遺伝子で診断する (PHP新書 9)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569554556

作品紹介・あらすじ

がん、高血圧、糖尿病…これらの病気の発症は、生まれながらにもつ個人の遺伝子やDNAによって決められているのか。ヒトゲノム計画によって解析が進むわれわれの生命設計図。この設計図に書き込まれた遺伝情報を調べることによって、将来起こりうる病気を予知・予防しようとする試みが遺伝子診断である。病気や治療について、これまでの常識を大きく覆す遺伝子医療の世界を、がん遺伝子研究の権威である著者が平易に解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 中村御大のエッセイ、じゃなかった、評論的な本なので、きっと科学行政などに対する文句ばかりなのだろうと思ったら、案の定第1章の最後のページあたりで出てきて苦笑い。しかし、本体は第2章以降。広く浅く、とくに専門のがんの辺りでは、全部覚えるのはなかなか難しいくらいの数のがんと対応する遺伝子について述べられており、さらにコミカルなそれぞれの図もあるので、講義のアンチョコにも使える便利な本。黒木登志夫先生の本とは違い、知識・豆知識よりも教科書的なお話がコンパクトにまとまっているといえよう。もちろん1996年という、ゲノムプロジェクト以前の話なので、今では間違った図や今とは違う言葉などもあるものの、予想していたよりは役に立ちそうな1冊である。大学3~修士2年以上向け。

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著者プロフィール

1952年生まれ、医師、医学博士(ゲノム医科学・がん)。東京大学名誉教授、シカゴ大学名誉教授、公益法人がん研究会がんプレシジョン医療研究センター所長。90年代より人の個性に基づくオーダーメイド医療(プレシジョン医療)を提唱し、推進に取り組む。大阪大学医学部卒、外科医として勤務後、渡米。87年、米国ユタ大学人類遺伝学教室助教授、89年、財団法人癌研究会癌研究所生化学部部長、91年大腸癌抑制遺伝子APCを発見。94年、東京大学医科学研究所教授、翌年より同研究所ヒトゲノム解析センター長。2000年から遺伝子多型研究プロジェクトを率い、2002年世界で初めての全ゲノム相関解析を報告。2005年、理化学研究所ゲノム医科学研究センター長を併任。11年、内閣官房参与・内閣官房医療イノベーション推進室長を併任。12年よりシカゴ大学医学部教授、個別化医療センター副センター長。2018年帰国、公益法人がん研究会がんプレシジョン医療研究センター所長、18年に内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)プログラムディレクターに就任、「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」プロジェクトを率いる。

「2020年 『ディープメディスン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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