- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560094013
感想・レビュー・書評
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『もっと真剣に考えてよ』
『俺だって真剣に考えてるよ』
『二人でそんなお祭りみたいなもの飲んで、全然真剣じゃないじゃない、もっと真剣に考えてよ』
『でも後で保障とかしてもらうとき、お金もらえないかもよ』
『どうせ、もらえないよ、何人も死んだでしょ、あっちの遺族に払わないといけないもん、俺らみたいにそばにいただけで気持ち悪くなっただけじゃ、お金もらえないよ』
『なんで? 踊りたいの?』
『踊りたくないよ ー 踊りたくないけど、踊らないといけない時だってあるじゃん』
『知らないけど、カツフミ君のこと愛してるから』
『知らないのにどうしてそんなこと言えるのよ』
『知らないから愛せるんでしょ』
『知らない、踊ってたら死んだ』
『踊り? なんで踊るの?』
『え?、え?、踊らないといけないときがあるから?』
『うん、あ、俺そろそろちょっと死にそうなんで、すいません、ほんと見守ってもらって良いですか』
『いやだから急いでるから』
『すぐ、すぐ』
『ほんとにすぐ?』
『はい』
『、でも、ホント急いでね、俺ホント急いでるから』
『いや、あの、だから妹がさ、この近くにいるはずなんだよ、だから会いたくて』
『会ってどうするんですか』
『どうするって、どうもこうもないけど、だって会いたいじゃん』
『つうかまだ? あの、あれだったらちょっと悪いんだけど、そろそろ』
『待って待って待って待ってください、す、すぐですから』
『あのー、ちょっと、これあのーなんだろ? いいことかもしれないんだけど ー なんか回復してない?』
『いやいやいや、全然、虫の息ですから』
『みんな死んでるんだよ ー 俺たちも死ぬかも知れないんだよ』
『だって、そんなの当たり前でしょ、みんな死ぬのなんて』
『そうだけど、何にもしてないのに』
『何かしても、何にもしなくても、死ぬんじゃないの?』
『もうすぐ警察とか、自衛隊とかが助けに来るだろ』
『なんで、今来ないの』
『え? なんか、まだ準備してんじゃない?』
『なんの?』
『、え、でも、最悪アメリカ人が助けに来てくれるから』
『アメリカ人もみんな死んだんだよ』
『アメリカ人何人いると思ってんだよ』
『知らないけど、みんな死ぬんだよ』
『ありがとう、世界』
『あ、それ、僕も言おうと思ってたのに、なんだよ』
『あ、残念』
『あ、じゃあ、すいません、自分、逝かせてもらっていいすか?』
『、う、うう、ありが、サンキュウ、世界、』
『みんなが死ぬんなら寂しくない気がする』
『、あ、そう?』
『だって、私が死んだら、世界がなくなっちゃうのと一緒でしょ、だから、世界が死んで私が生き残っても、一緒でしょ』詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2012年3月18日(日)、読了。
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何回か読んでいたが、映画化されるとのことで読み直し。たくさん出てくる登場人物を確かめながら読んだり、ただざーっと流れで読んだり。とにかく一度は五反田団の舞台が観たい!映画はまた、染谷くんも出るらしい。村上淳とか。
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岸田國士戯曲賞受賞
やからっていいってわけ。
ありがとう、世界
スピード速いわ。、 -
前田司郎すげー!
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死ぬときは理由もなく死ぬ。不条理だというなら、その不条理をそのまま書いた傑作。
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戯曲はいまいち・・・・。松尾スズキのような戯曲からですら物語空間が喚起されるものがない。