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- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569224428
作品紹介・あらすじ
中国は1975年より「4つの近代化」(農業、工業、国防、科学技術)を推進し、その政策は紆余曲折はあるものの、もはや後戻りできないものである。しかし、1人当たりGNPにおいて今世紀末に1000ドルという目標は、増大する人口圧力のもとでむずかしい状況にある。また、所得格差の増大、供給と消費のアンバランス、インフレと物価上昇、外貨不足といった近代化の弊害が表われているのも事実である。果たして、中国はどこへ行くのか。
感想・レビュー・書評
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1989年3月刊行ということは、同年6月の天安門事件の直前の本ということになる。
文化大革命の終焉後の十数年の中で、経済面での改革開放と政治・外交の面での方針に関する議論がどのように行われてきたのかを、丁寧に解説している。
1989年時点でこのような本が出されていたということが驚きだ。その後の中国国内の動きを考えると、その時点で得られる情報としては非常に貴重なものだったのではないかと思う。
特に、経済改革に比べて、政治体制の改革は、過去の政策や理念との整合性のとり方など、より複雑で直線的には進まない状況が、非常によく見て取れた。その後の天安門事件を踏まえた中国の改革の一時的な停滞を予見するようで、非常に興味深く読んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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