山の上のロジック学園 不完全性定理をめぐる2週間の授業日誌

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  • 日本評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535789135

作品紹介・あらすじ

のどかな山の上のロジック学園に、天馬空を行く入門生たちがやってきた。数学、哲学、情報科学など、さまざまなバックグランドを持った入門生らは、強烈な個性を炸裂させながら、たった2週間の授業でチューターのレオも舌を巻くレベルに成長していく。いよいよ最終日の演習が始まろうとしたとき、衝撃の出来事が…。小説仕立ての本書は、読者も入門生の一員となって読み進めることができ、「ゲーデルの不完全性定理」などについての深い理解へと導いてくれる。

感想・レビュー・書評

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  • 見た目とはだいぶ違って内容の濃い本。軽く読み飛ばせると思って読むとえらい目にあいます。
    専門書以外の数理論理学関係の本の多くは、入り口としての基礎の解説か、不完全性定理の概略説明か、のどちらかもしくは両方を主眼としたもので、今も現役で発展途上の学問であるという理解を持ちにくい印象がある。この本は、入門講義を受けに来た学生たちとの対話という形式を取ることによって、ちょっとしたエピソードや関連した話に脱線して、トピックのいろんな側面を紹介している。不完全性定理も、紹介してそれで終わりではなく、その後のいろんなものへの応用や発展にふれている。こんなふうに数理論理学への入門をガイドしてくれる本はほとんどないので貴重。
    二週間の話になっているが、この日程で理解するのは特に初学者には不可能なので気にしないこと。難しいところは適度に飛ばしつつ、それなりにゆっくり、なんとなれば何回も読む、そういう価値のある本です。

  • 請求記号 410.9/Ta 84

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著者プロフィール

東北大学大学院理学研究科教授

「2019年 『山の上のロジック学園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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