- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560038871
作品紹介・あらすじ
新しい美術史学の旗手による美術エッセイ=評論。著者は従来の文献学的な方法論を超えた新しい絵画解読法、見ることの冒険を提唱する。絵画を前にして、私たちはなにも見ていない。
感想・レビュー・書評
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例えば、フランチェスコ・コッサの《受胎告知》の神聖な場面に大きなでんでん虫が目ん玉ピンと突き出して這ってるのは何故?または、「民衆生活におけるシェイクスピア」と呼ばれた彼が《東方三賢王の礼拝》の王者たる者を、ボサボサ髪で歯抜けのボケ老人に描いてるのは「こっけいなブリューゲル」ゆえのこと?
こんな素朴な疑問から、絵画に隠された謎の解読へと私達を誘ってくれるのが、本書。そこに込められた遠近法や図像学を紐解き、さらには聖書解釈学へと知の探検はすすみ、絵画表現の無限の可能性に気づかされる。そして、行きつくところ…On n'y voit rien, とは!? 絵のなかに具現化されたモチーフを理解すること。それは「見えること」と「見えないこと」のせめぎ合い。これぞ絵解きの原点ということ。
西洋絵画の見方が変わります!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
常々「なぜ学術情報はみんな論文から発信されなきゃならんのか」とフシギに思っていた私にはぴったり。今美術史で何がおこっているのか知りたい人の準入門書、ギンスブルクやヴァールブルクに疲れた人の箸休めとしても。訳者さんは『ガルガンチュア〜』で有名な宮下さん
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この人の本はおもろいのでもっと読みたいが、日本語訳が3冊しか出ていない・・・せめて英語版を・・・
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エーコが出てきてにやりとしたり。小ネタが楽しい
マグダラのあれは少々ヒステリックな気もしない -
ラスメニーナス
かたつむり
見えることと見えないことと見えてない事のせめぎあい