「フォロワー」のための競争戦略

著者 :
  • 日本実業出版社
3.43
  • (0)
  • (10)
  • (10)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 112
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534051998

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • マーケティング用語で
    リーダー企業、ニッチャー企業、フォロワー企業
    と言うのがあります。

    フォロワー企業は、
    リーダー企業やニッチャー企業以外の企業であって
    世の中のほとんど大半の企業がフォロワー企業と言うことになります。

    本日ご紹介する本は、
    普通の会社であるフォロワー企業向けの
    戦略を紹介した1冊。

    ポイントは
    「リスクヘッジ」

    戦略と言うと「選択と集中」が有効だと
    よく言われます。

    でも、選択して集中すると言うことは
    外れた場合のリスクが大きいと言うこと。

    必要なのは、「選択と集中」による
    高リスク状態をヘッジしながら成長を図ること。

    本書ではその具体的な手法が紹介されています。


    「同業集積戦略」

    同業者と集まることによって
    リスクヘッジを図ることができる場合があります。

    例えば、医療モール

    医療モールは、別々の診療科を持つ複数の医院が集積して、
    それぞれが独立したまま総合病院のようなシナジーを発揮できます。


    「間接顧客浸透戦略」

    インテルの成功要因は、パソコンメーカーという直接の顧客ではなく、
    その周囲を戦略的に固めて行ったことにあります。

    直接顧客にとって自社商品を使わざるを得ないように仕向けるというもの。

    自転車界のシマノも同じ戦略です。


    その他、普通の企業が使える12の具体的戦略が掲載されています。
    ぜひ、読んでみてください。

    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    「選択と集中」という戦略は、そもそもが、振幅の大きいハイリスクハイリターンの戦略
    本当に大切なのは、実際の使用者のニーズを反映させることにある
    固定費を圧縮しながら、かつ、顧客満足を実現するという二律背反を構造的に両立する必要がある
    同じ商材を従来の活用シーン以外に使えないのか?
    フオロワー企業は「不明確な需要」に突つ込んではいけない
    現実的な解は「実験を繰り返す」こと=複数分野に声をかけ、試作品を持ち込み、「小さな失敗」を続けてみる
    そのつど最適な打ち手を打つことによって「意図せざる戦略」が生まれる
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    序 章 「フォロワー」は「選択と集中」すべきなのか?
    第1章 「競争回避」その1 ~戦わずして勝つ~
    第2章 「競争回避」その2 ~同業をテコにする~
    第3章 「顧客のロイヤリティ」 ~顧客から選ばれる~
    第4章 「持たざる強み」 ~柔よく剛を制す~
    第5章 「ポートフォリオ」 ~確率論で勝つ~
    第6章 「試行錯誤」 ~失敗は成功のもと~
    終 章 戦略策定の落とし穴―単一フレームワークは危険
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • 12のリスクヘッジ競争戦略。⑤直接顧客密着戦略 ⑧情報仲介戦略(構造的スキマ)⑫高速回転戦略(リーンスタートアップ)

  • フォロワーが取るべき戦略戦術について記述されていたが、学ぶべきことは、選択と集中の使い方。安易に選択と集中を行うことが、却ってリスクにとれることになる。戦術には段取りとパターンがあり、計画建ててすすめることが必要であると学んだ。

  • 本書に記されている戦略のほとんどは、フォロワーのみに実行可能なものではなく、リーダー・チャンレンジャー・ニッチャーでも共通するものが多く、フォロワーでなくともできることが多い。なので、リーダーやチャレンジャー、ニッチャーにどうやって勝っていくのか、という示唆があまりない。また、人材の多様化などは戦略とはいえない。

  • 大半の企業のための本。参考になった。

  • フォロワーに選択と集中はいらない!

    ①同業集積戦略
    ②提携住み分け戦略
    ③同業基盤活用戦略
    ④残存者利益獲得戦略
    ⑤直接顧客密着戦略
    ⑥間接顧客浸透戦略
    ⑦持続的ローコスト戦略
    ⑧情報仲介戦略
    ⑨顧客ポートフォリオ戦略
    10.ブランドポートフォリオ戦略
    11.社員ポートフォリオ戦略
    12.高速回転戦略

    なかなか、実地で使えそうな戦略のヒントがたくさんあった気がする。

  • 普通の会社はたいてい「フォロワー」で、フォロワーにはよく言われている「選択と集中」を安易に選んではいけないと、会社をつぶすハイリスクな選択であると。よく言われている「競争戦略」を普通の会社が応用する時にどのように考えるべきか。事例も多く、普通の会社には参考になる。

  • ■書名

    書名:リーダーやニッチャーでなくても勝ち残る 「フォロワー」のための競争戦略
    著者:手塚 貞治

    ■概要

    ◆「リーダーやニッチャーになりましょう」という競争戦略の定石
    は普通の会社では活かせない

    「競争戦略」を解説する書籍の多くは、「ニッチャーとして独自の
    ポジションを確立してから業界のリーダーをめざすこと」と指南し
    ています。
    しかし、世の中にあるほとんどの会社は、リーダーでもニッチャー
    でもない“普通の会社"です。
    それでも、「選択と集中」を断行しなければならないのでしょうか?

    ◆「選択と集中」は本当に正しい?――ハイリスク・ハイリターン
    の戦略を疑え!

    「選択と集中」は競争戦略の定石といわれており、それによりV字
    回復を果たした企業がクローズアップされることもよくあります。
    しかし、「選択と集中」はハイリスク・ハイリターンの戦略であり
    、大企業の場合、不採算の事業を整理しただけで、1事業に絞ってい
    るわけではありません。
    では、もともと事業の数が少ない“普通の会社"はどうすればいい
    のでしょうか?

    ◆ローリスクな戦略を組み合わせれば、普通の会社でも勝ち残れる

    本書は5つのカテゴリーで分けた12の戦略を組み合わせることで、
    “普通の会社"でも勝ち残れる「リスクヘッジ戦略」を解説します。
    また、誰もが知っているケースだけではなく、ダイニチ工業やワ
    イヤレスゲート、ムジャキフーズなど、知る人ぞ知る企業のケース
    も多数紹介します。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・運営が改善されない限り、経営破たんした事業の再生はあり得ない。

  • ちょっと違った角度で論じた競争戦略に興味あり。しかしながら、そもそも「競争戦略」が日本企業に馴染むのかが、昔から疑問。。。

全9件中 1 - 9件を表示

手塚貞治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×