成功する人は偶然を味方にする: 運と成功の経済学
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2017年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532357238
作品紹介・あらすじ
「努力と才能は報われる」という考えは、幻想である
FT & マッキンゼー ビジネス・ブック・オブ・ザ・イヤー 話題作!
才能と努力なしに成功するのは難しいが、才能があり、努力をしても、経済的に成功する人は少ない。
勝者の共通点は何か。「幸運」な社会をつくるにはどうすればよいか。
――ニューヨーク・タイムズの人気コラムニストが、さまざまな事例や実験から「成功」にまつわる誤解を暴き、
運や偶然とどう付き合うべきかを鋭く指南!
感想・レビュー・書評
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「成功は能力と努力のおかげ、失敗は不運のせい」としたほうが努力は続けやすい。しかし、成功には運が大切だということを認め、運に感謝するほうが、他人の自分への評価は上がる。
成功が自分の努力の成果としてしまうと、稼ぎに対する権利意識が強くなりすぎる。
本書は、運の話というよりは、幸運にも富を得た人は累進課税で納税しよう、そうすれば社会全体の幸せに繋がると言いたいらしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
能力が高く、努力した人が成功するのではない。運も必要な要素であると言うことを、様々な事例を示して説明している本。そりゃそうだ。
成功した人は、後付けバイアスでいかにも運ではなく実力で成功したと説明してしまう事が多々あるのは、とても面白いと思った。
運は大事であり、周りの今ある環境に感謝する事こそ大事だと改めて思った。 -
成功したものが必ずしも能力が高いというわけではない。
時には運が味方してたまたま成功したに過ぎないのだ。
誰もが運による不平等を是正できるように、累進的消費税制度による公共投資の拡大、大いに賛成、 -
政策的なことも書いてあるので何とも言えないが、今の境遇に対して運が良くないと嘆くのではなく、むしろかなり運が良いなと思い、前向きな気持ちを論理化する上で役に立った。日本に生まれて運が悪い訳はないか。
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本書の論点が累進消費税について結論を占める点が注意。
金持ちも運だ。富を再配分しようってな感じで。
その提案に至るまでの過程に偶然性の話がさかれている印象だが独立した章ではある。
結局、日々の偶然にきづきものにするかだけでしかない。
なんでそなったのかはそういう人としか言えないと感じる。
向かい風より追い風を感じることができるかを日々の運に感謝して生きたい。
インターネットはこの偶然という可能性がひらけたとみていいだろう。 -
確率の面から論じる内容に心理(学)を絡めてくると一気にとりとめのない内容になるんだな、というのを思いっきり示している内容。
確率について学びたいと思って読む人にとっては少し肩透かしを食らう内容だと思う。 -
あんまり面白く無かった。自分の力だけじゃ成功出来ないよって言う事と新しくこういう税金取り入れたら良いと思うって事が書いてあった。
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成功した人は、自分の力で成功したと思っている人が多いけれど、実は全く逆で、成功はたまたまであり環境や運の良さがあったと考えるべきという。会社が儲かるのも、資本主義という社会があって、景気が良かったりトレンドに乗ったり様々な要因が偶然上手く行ったからで、自分独りの力ではどうにもならない。それを認識しておくべき。
経営者は自分の実力を信じ、社員は運に縋る。居酒屋で愚痴る巷のサラリーマンはよく判っています。 -
幸せについて考えてみた。
・凄い人達の争いでは、運が最終の決め手になる
・幸運に感謝する方が、周りからの信頼が得られ、信頼が得られれば成功確率が上がる
・累進消費税を導入すれば、社会の幸福度が上がる
能力と努力で上位に上り詰められる。けれども、上位に上り詰めた後、勝負するには運が必要なのである。
情報化社会は生き残るのは1つだけ。2番が得る利益は圧倒的な差がある。
例えば、無名の人の本がヒットするには内容が良いのは大前提だが初期の段階で有名な人に推薦されたりするという「運」が必要だといったように。
また、幸運に感謝することでより幸運を呼びやすくなる。自分の成功が「努力」や「能力」によるものだというより「運」によるという態度を示したほうが、周りの人ももその人の事をよく思うというデータが示されていた。
そして、筆者が最も伝えたかったのは「社会全体の幸福度をあげるために累進消費税を導入せよ」
という事だろう。
人がモノを買うのは周りの基準によってなので、周りが豊かになればなるほど高価なものを持ちたがる。例えば、結婚式の価格などでも、周りの相場に合わせて行うだろう。それが、例えば結婚式はホームパーティでするという文化が広まれば、結婚式に使われるお金は減るだろう。
そう言ったお金を公共政策にまわすことで、社会全体が豊かになり幸福な人が増えるというのだ。
ふーむ。
幸せの定義をひとりひとりが考えなくてはいけないかな。
でも、まもなくに迫った消費増税を少しポジティブに見られたのは良かったな。