- Amazon.co.jp ・本 (86ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569791708
感想・レビュー・書評
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中学生向けの(ひょっとしたら高校生向けの)、暗記の仕方についての本。テスト勉強に役立つ暗記法の紹介、あるいは暗記に望ましい態度を解説したもの。たとえば「リラックスしよう」とか、「イラストを描いて視覚化しよう」とか、「場所や光景を変えよう」とか、「理解しよう」など。
そんなにビックリするようなことは書かれていなくて、まともなことが書かれている。「記憶力に自信がないと、あなたの記憶力は、実力以下のパフォーマンスしかできません。記憶力は気持ちの持ち方に影響を強く受けるからです。」(p.16)、「集中する」というのは「精神的緊張を保った状態でいあること」ではなく、「他の事を頭に入れない状態でいればよい」ということ(pp.22-3)、「知識が増えれば増えるほど、他の『新たに覚えようとする事柄』が覚えやすくなる」(p.30)、「覚えるのを厳選する態度は捨てましょう。容易に覚えることができるものは、無制限に覚えましょう。既に書きましたが、片っぱしからいろいろなことを覚えると、それが他の事を覚える手助けになり、意欲もみなぎり、記憶力はどんどん増強されます。」(p.49)という部分、「詳しく知ろう」というところで、「調べるのを億劫がって手抜きしないようにしましょう。手抜きは省力化に役立ちません。調べることが結局は省力化になる」(p.68)という部分なんかはなるほどと思った。意外なのは「長い形で覚えよう」ということで、compassionを「同情」と覚えるよりも"a strong feeling of sympathy and sadness"と覚えた方が忘れにくい(p.54)らしい。インパクトに残るようにする、という意味では長い方がいいんだろうけど…。
全体としては英単語の暗記に偏っているということと、それも高校~大学レベルの英単語になっているということ、あるいはキルケゴールとかはやっぱり高校だと思うし、中学生向けなんだったら、もっとバランス良く中学校までの内容を含めて欲しいと思った。(15/12/03)