- Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560086902
作品紹介・あらすじ
ふだん使っている日本語も、いざ説明しようとすると、なかなか難しい。日本語を教える予定のある人もない人もそのしくみを見つめ直してみませんか。外国語学習にも有益な一冊です。
感想・レビュー・書評
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私が読む、白水社のしくみシリーズの7冊目。
とても面白かった。
文章で説明されればこれだけ難しい言語を、深いことを考えずに幼児から使いこなしているって、やっぱり母語って最強だ。
「いる」と「ある」を、確かに幼児でも使い分けている。
プーさんの着ぐるみに対しては「いる」と言い、土産物のぬいぐるみに対しては「ある」と言うとのこと。
「ね」と「よ」の違いも目から鱗だった。
確かに「はい、おつり、300円ですね。」と手渡されても何とも思わないけれど、「300円ですよ。」と言われたら違和感あるかも。
(店員さんが外国人であれば許容範囲だけど)
しかもこの場合の「ね」は英語でisn't it?と言うわけにはいかないと書いてあった。
そりゃそうだ。
発音の唇の開閉や舌の位置なんて、母語では考えたこともなく、本書の例文をゆっくりと声に出して読んで初めて気付いたりした。
本書を読んで、やはり母語以外の外国語は難しいに決まっていると、妙に納得してしまった。
イタリア語の動詞や冠詞や形容詞の変化が覚えられない。
ラジオやテレビ講座の講師は「イタリア人も冠詞と名詞をセットで覚えるしかない」とか「イタリア人の小学生も間違えたら100回書かされる。そうやって習得していく」と話していたけれど、それは日本人小学生が漢字練習するのと同じ段階の話であって、母語であれば無意識に1〜2歳からできていると思うので、鵜呑みにはできないなと今回思った。
母語ならプーさんが「いる」と「ある」の区別を小さな子でもできるのと同じこと。
私がイタリア語を100回書いたって覚えられるわけがないのだ。(書いたことないけど)
その代わり、イタリアの現地のラジオをスマホで垂れ流しして聴いていると、単語は沢山わかるようになってきている。
しかしその単語が繋がって文章になると途端に、何を話しているのかはわからないのだよなあ。
息継ぎいつしてるの?っていうくらい早口だし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「自分の本当の疑問を解決してくれるわけではないな」と思いつつも、借りて読んでみました。
この本は、日本語の文法の説明が中心ですが、文法とニュアンスの結びつきといった辺りの説明がとても丁寧で、非常に納得感のある内容でした。
普段、何気なく話している日本語の構造や、我々の多くが無意識に身に付けている日本語の使い方を、自覚化・明文化・視覚化してくれます。
とってもよい本だったので、この本のシリーズは、他のものも読んでみようと思います。
とはいえ、それらを読んだとしても、自分の本当の疑問は解決しないと思いますが。 -
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図書館HP→電子ブックを読む
Maruzen eBook Library から利用
【リンク先】
https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000056813 -
日本語の文字、発音、文法などの概観を述べた本。他の言語との対照もしながら、客観的に述べている。
外国語を何か勉強している人が、自分の勉強している外国語と照らし合わせて考えてみても面白く読めると思う。