指輪物語 フロドの旅―「旅の仲間」のたどった道

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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (118ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784566023765

作品紹介・あらすじ

本書は、J.R.R.トールキンの壮大なファンタジー『指輪物語』の9人の旅の仲間がたどった道筋を、詳細な地図で再現したものである。その数は実に51枚にも及ぶ。熱烈な『指輪物語』のファンだった著者のバーバラ・ストレイチーは、トールキンの手になる地図以外に、より詳しい地図を、長い間待ち望んだ。そしてとうとう、自らこの困難な作業に挑むことにした。その結果、あの「中つ国」が、私たちの目の前に完全で鮮明な姿で立ち現れることとなった。また地図には、フロドたちがナズグルから身を隠した場所、食事をした場所、野宿をした場所…に至るまでが記されている。日本語版では、巻末に地図索引をつけた。『指輪物語』本編の場面がどのような地形になっているのか、すぐに見つけやすいように。さらに、訳者によって、指輪の仲間の旅の行程を日を追って詳述する解説が加えられた。物語世界の醍醐味を再び味わう一助になることだろう。

感想・レビュー・書評

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  • フロドと旅の仲間たちがたどった道筋を地図に起こした本。
    これがすごい。

    原作を読み、トールキンの描いたイラストを見て書き起こした地図には、その場所に着いた日付や、そこで何をしたのかも記してある。
    彼らの行動がわかりやすく図化されたことによって、原作の矛盾が炙りだされ、それは直される。

    彼らが別行動をとった時は、それぞれの道が記される。
    ペレンノール野の合戦では敵味方入り乱れての動きが実に実にわかりやすい。

    「指輪物語」で誰が好きって、メリーとピピンが好き。
    私は普通の人が、怖くて心が折れそうになりながら、勇気を振り絞って何かのために戦うっていうのが好きみたいです。

    ああ、また「ロード・オブ・ザ・リング」を観たくなってきた。
    原作を読みなおすのは大変なので、映画で。(笑)

  • こと指輪物語のシリーズに関しては、エルフの家系図だの、歴史年表だの、中つ国の地図だのを眺めて飽きるということがないので、この本も当時はよく眺めてました。旅の仲間の旅程に添っているのもわかりやすくていい。マニアのお役立ち本。

  • 本編を読む前にこの本に目を通してしまうと、先の展開がわかってしまうので注意
    できれば一読したあとに、または初読時に該当部分しか見ないという鉄の意志を持って眺めるのが吉

    頭の中に地図を描けない人(自分)には必須の本
    個人的には日本版で付け足された部分(本編からの抜粋)は蛇足だったなという印象、ないほうがすっきりしていていいのでは
    二色刷りではなく、多色刷りだったらもっと見やすかったかな?と思う反面、素朴で朴訥な感じがなくなってしまいそうなのでこれでよかったのかも

  • 読書をしながら地図を参照するのは今回初めての試み(本に載っていたり、付属品としてついている別冊子はよく参照するけれど)だったのですが、これが想像していた以上に楽しい旅となりました。

    この物語、トールキン大先生は彼らの旅で目にする風景や風の匂い等々を緻密に、そして繊細な語彙で描写してくれていて、読んでいて彼らが旅する荒れ野や山地の風景がまざまざと目に浮かぶこと請け合い・・・・ではあるのですが、ここに「フロドの旅」の方の等高線つきの地図が加わることによってさらにその映像が鮮明になっていきます。  と同時に、彼らの旅が決して一本道ではなくいかにくねくねと迷い、間違い、逃げ惑う旅だったのかが文字や言葉で辿る以上に切実なものとして実感できます。

    特にその想いが強くなるのはフロドが3人の友と一緒に堀窪の新居を出発し、古森、トム・ボンバディルの家経由で塚山丘陵でさまようあたりで、地図に描かれた彼らの旅路の矢印を追っていくと「効率」という観点からすれば信じられないほど「非効率」な道筋を辿って結果塚人に捕らわれたことがわかります。  

    これはブリー村の「躍る子馬亭」でアラゴルンという願ってもいない案内人を得た後であってさえも繰り返され、「風見が丘」(フロドが黒の乗り手に襲われ傷を得るところ)でも「トロルの森」でもあっちへくねくねこっちへくねくねと続きます。  優秀な野伏(映画での表現はレンジャー)であるはずのアラゴルンにしてどうしてこんなにくねくねしてしまったのか?は描かれている等高線を見れば明らかで、そのくねくねの必然性がよ~く理解できます。

    又、今回この地図をよ~く見ていたら、映画の変なところを発見してしまいました。  シーンとしてはアラ・レゴ・ギム・トリオがメリ・ピピ救出のために追跡行を敢行している真っ最中。  アラゴルンがレゴラスにエルフの目で何が見えるかを問うシーンがありました。  すると千里眼のレゴラスは遠くに目を凝らして叫びます。

    "the Urukes turn northeast. They are taking the Hobbits to Isengard!"

    これ、直訳すればこんな感じでしょうか?

    「ウルク=ハイどもは北東に進路を変えたぞ。  アイゼンガルドにホビットを連れてく気だ!」

    ちなみに日本語字幕はただ単に「奴らは方向を変えた。  先はアイゼンガルドだ。」となっていました。  まあ、その訳だったらそんなに問題はないんですけどね(苦笑)  でもKiKi は最近ではこの映画は英語のお勉強のため(?)に日本語字幕版ではなく英語字幕版で観ることが多かったのでこの英語に気が付いちゃったんだけど、コレ、地図と見比べると大いに変!なんです。  

    何故って、旅の仲間たちがフロド・サム・コンビに置いてけぼりをくらったパルス・ガレンからアイゼンガルドに向かう経路はどこをどう頑張っても北西方向にしか向いていなくて北東を向いて進んじゃったら大河アンドゥインを渡らなくちゃいけないうえに、そのずっとずっとず~っと先にあるのはレゴラスの故郷の「闇の森」とかビルボが旅した「はなれ山」になっちゃうんですよね~。

    いずれにしろこの地図は読書のお伴には格好の資料でした。  フロドの旅にサムが必須だったように、この物語の読書にこの地図は必須です(笑)

  • フロドやその仲間たちの旅の行程を地図でたどることができ、パラパラとめくってみた感じ視覚的にとても楽しめそう。
    初読時に見てもいいかも知れないが、やはり再読時のほうが復習にもなっていいかなと個人的には思うので、最近やっと読破したばかりの身としてはこれを開くのはもう少し先になりそう。

  • 後輩が訳しました。

  • 地理感覚も距離感覚も皆無の私にとって、指輪物語の旅の道筋はわかるようでわからないままでした。この本のお陰で、自分の中で具体的イメージができた気がしています。うんとはまった方には、こんな副読本もお奨め!

  • 『指輪物語』の登場人物たちがたどった旅の行程を、詳細な地図を作成し、日程と月齢(カレンダー)とともに再現した、「旅の仲間」究極のガイドブック。小説を読んだだけではよくわからないミナス・ティリスの構造や、滅びの山へのルートなど、ある意味、映画で見るよりはるかに立体的に、想像力豊かに中つ国の全体図を見せてくれる。指輪マニアのひとつの到達点としてもすばらしい。こういう本が翻訳出版されただけでも、「ロード・オブ・ザ・リング」が公開された価値はあったと思うよ。

  • 旅の仲間の全行程を地図で再現。日本版は地図索引と旅の行程の日程を追った解説つき。

  • 積読中。原作を元にした旅の仲間の詳細な地図。かなり本格的。ざっと眺めただけでまだ味わってないのです…。ゆっくり読みたいな。

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