フィレンツェ・ミステリーガイド

著者 :
  • 白水社
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本棚登録 : 30
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560047583

作品紹介・あらすじ

ディープに知りたいあなたのための15の秘密の街歩き。

感想・レビュー・書評

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  • フィレンツェにここまでちょっと不気味で楽しい場所がいくつもあったとは!少々の誤植や間違い表記はあれど、気にしない。かなり面白い。文章が男っぽいというのか(今の時代はこの表現は適切ではないかも)、おどろおどろしいこともサラリと書いているのがまた気持ちよい。

  • まるでイタリア人が書いたのかと思ったくらい、とても街や歴史が書かれている。あまりにも描写が気持ち悪くて一時、本の続きが読めなかったのだが、やっと完読。
    魔女裁判で実際にあった拷問など、人はどこまで残酷になれるのかと思わずにはいられない。

  • フィレンツェやフィレンツェ近郊の街にある、ガイドブックには載っていない見所を紹介した本。

    フィレンツェ市内のフィレンツェ解剖学博物館の完璧な防腐を施した乳房の剥製も気になるし、ヴェッキオ宮殿内にUFOが描かれた宗教画があるのも知らなかった。
    シニョーリア広場に独裁者(メディチ家)を追放し、自由な国を目指した死刑囚・サヴォナローラの名前がネプチューンの噴水の手前の地面にあるのも知らなかった。

    フィレンツェ近郊、キウージの迷路をめぐってポルセンナ王の霊廟を探してみたいし、それがエリトリア人について探求できるかもしれない。
    アーサー王伝説に興味があるので、サン・ガルガーノのエクスカリバーも見たいし、ポッピに出るという白い貴婦人の亡霊の伝説を追ってみたい。
    ルッカはもともと行ってみたい街だが、イラリアの石棺は知らなかった。

    ガイドブックに載ってない貴重な情報を知れる一冊です。

  • イタリアはフィレンツェの歴史建造物に関連する芸術家たちの人生に起こるミステリーをガイド。美術品として崇めがちな建造物の知られざる凄惨な歴史が淡々と美しい言葉で綴られる。死と美と残虐と清廉。相反するものが産み出す芸術の凄さ。拷問のとこ気持ち悪い。でも、市口さんの神がかった文章に圧倒されて読んじゃう。結局は「悪」は人間の心に存在しているんだよね。弱いもの或いは存在が憎いものを蹂躙するための「善」か。いつもこの問題に戻ってくるわけね。「正しさとは何だ」

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著者プロフィール

大阪府出身。大阪外国語大学卒。漫画家、エッセイストの仕事を続けるかたわら、多数の日本の漫画・書籍をイタリア語に翻訳。ボローニャ在住。著書に「ローマ・ミステリーガイド」「ヴェネツィア・ミステリーガイド」など。

「2013年 『ボローニャ・ブックフェア物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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