- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784566014619
作品紹介・あらすじ
修道院のヤギ小屋にたおれていた少女。「ベアトリス」という自分の名前のほかは、すべての記憶をなくしていました。庶民の読み書き―特に女性の読み書き―が禁じられていた時代に、この少女は文字が書けたり読めたりしました。国王の兵士たちが捜索しているのは、この少女ではないか?……やがてベアトリスは、予言に語られている少女であることがわかってきます。「ある日、ひとりの少女があらわれて、悪しき心を持った王を追放するだろう」という予言です。彼女の味方は、守護神のようなヤギ、村の少年ジャックにエディック修道士……言葉の力と、武器を持たない仲間たちしか頼るもののない少女が、国王側の権力に立ちむかう姿を描く物語です。
感想・レビュー・書評
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美しく装丁された本のページをひらくと、最初に登場するのはアンスウェリカ。
彼女は。
ヤギだ。
ちょっと(結構)気性の荒いアンスウェリカ。
彼女が助けたのは、ベアトリス。
ベアトリスは「女の子なのに」字が読めて、書ける。
そのことにエディック修道士は驚いた。
ベアトリスはどこから来て、なぜここにいるのだろう?
ベアトリスは、エディック修道士との出会いを皮切りにたくさんの仲間をつくる。
予言の書に記された通り、「ひとりの少女が悪き心の王を追放する」のだろうか。
追放したのならば、次の王に彼女がなるのだろうか。
重要なことは予言ではない。
ならば、世界を変えるのはなんだろう。本書はその答えを一言で言う。
愛だ、と。
中世を舞台にした、愛と友情と正義の物語、ここにあり。 -
予言に翻弄された5人が、自分の運命に打ち勝つお話。後半の伏線が面白い。
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ソフィー・ブラッコールの挿絵もきれいな児童文学。国家権力に立ち向かう少女の話。