/オピニオン/マス/ディスカウンター

    マーケットセグメンテーション
    ハイエンド クロムハーツ
    トレンド ユナイテッドアローズ
    ミッドトレンド グリーンレーベル
    ボリューム

  • BEAMSのたどった足取りと市場へのアプローチをまとめた一冊。BEAMSの姿勢や服、家具、そしてライフスタイルに対する熱意を感じる一冊。 学ぶ事がたくさん詰まっている。
    BEAMSに行ってみたくなる。そしてBEAMSを"体験"したいと思う。

  • 就活でこの業界にも興味があるから、んじゃ手っ取り早くってことで、BEAMSを知ろうと。

    読んでいくとどんどんこの企業が好きになった。

    キレとコク。なるほど。

    新しさを発信する一方、土台も鍛え上げていく。キレとコク。

    生活者目線に立って、短期的な成果より、いってみればいかに顧客満足を創出したかってとこに軸を置いた企業のような気がした。

    「Happy Life Solution Company」

    まさしくー

  • 意外と面白かったです。

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著者プロフィール

ジャーナリスト1961年、新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステムに入社し、ファッションという視点から、企業や商品のブランドづくりに携わる。同社取締役、ifs未来研究所所長などを歴任し、2021年に退社。コミュニティー「偏愛百貨店」を立ち上げた。『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞出版)、『虎屋ブランド物語』(東洋経済新報社)、『TSUTAYAの謎』『すいません、ほぼ日の経営。』(以上、日経BP)など、著書は30冊を超える。毎朝3時に起きて原稿をつづる生活を30年にわたって続けている。

「2021年 『アパレルに未来はある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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