量子力学はミステリー (PHPサイエンス・ワールド新書 27)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569779027

作品紹介・あらすじ

「誰も見ていないとき、月は存在しないかもしれない」「掌のなかのコインの向きは、表でも裏でもない」…。あまりにも常識からかけ離れた量子力学の考え方。アインシュタインですら、「神はサイコロを振らない」と言って、完全には認めなかったが、多数の実験がその正しさを実証し続けている。本書は「波」の特徴から「シュレーディンガー方程式」「トンネル効果」まで「会話形式」を交えながら丁寧に解説。

感想・レビュー・書評

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  • 忠生図書館2017.1.22 2/14→3/8延期 3/5読了 3/7返却

  • 量子力学の不思議さを説明する本です。
    たいへん読みやすく、わかりやすい。しかも面白い。
    人の常識では計り知れない、謎多き量子力学の世界をとてもわかりやすく説明してくれます。
    でも、、、読んでると、なるほど〜、といちいち腑に落ちるんですが、やはり量子力学は変です。腑に落ちながら、しかし納得できない。なんだか不思議な感じです。
    かつて天動説が信じられていた頃、謎多き惑星の動きを説明するために「周転円」というものが考案されました。周転円にさらに周転円が回るような、今考えるとなんだこれ、と思える摩訶不思議な仕組みが真剣に信じられていました。シュレディンガーの波動方程式は実は周転円なんでは無かろうか、なんてね。笑 もっと納得できる理論がいいなぁ、と思います。(^_^;)

  • 2010年刊。著者はロサンゼルス・ピアーズ大学物理学科教授。量子力学(その前提となる波の物理的性質等)の初学者向け解説書。電子等の微細粒子は粒子・波の性質を兼備というが、波を第一義とイメージしないと、常識に引っ張られると感じた。不確定性原理、電子は「確率波」、トンネル効果(確率的に遮蔽を乗り越えてる)のも「波」と解した方が判りよいからである。が、時間とエネルギーの不確定性原理(一定時間内はエネルギー保存則の破綻。無→有、その有は無に帰する)は説明・比喩がうまくなく、イメージしづらかった。後は虚数である。
    平方根が平均というか、確率を意味する場面があるというのは統計学などで聞いたことがないわけではないが、虚数や複素数を現実世界にイメージするのは全く難しい。というよりイメージ不可。エネルギー保存則が破られる点、仮想電子・それと対になる仮想陽電子は真空中でも発生する。でもいわゆる暗黒エネルギーではないんだろうなぁ。ああ判らん……。もっとも、本書自体は、文系大学生への講義経験から生まれたようにも思えるので、どちらかと言えば判りよい部類だとは思うけど…。

  • 所在:展示架
    資料ID:11001227
    請求記号:421.3||Y19||027

  • 蓋を開けてみるまでわからんわけですよ。

  • 波と粒子の両方の性質を持ち、どこにあるか予測できず、エネルギー保存の法則が適用されない。突然、どこからかエネルギーが発生する。こんな量子論は通常の感覚では理解不可能ですが、現象として存在することは確かで、実際にその現象を用いたレーザー技術が利用されている。ただ、説明する数式などは素人目にみて、どうも無理やりあてはめている感じもする。(相対性理論などに比べて・・)
    まことに不可思議な世界なのですが、本書一冊ではとても理解が進んだとはいえませんでした。とりあえずはアタマの体操としてこういう世界にも付き合っていくことにするか。。

  • 量子力学は、自分の暮らしている世界よりはるかにスケールの小さい世界のことを想像しなければならない。しかも、その概念は「光は波であり、粒子である」とか一見矛盾するものが多い。量子力学の概念を理解するには、想像力を働かせるのが良いと個人的には思うが、それを助けてくれる本はなかなかない。この本は、読みやすい文体で想像力をかき立ててくれる。何だか難しいかも、と尻込みしている方には一読を勧めたい。

  • 「相対性理論から100年でわかったこと」佐藤勝彦著を読んで、もっと量子論を知りたいと思ったので、家にあったこの本を読んでみた。古典物理学における波の性質や原子モデルの話から書かれているので、とても分かりやすい。確率波やエネルギーレベルの話を繰り返し説明しながら、二重スリットやトンネル効果を説明している。この本を読んで、さらに量子力学を数学的にも知りたいと思った。何で自分は高校で物理をあまり勉強しなかったのかと後悔した。高校の物理でも量子力学を教えれば、物理に興味が湧く生徒が増えると思う。

  • 資料ID:C0031710
    配架場所:本館2F文庫・新書書架2

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著者プロフィール

山田克哉(やまだ・かつや)
1940年生まれ。東京電機大学工学部電子工学科卒業。米国テネシー大学工学部原子力工学科大学院修士課程(原子炉理論)、同大学理学部物理学科大学院博士課程(理論物理学)修了。Ph.D.。セントラル・アーカンソー大学物理学科助教授、カリフォルニア州立大学ドミンゲツヒル校物理学科助教授を経て、ロサンゼルス・ピアース大学物理学科教授に就任。2013年6月に退官。アメリカ物理学会会員。主な著書に『原子爆弾』『光と電気のからくり』『量子力学のからくり』『真空のからくり』『時空のからくり』『E=mc2のからくり』(いずれも講談社ブルーバックス)などがある。「読者に必ず理解してもらう」意欲にあふれた熱い筆運びで、ブルーバックスを代表する人気著者の一人。1999年には、講談社科学出版賞を受賞した。

「2023年 『重力のからくり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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