渋井真帆の日経新聞読みこなし隊 2版

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532353544

作品紹介・あらすじ

日経、それは「世界経済欲望ドラマ新聞」。ドラマを読み解く重要人物を見つけられる。新聞を「ヨコ読み」できる。国、企業、個人の「3つのマル」を意識できる。これであなたも立派な「読みこなし隊員」です!経済入門書のベストセラー、待望の改訂版。

感想・レビュー・書評

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  • 入門書と書いてあるけど、全然入門書には思えなかった。
    結構、レベルの高い日経新聞の読み方だと思います。

    簡単にいってしまえば、国、企業、個人の3つの
    視点から読み解こうというところなんでしょうが、
    最初は、そんなところまでなかなか行かないかと。。。

    でも、これからはそれなりに意識して日経を読んでみようかと。

    なんにしても、ひとときは日経にどっぷり浸からないと
    なかなか読めるようにはならないのではないかと思いました。

  • ビジネスに関するパブリックな情報源としては、
    WEB、新聞、雑誌、テレビ、本などがあります。

    それぞれ情報としての特徴がありますので
    うまく使い分けて活用することが大切です。


    本日ご紹介する本は、

    ”日経新聞”を読みこなすため1冊。

    日経新聞本社で開催される「日経新聞読みこなし隊」
    というセミナーの内容を本にしたものです。

    ポイントは
    「ドラマ」

    世界経済をドラマととらえて、
    主人公は誰で、どのようなストーリーが動いているのか?

    このような観点で、継続的に日経新聞を見ていくと
    世界の動きがだんだん分かってきます。


    「世界経済欲望ドラマ新聞」

    本書では、日経新聞のことを
    ”世界経済欲望ドラマ新聞”と言っています。

    日経新聞は経済について書かれていて、
    経済というのは、人間の欲望や行動を
    貨幣であらわしたもの。

    このドラマの根底には欲望があります。

    誰が、どんな欲望を持って、何をしようとしているのか。
    これが分かってくるとストーリーが見えてきます。


    「3つのマル」

    3つのマルというのは
    「国」「企業」「個人」。

    新聞を読む際に、
    一つの記事を3つのマル目線で複眼的に
    眺めることが大切。
    自分目線だけでなく、立場を変えて見ることで
    いろいろな気づきがえられるようになります。


    「継続」

    はじめから経済を理解するのはむずかしいので、
    継続して少しづつやっていくことが重要。

    少しずつでも継続していると
    何となく、経済の動きやキーワードが
    感覚的に理解できるようになります。

    ぜひ、読んでみてください。



    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    経済=人間の欲望や行動を貨幣という単位で数値化したもの
    3つのマル=「国」「企業」「個人」一つの記事を3つのマル目線で複眼的に眺める
    国の究極の欲望=「国民全体を安全に豊かにすること」
    時価総額が大きい企業=株を持っている人がたくさんいるから影響も大きい
    個人の欲望=安全に豊かに暮らすこと
    <日本企業の注目点>
     ①企業の規模をダウンサイズして利益の出る体質に転換できるか
     ②新技術や海外など将来有望な分野への投資をしているか
    興味のあるニュースばかり見ていると、情報に偏りがでる
    常に問題意識を持って自分の考えや意見を企画提案という形で、会社にフィードバックできる人が求められる
    その情報の裏側にある人間の欲望を意識できれば新聞はもっと読みこなせる
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    はじめに 危機の時こそ、経済を知ろう!学ぼう!!
    第1章 世界経済欲望ドラマ新聞
    第2章 読みこなし隊への第1歩―「ヨコ読み」と「3つのマル」を意識しよう
    第3章 「3つのマル」を世界に広げてみよう
    第4章 世界を「国のマル」で考える
    第5章 資本主義社会の主役「企業のマル」
    第6章 あなたも私も「個人のマル」です
    第7章 米国発世界同時不況の記事を読みこなそう
    第8章 もっと「読みこなし隊」かたへ
    あとがき 日経新聞読みこなし隊隊員の皆さまへ
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆マインドマップ◆
    http://image02.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/03af2fb19d1821ac.png
     

  • 世界経済欲望ドラマとして、日経を読む。国・企業・個人の3つの丸を中心にして読むこと、ヨコ読みすることで多角的・多面的視点で捉えられるようになる。
    それにしても、世界経済欲望ドラマとは言いえて妙である。

  • 世界経済欲望ドラマ新聞
    この一言に尽きますね。
    日経新聞主催の読み方セミナーでいただいた本でした。
    セミナーで得た知識を補完する役割が果たせた本でした。

  • 以前から日経新聞の読み方について考えていたんで、これはちょうどいい!と思って買ってみたら、経済に関する入門書だった・・・
    日経新聞の読み方を解説するのではなく、経済を解説するために日経を使ってるってこと。
    もうちょっと調べてから買えばよかったな・・・w
    ほとんど飛ばしてしまって最初のほうしか読んでない。

    それでも「国・企業・個人を意識して読む」という点は共感できたんで、今後実践していくことにする。

  • ●日経、それは「世界経済欲望ドラマ新聞」
    ●日経新聞の読みこなし第1歩は、「ヨコ読み」・・・政治、経済、国際、企業、マーケット・・・を関連付けて読む
    ●情報の断片を組み合わせて思考できる「WEB思考」を持った人は日経を読みこなせる
     「WEB思考」:関連項目を網の目、またはクモの巣のように考える思考法のこと。複数の相互関係やさまざまな方向を模索し、あらゆる方法でパズルを組み替えて解を出す。女性が得意
     「STEP思考」:「AだからB、BだからC」のような段階を踏む、集中的、区画的、積み上げ的な思考プロセス。男性に多い
    ●「3つのマル」・・・「国・企業・個人」の経済活動の3つの主体。世界経済欲望ドラマの登場人物
     ヨコ読みの第1歩として、まずは「目の前の記事の主体は3つのマルのうち、どのマルなのか?」を考えてみる
    ●現在の「国のマル」の重要人物は日本、アメリカ、中国。準主役級でEU諸国、ニューカマーBRICs
    ●「国の究極の目標」=「国民全体を安全に豊かにすること」
    ●最低限押えておきたい記事:「GDP(成長率)」「失業率(雇用統計)」「経常(貿易)収支」の3つの統計に関する記事
     「GDP(成長率)を上げ」「失業率を下げ」「経常(貿易)収支を黒字にする」が経済力をアップさせるための国の基本路線になる・・・発表された数字がそれに沿ったものになっているか、今後の見通しはどうなのかとう観点から記事をチェックする
    ●日本企業の「企業のマル」は「自動車・電機・通信・金融」の4つの業種の企業
     「自動車・電機・通信」は日本の基幹産業
    ●株式の時価総額:発行済み株式×株式時価
     時価総額が大きい企業=その企業の株式を幅広く投資信託、年金資金、個人投資家、企業の持ち合いなどで投資家が保有しており、その株価がそれら投資家の利回りや収益に与える影響が大きいことを意味する
    ●「資金の調達」:企業が事業を行なうためのお金を集めること。その手段は株式の発行と借入金
     株式の発行・・・メリット:集めたお金は返さなくていい、デメリット:株価が上がらなかったり配当が少ないと株主から文句が出る。最悪の場合は社長がクビ、直接金融化間接金融か:直接金融
     借入金・・・メリット:約束どおり金利を払い、返済をきちんとしていれば文句は言われない、デメリット:借りたお金は必ず返さなくてはいけない、直接金融化間接金融か:両方
    ●上場:ある企業の株式が証券取引所において不特定多数の投資家に売買される状態になること
    ●「個人の4つの側面」:「労働者」「消費者」「投資家」「納税者」
    ●サブプライムローン問題が世界に波及した3つの原因
     ・金融のグローバル化
     ・金融商品の証券化と投資家のファンド化
      ※ファンド・・・不特定多数の投資家の資金が集められ不特定多数の銘柄に投資する仕組み
     ・格付けへの妄信
    ●円高が進んだ理由:「円キャリー取引」を投資家がやめたため
     ※円キャリー取引・・・円でお金を借り入れてドルなどの外貨資産に投資する取引のこと
    ●暗雲が立ち込めてきた日本経済・・・「原材料高騰」「円高」「米景気後退」の逆風3点セット
    ●溜まっていたマグマの大噴火・・・米証券大手のリーマン・ブラザーズの破綻('08年9月15日)。負債総額は6000億ドル(約63兆円)
    ●GDPの主な中身は個人消費、国の支出、企業の設備投資、輸出の4つ
    ●世界の経済成長を引っ張ってきたのはアメリカ人の過剰な個人消費
    ●02年から07年までの景気拡大局面で日本が好景気を実感できなかったワケ
     1.どこで誰が景気が良かったのか?・・・企業が輸出のために国内で設備投資をして海外で設けて過去最高の利益を上げていた
     2.儲けたお金を誰に渡したか?・・・企業の儲けは労働者に配分せず、株主の配当にウェートを置いた
     3.雇用形態の変化・・・正社員ではなく非正社員を増やした
    ●円安と円高
     【円安と円高の考え方】
      1ドル=120円の時は、1ドルを手に入れるのに120円かかる
      1ドル=100円の時は、1ドルを手に入れるのに100円で済む
      ⇒1ドル=100円の時の方が円の価値が高いので”円高”
     【円・ドルの為替ルートが違うとどれだけ影響があるのか】
      アメリカで1万ドルの車が1台売れたときの日本円で受け取れる金額の違い
      ①1ドル=120円の時(円安時):1万ドル×120円/ドル=120万円
      ②1ドル=100円の時(円高時):1万ドル×100円/ドル=100万円
      ⇒円相場が20円の円高になることで、1台当たり20万円も売上が目減りする
    ●日本企業での注目点
     ①企業の規模をダウンサイジングして利益の出る体質に転換できるか
     ②新技術や海外など将来有望な分野への投資をしているか
    ●テレビやインターネットでは記事は「点」で捉えることしか出来ないが、新聞は「点」が「線」になり「面」になり、「立体」に変換することが可能
    ●1週間まとめ読みの効用・・・何度でも読み返せる、自分の興味のある/なしにかかわらず目に入ってくる、自分の頭で整理する時間がある
    ●「経済的伝達力」・・・仕事で必要となる「読む・書く・聞く・話す」⇒ビジネスや社会生活での優位性の差になる
    ●上から言われたことを言われたとおりにやるのは当たり前で、それを仕事だと思っている人間を会社の人材として抱える余裕はない
     当たり前のことに加えて、常に問題意識を持って自分の考えや意見を企画・提案という形で会社にフィードバックできる人を企業は求めている
     ⇒「常に何かを考えて、企画や提案をしようとする態度」それを「相手にわかるように説明する能力」
    ●日経新聞紙上で使われている独特のボキャブラリーや言い回し、話の展開の手法(論法)が、いつのまにかビジネスのオフィシャルな場でのスタンダードになってしまった
     ⇒日経新聞モードの「読む・書く・聞く・話す」をマスターすれば、「普通」にビジネスで通用する「読む・書く・聞く・話す」をマスターしたことになる

  • 日経新聞の読み方

    1面
    11面(企業総合)
    12面(企業1・2)
    3面(傾向分析)
    4・5面(マクロ経済1・2)

    まず1段落目。リードでやめてもいい。

    現象の奥にあるもの

    読み続けることによる積み重ね

    経済指標3つに関する記事は見出しだけでも目を通す
    ・経済成長率(GDP)
    ・景気動向指数
    ・日銀短観

  • 日経新聞を読みこなすには3つのマル「国」「個人」「企業」を意識し、「ヨコ読み」(1面⇒政治面へと順に読んでいく方式)をする。
    その際「重要人物」(株価時価総額ランキング、経常益ランキング上位にきている企業)や「企業活動のプロセス」を意識して読み、世界経済関連の記事は、日本企業の動向を意識して読む。
    ビジネス社会で優位性を保つには日経新聞を読むことは必然であるが、書いてある内容を自分の言葉として使いこなすための、ひとつの方法として、「音読」は非常に効果的である。
    以上が概要であるが、難しい内容はなく、すぐにでも実践できるコツが掲載されているので、これから日経を読もうと思う方にはお勧めの一冊です。

    • dreamcardさん
      日経新聞を読みこなすコツは「国」「個人」「企業」の3つのマルを意識して、「ヨコ読み」(1面、政治面と順に読む)をすること。
      日経新聞を読みこなすコツは「国」「個人」「企業」の3つのマルを意識して、「ヨコ読み」(1面、政治面と順に読む)をすること。
      2010/11/21
  • 日経新聞が「世界経済欲望ドラマ新聞」だという発想がおもしろい。まず読みこなすにあたって、記事を個別に読む「タテ読み」ではなく、3つのマル(国・企業・個人)を意識した「ヨコ読み」をすること、その3つのマルを日本国内だけでなく海外にも広げてみることなどが有効だと説いている。これを読んですぐに日経新聞が読みこなせないかもしれないが、読みこなすための助けにはなりそう。

  • 2010.6.5

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