富の不均衡バブル

著者 :
  • 日本実業出版社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534051981

感想・レビュー・書評

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  • ピケティよりも先に不均衡に目をつけたんだろうか。
    相場感もその後の動きをよく捉えていてすごいわ、この人。まぁ全部は当たらないけどね、もちろん。

  • 辻褄が合うとか合わないとか、論理的に読んでいくとかではない感じの本。

    この本に書かれている内容が、結果として当たれば、それでいいし、外れれば、それはいろいろな理由が言えるという事だと思う。
    世界の金の流れとかを意識しつつも、チャートの傾きと日柄の相関を重視している。
    2015年の為替や日本株については、まあ当たってるんじゃないかな。米国も中国発で下げ始めたが、帯にあるダウが6000というのは、どうなのかな?本の中では1万ドルという記載もあって筆者はそちらのほうが有力のような書きぶりだったが。いずれにしても、一方向ではなくて上げて下げて、切り下がっていくイメージとも。

    方針を決めるときの一つの情報としては、良いんじゃないかなと思う。ただ、日柄については過剰に意識しすぎないほうがいいと思う(過去に痛い目にあっちゃったことあり)し、自己責任っていう原則を忘れないことが大事だなと。

  • 2015/02/02:読了。
    黄金分割、経済のサイクル・波動からみて、日本はこれから繁栄。 という本。

  • アマゾンレビューの評価はボロクソであるが、それほど悪い本ではない。むしろ良書だと思う。文章に気取りや自己陶酔が散見されるが、それでもあの川合美智子の師匠である。学ぶべき点は多い。
    http://sessendo.blogspot.jp/2014/12/2022.html

  • 株価チャートの本。後半は筆者の主張が分からなかった。株価チャートはインフレ率などで修正しないまま使って、価値があるのだろうか?

  • 最近は割りと外していると思うのだが、その都度チャートを修正して解釈しているので、まあ、理論としては間違っていないのかもしれないが・・・。ファンとしてはもっとバシッと予測を当てて欲しい。

  • この本の著者である若林氏が書かれる内容の特徴は、株価やゴールドの価格の推移を図形的に解析して、さらには未来の価格のレベルと時期を予想することです。

    彼の持論は、株価等は経済のファンダメンタルズではなく「日柄」で決まるというもので、起点となる時期と最高値等の時期との間には、数学上の重要な数字(162,81,40.5等)が関連している様ですね。これをもとに個人が現在から2030年にかけての投資戦略を立てるにあたっての明確な指針を示してくれています。

    結論から言うと、2015年からの変化があり、日経平均は上昇、米国ダウは本格的な暴落、通貨では円安ドル高とのことです。ゴールドは確実に上昇するようですね。

    彼の本は何冊か読んできていますが、彼の言われていた事は基本的に予想通りでした。それも変化がおきやすい各国の経済状況でなく「日柄=一定パターンの周期のようなもの(私の理解」をベースにしているからだと思います。

    投資で積極的な活動ができるのも仕事をしているあと10年足らずだと思いますので、有終の美を飾る事ができるよう、この本を参考にした資産運用をしていきたいと感じました。

    以下は気になったポイントです

    ・米国GDPの70%以上を占める消費が、極めて少数の人達の消費に依存している、という不健全な国の形が問題である(p17)

    ・NYダウが1966年に初めて1000ドルの高値をつけてから、1982.8まで16年にわたって続いた、1000-600ドルの間の動きの間に、それまでの体制が崩壊した。これからの米株価は崩壊が本格的に始まる(p32)

    ・企業の総人件費は8.9兆ドルでGDPの52.7%であり、1948年以来の最低水準となっている(p38)

    ・1980年代からはレーガンアジェンダが進行、その結果、大恐慌の暴落前夜と同じ状況が出現している(p40)

    ・ニューヨークのアパートには、コンドミニアムと「コープ」があり、コープはお金を出しても、コープの理事会がOKしないと入る事ができない、コープの住民は仲間意識を共有する(p44)

    ・アメリカの中産階級はゆっくり没落しつつある、ボトム80%の消費支出のシェアは、1992年の46.6%から、2012年には39%まで落ち込んでいる、トップ5%が、27→38%に増加したのと対照的(p47)

    ・ルーラルアメリカとアーバンアメリカを見分ける方法として、アーバンには Whole Foodという、アップスケールで有機食品を販売するスーパーで、民主党有利。クラッカーバレルというホームスタイルレストラン(チキン・ダンブリング)は圧倒的に共和党有利である(p52)

    ・当選3回あたりまでの共和党議員のほとんどは、当選するときに援助してくれた支持団体に対して「けして増税しない」ことを約束する(p56)

    ・米国での3回にわたるQEの経済への影響は議論があるが、少なくとも資産価格(株、不動産)の押し上げ効果はあった(p63)

    ・公開されたFRBの議事録によれば、リーマンショック直前の2008.8においてバーナンキは、「われわれの金融政策は結構うまくいっている」と発言している(p69)

    ・雇用統計は、非農業雇用者数と失業率が注目されるが、55.7万社のペイロール(給料支払い名簿)と、6万世帯の給与明細をあわせて統計としている。推量が加えられ、事後調整が頻繁かつブレが大きい(p87)

    ・米国で現在進行中のブルマーケットは、1982年以降の上昇相場が終わる最後の段階である。安値は6000ドルとなっても驚かないレベル(p115)

    ・ドル円は1971.8のニクソンショックで固定相場と決別した、その40.5年後の2012.2が75-76円の最後の瞬間で円高は終了、2年後には105円となっている。大恐慌安値からの81年目は、2013.7から始まっているので現在進行中の相場がいつ終わっても不思議でない。(p128)

    ・200年間基軸通貨であった英国ポンドは1864年には1ポンド=12ドルであったが、120年後の1985年には1ドルまで下落した(p152)

    ・2010年にオバマケア(法律)が成立し、2013.10から実施された。国家が保険運営するのではなく民間の保険会社が行う。被保険者はエクスチェンジという取引所にいって保険を選ぶ。メディケアを全国民に拡張すると民間保険会社が大損害をこうむる、すでに1.7億人は勤務する会社が提供する医療保険でカバーされているので複雑なシステムとなった(p157)

    ・2010年に法律となった、スーパー・パック法により、個人に対する献金でなければ、金額制限なく政治活動に献金できるようになった(p159)

    ・日本の株価は、2003.4に最安値(7604円)を記録したが、頂点から160ヶ月であり、162ヶ月の近似値。このときが日本経済の底と言える。最低金利(0.43%)を記録した6月は162ヶ月目である(p165)株式相場からくる最大のデフレ波は、すでに2009年の7000円で終わっている(p168)

    ・日本の場合、株・金利・為替で、すでにデフレが終わっていることが黄金分割の日柄で説明できる、すると株価は6994円を下回ることはなく、75.53円を超える円高も起こらない(p174)

    ・日本の場合、圧倒的に有力な日柄は、2030年である。明治維新から162年目、1949年の東証再開から81年、バブル天井から40.5年、2008.10の底値から262ヶ月、2015年から始まるブルマーケットの頂点となる(p176)31年が終わる2021年の翌年2022年であり、それまではゆっくり相場が上がるだろう(p176)

    ・2015年後半から50年目の上昇期に入る日本の株価は、1.7万円からスタートして、2021-22年には2.8-3.2万円となるのがチャートの語るところ(p180)

    ・円ドル相場は、2015-16年には125円、そして100円割れの後に、2025年には145か185円になるだろう(p184)

    ・米国において暴落していた株価がインフレ調整後の1968年株価(108)に並ぶのは、1992年の421である(p218)

    ・金は、デフレのときに暴騰する。ゴールドの2013.12の安値(1181ドル)は、8年サイクルボトム2008.10の681ドルからの黄金分割62ヶ月目である(p226)

    ・25年サイクルトップが2022-24年とすると、3000ドルをつけてもおかしくない、その後に25年サイクルのボトムへ向けて暴落する(p226)

    2014年6月29日作成

  • 相場で勝つにはタイミングが重要なのに、日柄をちゃんと研究している人は稀。やや極論かもしれないが、一読の価値はある。

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