- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784566013957
感想・レビュー・書評
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冒頭はリズムが良くて期待させたが、ストーリーは支離滅裂で後半以降は読むのが苦痛。
路上生活者とセレブな生活を目指す家庭に育った内気な少女との交流、彼らをめぐる周りの騒動をかなりユーモラスに描く。
でも描かれ方がナンセンス過ぎて、内面的にちっとも掘り下げていない。お話はおもしろいのかも知れないけど、ただ、それだけ。
最後にみんなが愛の選択をするのだが、それも突飛すぎる。
高学年には幼稚な内容だが、中学年には長過ぎはしないか?
挿絵は本のイメージを保つものだが、国際アンデルセン賞作家のものと知ってびっくり!!!
イギリスの日常生活にかなり密着したユーモアを多用しているため、翻訳でおもしろさがそがれてしまった面は否めない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イギリスが舞台。
路上生活者のクサイさんは、ものすご臭いから、みんなから「クサイさん」と呼ばれるようになった。そばにいるだけで、涙が出るくらい臭い。
でも、お金持ちのお嬢さまのクロエは、なぜかクサイさんが気になるのだ。
家ではお母さんは妹のアナベルばかり気にかける。たしかにクロエは勉強も苦手だし、オヤツが好きで食べてばっかりだからちょっと太ってるし、お母さんの自慢の娘とは言えないかもしれないけど、妹ばかり優しくされているのが、クロエには悲しい。
でも、クロエが路上生活者のクサイさんに話しかけているなんてお母さんが知ったら、お母さんに怒られる!
クサイさんは話してみると、知的でユーモアもある。クロエはクサイさんに悩みを相談したり、2人の友情が始まった。
イギリスのちょっとブラックユーモアが効いた物語。 -
ちょっと太めのクロエは、友だちにからかわれ、家では母親と妹に冷遇されています。でも心の優しいクロエはホームレスのクサイさんと仲良くなり家の物置に連れてきてしまいます。
ちょっとビックリなストーリーだが、どうなるのかと読んでしまいます。ダールみたいなお話と思っていたら、著者はロアルド・ダール賞を受賞しているとのこと。納得です。クェンティン・ブレイクの挿し絵もダールとおんなじ! -
放浪者・さすらい人を名乗るすっごい臭いクサイさんと出会った、引っ込み思案な女の子クロエのお話。
作者がコメディアンなだけあって、ユーモアに溢れた楽しいお話だった。
クェンティン・ブレイクの挿絵のせいかもしれないけれど、ロアルド・ダール的な楽しさがあった。
抑圧された生活や気持ちをユーモアで吹き飛ばしてしまうのは読んでいて小気味好い気持ちになれる。 -
すこしもおもしろくないコト、を残酷に笑いあう友情とは違う、クロエとクサイさんの確かな友情。
それにしても、
妹アナベルのスケジュール、恐ろしすぎる!! -
クロエは、みんなから「クサイさん」と呼ばれているホームレスのことが気になっていた。なぜホームレスになったのだろう。その理由はきっとすごい物語に違いない。そこである日、思いきって話しかけてみた。すると、その時からクロエの孤独な毎日に変化が起こり始めた。
極端でユニークな登場人物たちはがとても魅力的。おかしな行動にもその人なりの深い理由がある。コメディと思って読んでいたら思いがけなく涙を誘われる、そんな物語です。