二十一世紀をどう生きるか: 混沌の歴史のはじまり (PHP新書 135)
- PHP研究所 (2000年11月1日発売)
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感想 : 3件
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- Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569613918
感想・レビュー・書評
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先行きの見通せなくなった現在を生きる知恵を、中世の日本社会で新しい信仰を人びとに説いた親鸞から学ぶべきだという著者の主張が語られている本です。
マルクス主義や進歩史観などの崩壊し、「会社」や「核家族」といった近代以降に成立した世俗的な秩序がもはや通用しなくなった現代を、著者は「新しい中世」と呼んでいます。そして、混沌の時代において、世俗的な秩序に背を向け、「絶対他力」の信仰に生きるという道筋を示した親鸞の思想のなかに、今を生きるわれわれが学ぶべき多くのものがあると主張されます。
現代が混沌の時代だという著者の主張にはそれなりに納得できるものの、なぜ親鸞なのか、ということが、まだじゅうぶんに理解できずにいます。もうすこし親鸞の「他力」の思想についての立ち入った考察を展開してほしかったように思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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