たったひとつの: 浦川氏の事件簿 (ミステリー・リーグ)

著者 :
  • 原書房
3.26
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本棚登録 : 55
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562034277

感想・レビュー・書評

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  • 凝った趣向がたまらない。あとは個々の事件が、もう少しおもしろければ……。

  • ラストにたどり着くまでが非常に大変(抽象的で難解)だったのだけど、なんとか読みきったら多少すっきりした。あれがあの人でこの事件がこの人たちの話で、とつながったようなわかったような、不思議な手応えの話だった。

  •  浦川氏の事件簿という副題のとおり浦川某が登場する連作短編集。浦川氏というのが何者かを書くとネタバレになるので書けない。それぞれの短編はどうってことないし、事件といえば事件だが謎解きされるわけでもないし、ミステリにしちゃ中途半端。最後まで読むと、ああ本全体がそういう仕掛けかいと腑に落ちて、思わず前から読み直してしまうという寸法らしいが、それほどのものかという感じだ。たったひとつのというよりいまひとつ。

  • 著者はあとがきに「あんまりへそまがり過ぎてへそが背中を一周して正面に戻ってきた」と書いているが、まさにそんな印象の作品。一見関係のない各話が最後につながるのが見事。「浦川氏の事件簿」というサブタイトルが、読み終わるとじわじわくる。

  • 副題が浦川氏の事件簿、となっている通り、短編の様々なシーンに浦川氏が登場。それらをすべて読み終わると、同時期にいろいろな場所で起こった事件や出来事が繋がっている、ということがわかる。
    途中、浦川が女であったり男であったり、アレ?と思うようになるのだが、最終話でその答えがわかり、ナットク。

  • 「浦川氏の事件簿」というサブタイトルが実はかなり効いているように思います。ひとつひとつの「事件」がそれぞれに全く異なった趣向になっているのも面白いですが、これは……まさかの展開。

  • 浦川氏を探偵役に設定したミステリです。
    一見、連作短編集のように見えますが、これは長編とも言えるような気がします。
    でも、一応は連作短編集ですかね。
    浦河氏が関わる事件が綴られていて、その浦川氏が事件を解決していきます。
    読み進むうちに何だか消化不良な気分になっていきますが、最後に明かされる仕掛けでその消化不良の原因が分かります。
    読んでいるうちは違和感を感じたとしても、全てに思い至らないのではないでしょうか。
    ラストでイロイロなことに合点がいく憎い仕掛けが施されています。

  • 連作短編集。
    個々の作品はさほど響かなかったのだが、ラストに感嘆した。逆の手法は他の作品でもあるが、これは書くのが難しい。

  • (収録作品)たったひとつの事件/恥ずかしい事件/はじめての事件/壁の中の事件/どうでもよい事件/閉ざされた夜の事件/すれ違う世界の事件/浦川氏のための事件

  • 連作短編集、というのかな?浦河氏が関わる事件が綴られている。
    それぞれが趣向がこらしてあって雰囲気もがらりと変えてある。そして、一作また一作と読み進むうちに、なんとはなしに「?」という気分になっていく。消化不良というか、何か間違ってるような、ムズムズした気持ち。そんな気持ちで最後まで読み進むと「うわっ。やられたーっ!」ということになる。
    個々の作品は好き嫌いが別れそうな気がするけど、これは絶対、途中で投げないで最後まで全部読んで欲しい。ヤラレタって思うから。そんで、きっと最初からもう一度思わず読み直してしまうんじゃないかな? (2002-04-30)

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