プラットフォーマー勝者の法則: コミュニティとネットワークの力を爆発させる方法
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2019年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532322625
作品紹介・あらすじ
こうすれば、アマゾンやアップルになれる!
もともと伝統的な小売業者、製造業者だった彼らは、いかにしてプラットフォーマーとなったか。ビジネスモデルを設計、点火、上昇、安定させる方法(ロケットモデル)を明らかにする。
プラットフォームビジネスの実践ガイド。
これまでのビジネスモデルと何が違うか?
ウーバーは世界最大のタクシー会社だが、クルマを1台も所有していない。
フェイスブックは世界一の人気メディアだが、コンテンツをまったく生み出さない。
アリババは世界一の流通企業だが、在庫をまったく持たない。
エアビーアンドビーは世界最大の宿泊提供者だが、不動産を所有していない。
――トム・グッドウィン(ゼニスメディア副社長)
プラットフォーム自体は生産も販売もしないが、2つ以上の顧客グループ(ウーバーならドライバーと乗客)を誘致して仲介し、お互いに取引できるようにすることで、大きな価値を生み出している。本書は、プラットフォームビジネスと伝統的ビジネスモデルの違い、そこで働く経済原理、プラットフォームビジネスならではの成功法則(ライフステージごとに直面する課題と対応策)を明らかにする。
プラットフォームビジネスを立ち上げるための「ロケットモデル」
たとえば、プラットフォームを立ち上げるために必要な手間と労力。それは「ロケット」の打ち上げにも匹敵する。2つ以上ある市場(サイド)に人を集め、それぞれに拡大策とマーケティングを実施する必要がある。プラットフォームを始動するというのは、2つの会社を同時に起業するようなものだと言ってよい。
さらには、両サイドの市場で顧客基盤を拡大して「クリティカルマス」に到達させるという、伝統的企業にはない高いハードルもある。
しかし、いったんクリティカルマスに到達してしまえば、ロケット(プラットフォーム)が飛び続けるための推進力は少なくて済む。地球脱出速度まで加速してしまえば、「ネットワーク効果」のおかげで重力は弱まる。
アマゾンやアップルはビジネスのルールをどう書き換えたのか?
伝統的企業も、プラットフォーム企業に転身する、あるいは既存のビジネスモデルにプラットフォームを付加することができる。
その典型がアマゾンやアップル。もともと伝統的なビジネスモデル(小売業、製造業)から出発した彼らは、それにプラットフォームを組み合わせることで急成長を遂げた。複数のビジネスモデルが互いに補完し合い、顧客への「価値提案」が盤石になっていく仕組みを掘り下げる。
また、価格設定や信頼構築など、プラットフォームに不可欠な戦略や、規制や競争など、プラットフォームを取り巻く課題についても取り上げる。
感想・レビュー・書評
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小売業とプラットフォームビジネスとの違い(強み弱み)、どうやって誕生し点火し成長するか。
当てはめるには厳しいかな。
80冊目読了。
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異なる顧客グループを直接つないで取引を可能にするビジネスモデルを「プラットフォーム」という。自らは生産も販売もせず、コミュニティの力で取引を発生させる。
プラットフォームの典型的な要件・機能は次の5つ。
①プラットフォームの両サイドに、生産者や利用者の立場で参加する顧客を誘致する
②両サイドの顧客を仲介する
③両サイドの顧客間で交渉させる
④両サイドの顧客間で取引させる
⑤オペレーションとエコシステムを最適化し続ける
プラットフォームは、次のような「促進剤」に支えられている。
・戦略的促進剤:ガバナンス(規則や方針)、信頼、ブランド
・重要促進剤:ITインフラ、ユーザー体験、決済
プラットフォームの価格戦略は、運営者の利益だけを目的とはしない。売手と買手にとって、よい相互作用がもたらされるように、価格を設定することが求められる。
プラットフォームの成功のカギは「信頼」。
伝統的企業は顧客との間で信頼を醸成するが、プラットフォームは運営者と参加者だけでなく、参加者同士の信頼も育む必要がある。
プラットフォーム型ビジネスモデルは、ビジネスの世界に大きな影響を与えている。例えば
・企業と個人がつながることで、事情があって働けなかった人にも、就労のチャンスが増える。
・プラットフォームにより働き方が変わると、その新たな組織のリーダーは、従来と違うマネジメントスキルが求められる。 -
2019/04丸善
●ウーバー:世界最大のタクシー会社だか、クルマを一台も所有していない
●フェイスブック:コンテンツを全く生み出さない。
●アリババ:在庫を持たない。
●Airbnb:不動産を所有していない。
■プラットフォーム自体は、生産も販売もしていない。異なる顧客グループを繋いで取引を可能にしただけだ。
■プラットフォームは、余剰能力の再分配や、共有、再利用を可能にする「シェアリングエコノミー」の中心的存在。
外部性、規模の経済、ネットワーク効果、クリティカルマス
■既存のバリューチェーンはいわゆるリニアモデル。それをどのようにプラットフォームのマルチサイドに展開するか?
■既存のバリューチェーンはフィジカル(物理的)。それをいかにデジタルに昇華させるか? -
東2法経図・6F開架:KW/2019//K