鉄道の食事の歴史物語:蒸気機関車、オリエント急行から新幹線まで

  • 原書房
3.06
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562059805

作品紹介・あらすじ

列車が移動手段だった頃の食事は停車駅で大急ぎで買うものだった。やがて人々が旅を楽しむようになったことで、高級な車両で豪華な食事が供されるようになる。鉄道旅行の黄金時代を支えた列車での食事の変遷を追う。レシピ付。

感想・レビュー・書評

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  • 最初の蒸気機関車の誕生から始まる、鉄道の旅と食事の歴史。
    序章  第1章 食堂車がなかった頃  第2章 食堂車の登場
    第3章 ヨーロッパ鉄道の高級ディナー
    第4章 走るレストラン  第5章 食事のスリム化
    第6章 ぜいたくと節約の黄金期  第7章 終わりと始まり
    あとがき 列車に乗ろう
    適宜メニューやレシピ、モノクロ画像、註、参考文献有り。 
    鉄道網を拡げ、如何に遠くへ、如何に速く、如何に多くの人を
    運ぶかで、発展を遂げてきた鉄道の歩みだが、初期は、
    乗り心地や車内の設備、食事への配慮は無かった。
    トイレも無かったとか。やがて駅に休憩所やホテルが登場。
    しかし、食事は簡素で、停車時間も短いものだった。
    車内でのランチバスケットの販売もあった。
    トーマス・クックの団体旅行が始まり、アメリカでは、
    プルマンによるホテル・カー、食堂車。ハーヴィー・ハウス、
    ヨーロッパでは、ワゴン・リ社。
    オリエント急行、青列車等の豪華列車の食堂車の煌めき。
    王侯や大統領、裕福な者の専用車まであった時代。
    それらは、第一次世界大戦を挟んでのオリエント急行や
    アメリカの20世紀特急を筆頭にした豪華鉄道旅行の黄金期。
    第二次世界大戦後の混乱、飛行機や自動車等の台頭による
    鉄道業界の衰退で、食事サービスの削減、或いは廃止となる。
    現在では、限られた路線での復刻豪華列車が再登場している。
    主に、ヨーロッパとアメリカでの豪華な食堂車の歴史。
    日本はほんの数行だし、副題の新幹線ってどこ?
    他の地域や庶民の鉄道の旅と食事の歴史をも期待してたから、
    自分としてはがっかりな印象です。
    とは言え、資料が豊富だからか、当時の豪華食堂車の
    メニューやレシピ、文学や美術への影響の提示は貴重だなぁ。

  • 鉄道の食事の歴史物語 ジェリ・クィンジオ大槻敦子

    19世紀、蒸気機関車だったころ。長距離の移動には水の補給が駅で行われていた。その間、乗客は列車から降りて急いで食事をした。次第に車内販売も始まった。ディズニーも売り子だった。高級化が進み食料車ができた。そこではシェフがその場で料理していた。冷蔵庫のない時代に。簡易的なビュッフェ車両もできた。20世紀になり戦争になった。戦時中は軍員移送に使われ、質の低下になった。戦後1950年代には飛行機が移動手段として選ばれるようになった。それに伴い、食料車を利用する人は減り赤字となり鉄道の食事は幕を下ろした。

    今も観光列車としてそれは残っている。手段としてではなく目的として。手段として鉄道旅行することを薦めている。それは欠点があり子供のようだから。

    料理のレシピが詳しい。西洋料理詳しいと理解が進んだだろう。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/766993

  • このシリーズはこれで3冊目。やっぱりどこまでいっても雑学本の域を出ない感がある。それはともあれ、読むなら歴史に沿って船→鉄道→飛行機としたほうが楽しめたかもしれない。飛行機の巻で少しだけで触れられていた宇宙食が、いつか独立した一冊になるのを楽しみにしたい。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000057626

  • ふむ

  • 鉄道での旅客輸送が始まった当時は、長距離の鉄道旅をするにも乗り心地が悪いだけでなく、食べるものもトイレもなかったそうである。それが高級な客車、食堂車を連結させた豪華列車が出現して広まっていき、当時どのようなものが提供されていたのかがレシピ付きで紹介されている。名探偵ポワロが乗ったのは「シンプロン・オリエント急行」と「ル・トラン・ブルー(青列車)」だったのだが、それについての記載もあり。特別電車好きという訳でなくても楽しめる一冊。

  • 飛行機がない時代、それで数時間で行ける場所へ数日かける鉄道の旅。数分の停車駅で素早く食事をとったり、値段の張る食堂車。後者は景色を見ながらというのが人気だったらしい。

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