骨と髪 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

  • 原書房
2.90
  • (0)
  • (0)
  • (9)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 25
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562039432

作品紹介・あらすじ

「従妹のアンが行方不明になった。財産狙いで夫が殺して逃げたにちがいない」。依頼を受けたキャロラス・ディーンが調査を進めてるうち、次第に不可解な事実が明らかになってきた。かつて夫婦が住んでいた場所でもアンは失踪し、やはり夫が殺して逃げたという噂が流れていた。しかしその「アン」はキャロラスが探しているアンとは別人としか思えない。背格好も性格も違いすぎるのだ。しかし本当に別人なのか?軽妙で洒落たストーリーテリング、巧みで切れのある仕掛けで読者に挑む本格推理。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「従兄夫婦が行方不明になった」と調査依頼を受けたキャロラス・ディーン。この夫婦の過去の行動を調べてみると、不審な引越を繰り返し、しかもその都度「妻」の姿形が異なっていることが判明しーー

    ミステリ読み慣れてる人ほど、この作品の前半部分の辺りを読んでる時点で「きっとアレがこうで、ソレがアレですよね」みたいな構造が見えてくるかもしれませんが、いやいやそこは流石のレオ・ブルース。私が想像するそんなチャチな推理程度では済ませませんよとグルグル物語をかき混ぜてくれてて、最初から最後までホント面白かった。

  •  久々に読んだレオ・ブルース。この意味不明のタイトルのせいで後回しになっていた。直訳するとこうなんだけど作品のタイトルは大事で売れ行きも左右するだろうからもうちょっと考えればいいのに。まあ読み終わっても意味不明だったから原題がおかしいのだけど。引っ越すたびに妻の様相が変わることから遺産目当ての連続殺人疑惑をかけられた男の話。二人目はともかく三人目の正体はすぐに予想がつくもののなかなか傑作だ。殺したのではを死なれては困るとひっくり返すところから真相を見破るキャロラス・ディーンの慧眼はさすが。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

Leo Bruce
レオ・ブルース
1903年、ケント州イーデンブリッジ生まれ。本名ルーパート・クロフト-クック。さまざまな著作活動を行いながら、ブルース名義で1936年に最初の本格ミステリー『三人の名探偵のための事件』(扶桑社ミステリー)を発表。ビーフ巡査部長を探偵役とする長篇を8作刊行したのち、『死の扉』(創元推理文庫)で新たな探偵キャロラス・ディーンを登場させる。その後計23作のディーン・シリーズを遺し、1979年死去。

〈扶桑社ミステリーのレオ・ブルース作品〉
『三人の名探偵のための事件』
『ミンコット荘に死す』
『ハイキャッスル屋敷の死』
『ビーフ巡査部長のための事件』

「2022年 『レオ・ブルース短編全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

レオ・ブルースの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×