K-POPがアジアを制覇する

著者 :
  • 原書房
3.40
  • (2)
  • (4)
  • (7)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 63
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562046690

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  しかし、ひどい。感想文レベル。完全なるタイトル負け。内容も表層的すぎる。アジアをというわりに日本市場が中心であるし、ちらりとでも韓国の社会背景背景とK-POPの関係性に触れないことには、本書で伝えたいメッセージも貧弱に見えてしまう。そもそも、日本の社会に対する考察も中途半端。文章が下手だし、編集者にも恵まれなかったんだろう。せっかくの豊かな素材が台無しだ。本書が「完全なる一般論」ではないと信じていまう読者がいないことを願いたい。

     ただし、自分にとっては有意義な一冊だったといってもいい。批評について再び考えるきっかけになったからだ。批評は、研究ではない。だが、時代背景、文化人類学的な視線を持たないことには、批評は成り立たない。それは、批評がひとつの作品だからだ。

     小説と批評の違いはなにか。小説は、素材から作れ上げる自由がある。批評は、「すでに作られたもの」を素材にして、緻密な下調べのもとに作り上げられるのだ。これは、「自分の考えたこと」をいかにまとめあげるかの違いである。

     批評にとって、「すでに作られたもの」(=素材)ははるか遠くにある。資料と思考によって、自分に近づけていく。徹底的な作業ののちに素材に肉薄し、「感じる」という言葉にできないものが文章化していくのだ。「作られたもの」に対する尊敬の念が、そこには存在するのだと思う。

     批評は決して、批評家のためのもの、分断のためのものではいけない。いかにして、一般読者に近づくか。言葉の選び方、資料の選び方、展開方法、あらゆる作業の上で、有意義な批評はできあがる。個人的な目標も、やはりそこにあるのだと痛感させられた。

  • 最後が安易な日本論みたいになったのが残念。

  • 『COOL!AKJ48~アメリカ・韓国・日本を知る48冊~』
    <閲覧係より>
    アジアで旋風を巻きおこしているK-POPアイドル。
    日本との比較を交えながら、K-POPの世界を文化的な観点から分析します。
    -------------------------------------
    所在番号:767.8||ニシ
    資料番号:20097899
    -------------------------------------

  • Uhmm

  • 比較文化論的にアイドルを語ってる章が興味深かった。

  • K-POPに対して自分が感じていた疑問を解消してくれた1冊。本書では主に日本と韓国のアイドル文化を中心に様々な比較がなされている。また、この本の中では韓国のアーティスト名、曲名、ドラマ名などが多く登場するため、ある程度の予備知識があったほうがイメージしやすく、読み進めやすい。K-POP好きには楽しめる内容だと思う。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

愛媛県生まれ。地元テレビ局、派遣社員、編集プロダクション勤務、ラジオディレクターを経てフリーライターに。主な仕事分野は、韓国映画、日本のテレビ・映画やお笑いについてのインタビュー、コラムや批評など。ハン・トンヒョン氏との共著に『韓国映画・ドラマ――わたしたちのおしゃべりの記録2014~2020』(駒草出版)がある。

「2023年 『韓国ノワール その激情と成熟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西森路代の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×