健康格差

制作 :    栗林 寛幸 監訳  野田 浩夫 訳者代表 
  • 日本評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535558809

感想・レビュー・書評

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  • SDGs|目標3 すべての人に健康と福祉を|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/688812

  • ▼【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 貧困の問題だけでなく、あらゆる階層にわたって健康の勾配が存在するという指摘から、社会経済的格差が急に自分ごとに思えて、ショックを感じた。

  • 【琉球大学附属図書館OPACリンク】
    https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB2429002X

  • 【OPACへのリンク先】【講座選定:社会医学講座(公衆衛生学・疫学分野)】https://lib.asahikawa-med.ac.jp/opac/opac_details/?lang=0&amode=11&bibid=2000109169

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB2429002X

  • 【書誌情報】
    原題:The Health Gap: The Challenge of an Unequal World
    著者:Michael Marmot(1945-)
    監訳者:栗林寛幸 
    訳者代表:野田浩夫
    定価:税込 3,132円(本体価格 2,900円)
    発刊年月 2017.08
    ISBN 978-4-535-55880-9
    判型 A5判
    ページ数 424
    Cコード C3047
    ジャンル 医学

    健康は、所得だけではなく教育や環境などの社会的要因(SDH)で決まる。その科学的根拠と処方箋を第一人者がユーモアたっぷりに紹介。
    https://www.nippyo.co.jp/shop/book/7527.html

    【目次】
    推薦のことば(日本医師会長 横倉義武) [iii]
    日本語版への序文 [v-vi]
    目次 [vii-viii]

    序章 003

    第1章 悲惨のしくみ 025
    『二都物語』――どちらもグラスゴーにあるのだが 026
    社会的勾配? 最富裕層への注目? 貧しい国々は貧困を心配すべきなのではないか? 032
    豊かな国々は健康状態が良い? 035
    お金――それは重要かどうか 041
    所得だけではなく、社会だ! 043
    貧困――絶対的か相対的か 044
    貧困か、不平等か、エンパワーメントか、私たちは不健康の原因を知らないのか? 046

    第2章 誰の責任なのか 051
    食品とファシズム 057
    どのような議論か? 科学か、ほかの何かか? 058
    合理的な肥満? 060
    健康の不公平と「生活週間」――原因の原因 063
    肥満と過体重――遺伝子か教育か? 065
    アルコール――個人だけの責任なのか? 070
    誰の責任なのか? 072
    不健康なのは医療が利用できないからではないか? 074

    第3章 公平な社会、健康な生活 079
    社会正義と回避可能な健康の不平等=不公平 082
      健康の不公平に苦しむ三人の事例
    厚生を最大化する 085
      人々の命の価値に差はあるか?
    自由を促進する 092
      機会の平等とは?
    徳に報いる 099
      所得の不平等の現状に納得できる理由はかるのか?
      報われないのは自分のせい
    イデオロギーと科学的根拠 107

    第4章 誕生時からの公平 113
    小児期の経験は成人期の健康に影響を与える …犯罪にも 116
      生涯にわたる不利の蓄積が不健康と犯罪の両方につながる
      われわれを殺してしまわないものは、われわれを…弱くする 子どもの頃のできごとが大人の健康に影響する――潜伏効果
    乳幼児期きの発達の不平等――社会的勾配は早期に始まる 124
      挑戦
      一部の親は多くを行う
      ては、誰が政治的な議論に勝利したのか?
    乳幼児の発達――親はどうあるべきか? 130
    両親は本当に重要か、傍観者にすぎないのか 133
    社会的勾配はいかにして体内に入り込むか――生物学的な埋め込み 134
    乳幼児の発達の問題について何ができるのか? 138
      貧困を削減する
      貧困と乳幼児期の劣悪な発達のリンクを断ち切る
    機会の平等? 141
      
    第5章 教育とエンパワーメント 145
     教育は有効だ…子どもの生存のために 147
    …出生率を下げるために 149
    …あなた自身の健康のために 151
    …自分を守るために 156
    …あなたの国の発展のために 157
    不平等を理解し、是正する…フィンランドから学ぶ 159
    教育には社会経済的な差があるが、貧困は宿命ではない 161
    …男女の公平性を目指して 164
    教育の改善のために何ができるか? 165
      現状から始めるのはやめよう
      お金は重要だがすべてではない
      良い教育を届ける

    第6章 生きるために働く 171
    もし、アランの境遇が最悪だと思われるなら… 175
    仕事と健康 177
      ある偉大なイタリア人の多大な貢献
    権利、資金、資源の不公平が職場にやってくる――物理的・化学的な被害の危険だけでなく、仕事が健康を害する三つの経路 178
      物理的
      心理社会的
      財政的
    雇用条件と健康 187
      雇用不安と健康
    状況を改善する――雇用環境の是正によって 191
    雇用の破壊ではなく創出をもたらす政策を追求する――原因の原因 192
      地元で働く

    第7章 おとなしく流されてはいけない 199
    北半球の高齢者、南半球の若者? 202
    寿命の著しい不公平…国家間の 204  
    そして国内では… 206
    人生の質の不公平 208 
    老年期の健康の公平を達成する 211
    エンパワーメント――物質的、心理社会的、政治的 213
      物質的エンパワーメント…財産を通じて
      仕事
      年金
      心理社会的――コントロールとしてのエンパワーメントと尊厳ある参加
      政治的エンパワーメント

    第8章 回復力のあるコミュニティを築く 227
    社会的に住みやすいコミュニティをつくる 230
      犯罪は公衆衛生の課題…犯罪への恐怖感
      …重症者への対応
      …ギャングとの闘い
    社会的に持続可能なコミュニティづくりと回復力 235
      …コミュニティ・グループとともに
      …意外な仲間
      …オーストラリアのすべての人々を包摂する
      …ニュージーランドで
    物質的環境の改善 247
      環境の質…屋内
      …屋外
      …もっと緑を
    高齢者にやさしいまち 252
    住居 252

    第9章 公平な社会 255
    社会――右と左 258
    学ぶ 261
      …うまくいっているものから学ぶ
      …うまくいっていないものから学ぶ
    お金と他の重要なこと 265
    世襲資本主義――ピケティ・スタイル 266
    社会の不平等は健康の不平等につながる――お金は重要だ 270
      …なぜなら、お金は貧困層の貧しさを緩和するから
      …なぜなら、お金は生活の改善に使えるからだ
      比例的普遍主義
      …なぜなら、不平等は社会の結束を傷つけるからだ
    社会階層と健康の関係は所得をはるかに超える問題だ 281
    社会の健康度も所得を超える問題だ 284

    第10章 この世界で公平に生きる 289
    公平な財政 世界金融危機と緊縮財政 293
    社会的保護の土台とは? 298
    経済成長、不平等、社会的投資 299
    貿易 305
      必死の貿易
      生きるための貿易
      勝者と敗者
      「べき」と言うべきか
    債務および援助 310
      借金を返済する
      援助は機能する?
    食べ物、栄誉ある食べ物 317

    第11章 希望のしくみ 323
    山を動かす三角形 328
    最良の時代と最悪の時代 333
    前進する 337
    地球の形をした穴 340
    低所得から高所得まですべての国にわたって 341

    補論 本書に寄せて(近藤克則) [343-347]

    解説 「治す」とはいったいどういうことなのか――健康の不平等と「医療の倫理」(後藤玲子) [349-363]
      本書の問題関心
      本書の概要
      本書の特色と意義
      教育と健康の不平等
      結び
      参考文献
    監訳者あとがき(2017年7月 栗林寛幸) [364-365]

    謝辞 [44-48]
    原註 [16-43]
    人名索引 [13-15]
    事項索引 [3-12]
    訳者一覧 [2]

  • 【要約】
    健康の社会的勾配は、国家間、国内の集団間、個人間で見られる。所得が上がると健康状態が上がるが、ある程度を超えると相関が薄くなる。健康は個人の責任だけでなく、社会的決定要因が大きい。

    【印象的だったところ①】
    世代継承にも触れられている。国の所得の不平等が大きいほど、世代間の社会的流動性が低くなり、貧しい親の子は貧しい子が多くなる。

    【印象的だったところ②】
    貧しい人は今を生きることに集中せざるを得ず、長期的なプランを立てることができない。そのため、長期的に見て健康へ悪影響を与えやすい。

    【その他】
    著者は世界医師会の元会長。SDHについてグローバルな視点を知りたい方にお勧め。

  • 少し日本語訳がわかりづらい気がした。

  • 昨年の11月ごろに購入し、パラパラと読んでいる。WTP批判やマーモットの立場である比例的普遍主義のあたりが興味深い。サンデルにのっかって規範倫理の話をしているところはちょっと。解説はどうも頭に入ってこなかった。翻訳は読めるが、ちょっと気になるところがあるので結局原書もKindleで購入。

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著者プロフィール

ロンドン大学ユニバーシティカレッジ教授・元世界医師会会長

「2017年 『健康格差 不平等な世界への挑戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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