- Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569699936
作品紹介・あらすじ
日本人はなぜテレビに洗脳されるのか。CMに映し出される魅力的な商品、芸能人が着ている華麗なファッション、著名人が住んでいる高級マンション、有名店の豪勢な料理…それらはホントにあなたが欲しいモノですか?幸福な生き方ですか?「空気を読め」と画一的な価値観を強制してくる最強の洗脳装置を前に、知らぬ間に自分の心が書き換えられる原理とは。だれもが放送局になれる「キーホールTV」の開発・運営にも携わる希代の脳機能学者が、日本のマスメディアの危険性と裏事情に鋭く斬り込む。奴隷解放の人生指南。
感想・レビュー・書評
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教育学的な視点から書かれた本なのかと思っていたが、脳科学や心理学、経済学などの視点から見た筆者の考えが書かれていて新鮮だった。
著者はこの本を通して、テレビは偏った報道しかせず視聴者を洗脳するだけ、今の日本のキー局が放送するもののなかに大人が見る価値のある番組はほとんどない、と主張している。
確かに昨今のテレビ業界は著者が望んでか業績悪化、若者を中心とした”テレビ離れ”が叫ばれている。
イマドキの若者はコマーシャルが多く放送時間が決まっているテレビではなく、コマーシャルも比較的少なくいつでも好きなときに好きな動画を見られるYouTubeなどに魅力を感じているそうだ。
YouTubeは、多種多様な番組が作れ、一人ひとりの個性が輝くものとなり、著者にとっては夢のようなメディアへと進化しているだろう。
かの有名な林修先生は、生徒にわかりやすく魅力的な授業をつくるため、お笑い番組を視聴するなどし、人を惹きつける話術の勉強を続けているそうだ。
かくいう私も天邪鬼な性格のせいか、YouTubeなどはあまり見ず、休日は本とテレビばかり見ている。
テレビを擁護する気は無いのだが、子供の頃から共に成長してきたテレビには親近感を抱いてしまうのだ。
林先生がYouTubeでお笑い番組を視聴している可能性も否めないが、私がここで言いたいのは、テレビも人それぞれに合った使い方をすれば、毒にはならないのではないか、ということである。
確かにテレビを惰性で見ていては、いつのまにかに洗脳されていたり、時間の無駄になることはありえるが、そうでないのならテレビも一つの情報媒体として有効に使うことができるのではないだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
テレビと洗脳について知りたくて読書。
凡人ながら日本のテレビを見なくなってよかったなと思うことが多々ある。
日本ではテレビの平均視聴時間が減っているらしい。それでも平日で平均2時間半以上は見ているそうだ。テレビの視聴時間と年収は反比例するという本を読んだことを思い出す。
テレビは受け身で自分の頭で考えないていいので楽。テレビと読書だと行動のハードルは前者のほうが低く、簡単に楽しめる。
後半は、コンフォートゾーンとセルフイメージについて興味深く読ませてもらう。肯定的な自己イメージをしっかり築き、高める方法に以前から取り組んでいる。
タイガー・ウッズのエピソードが面白い。いい意味で自己陶酔なんだろうけど、セルフイメージを高めるためにどうすればいいのか考えてみたい。
読書時間:約50分-
2014/07/08
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だいさん、
コメント有り難うございます。
20年くらい前からの推移を見てみたいです。
地上デジタル放送や4Kテレビとかをマスメ...だいさん、
コメント有り難うございます。
20年くらい前からの推移を見てみたいです。
地上デジタル放送や4Kテレビとかをマスメディアが比較的に大きく取り上げるのは視聴時間そのものを増やすためだと指摘する人もいますが、どうなんでしょうか^^;2014/07/08
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「私たちの認識は「すでに知っているもの」しか見ることができないということです。」
テレビの話は前半部分。
ゴールは達成が難しそうなほうがいい。
達成可能なゴールでは、現状にとどまってしまう。 -
テレビの功罪はもちろん知っているが、それでもつい見てしまうもの。そこには構造的に人を購買に駆り立てる洗脳的な要素が組み込まれている。だが本書はそこにはとどまらず、むしろ副題の「脱・奴隷の生き方」の方にページを割いている。ベースにあるのは「コンフォートゾーン」という概念。自分の「コンフォートゾーン」を外れると、人は実力を発揮できず苛立ちを覚え、IQまで下がるという。自己評価を高く保ち、そこに至る上で自らに足りないものを常に意識することが大切。設定するゴールは暫定的なものでよく、そのうちに本当に自分が欲しているものが分かるようになる。「have to」から「want to」へ。日本人はもっと常識や押しつけられた価値感を疑い、自分が真に欲することをやるべきだという主張にはまったく同感である。
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自分自身を取り戻そう、再発見しよう!それに気が付きにくい世の中なんだよ、テレビをはじめとして他人を喰い物にするシステムに覆われていて。実例をテレビから示し日本の文化、儒教そして経済まで。
著者自身の取り組みを紹介して、突破口を具体的に示し独立した自分として生きられる時代の到来を知らせる。
その時代の極まりがコロナ禍の中で、世界に変革を迫っている。十年前に上梓されているが著者の先見に脱帽。 -
日本のメディア批判はごもっともなところと思いつつも、それほどおもしろみは感じられませんでした。
ところが、2章の途中から教育の問題に触れられた辺りから興味深い内容が多かったです。
私も著者と同じく、人に植え付けられた理想に生きるのではなく、自分の責任で自分の好きなことを追いかけるのが、本来の人間らしい生き方だと思います。 -
ここ数年著作を量産している苫米地だが、意外にも新書はこれが初だそうだ。
最近の「苫米地本」の中では、わりとまっとうな本。
いや、これだって相当うさんくさい部分は散見されるのだが、ほかの著作に比べたらまっとう。新書というフォーマットを意識してか、フォレスト出版とかから出している一連の著作よりも一般的で薄味な内容になっているのだ。
全3章のうち、タイトルに対応した内容になっているのは1章のみ。個別のテレビ番組批判というより、「テレビという『洗脳装置』」の危険性に対する警鐘である。
“我々は自分の好みで商品等を選んでいるように思っているが、じつはテレビによって選ばされている”などという話は、「何をいまさら」という感じで、あまり新鮮味がない。
それに、苫米地が開発した「キーホールTV」なるサービスの宣伝と、彼がオーナーになっているという雑誌(そのことは知らなかった)『サイゾー』の宣伝が多いので、そのへんはナナメに読み飛ばすべし。
豪快な自慢話が多いところといい、自分の商売の宣伝を自著で臆面もなくやるところといい、苫米地は大前研一に似てきた(笑)。
1章よりもむしろ、副題の「脱・奴隷の生き方」が章題になっている2章のほうが面白く読めた。
苫米地はこの章で、親などから押しつけられたステレオタイプの価値観に従って生きるのは「奴隷の生き方」だという(苫米地はほかの著作でも、“親こそが人間にとって最大の洗脳者であり、親による巧まざる洗脳を解くことこそ自由な生き方の要諦だ”と説いていた)。
そして、逆に洗脳の手法を援用して、真に自由な「脱・奴隷の生き方」をするためのコツを説いていく。
キーワードは「コンフォートゾーン」「ホメオスタシス」「スコトーマ」である。くわしくは本書を読まれたし。 -
胡散臭い話と、的を射ている意見が混在する、なんとも評価を下しづらい本。自己評価が低い人は、コンフォート・ゾーン自体が低くなり、そこに留まることが心地よくなる。これを続けると、ほんとうにダメになって行くという意見は、参考になる。
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テレビを毎日30分見ると、1年で182時間、
1日の活動時間を15時間として12日分です。
テレビ1時間→24日
テレビ2時間→48日
テレビ3時間→72日
テレビを見て、「良い」ことを真剣に考えてみてほしい、
全くないことがわかる。
刺激に満ちた広告、全く役に立たない娯楽番組、
そして、内容が薄いニュース番組。
テレビの影響は深刻です。
なぜなら人生で最も貴重な時間を奪われるからです。
見る、見ないというより、買わない方がいいでしょう。
時間が勿体ないと思います。
テレビを見る時間を、家族にあてた方が、関係が良くなります。
テレビを見る時間を、自分が「好きなこと」に全力投球した方が、ストレスが減ります。
テレビを見る時間を、運動に充てれば、より健康な生活を送ることができます。
テレビを見る時間を、学習にあてれば、より豊かになれます。 -
前半はテレビというメディアの情報操作について、後半は洗脳についてや日本の風潮について色々書かれていて、特に後半が面白かった。
コンフォートゾーンを固定化しないようにする。暫定的なゴールを目指すうちにコンフォートゾーンが移動する、脳のゆらぎが生まれる、スコトーマ(心理的盲点)が外れる、なるほどなるほど。子どもにステレオタイプな価値観を押し付けない、ネガティブな言葉を浴びせない、子どもが自ら知識を習得したくなるような環境を整えてあげる。3つ目は難しそうだが、声掛けなど親の心がけ次第なのかな。
自分自身については現状に満足してしまっていては逆に危ない、将来のあるべき姿、それに対して今のずれている姿を意識する、コンフォートゾーンをずらすことを考える。現状に満足するところからスタートするという方法もあるように思うが、たしかに現状OKと思っていたら、そこから何か変えようとは思わなくなるかな。