- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569809496
作品紹介・あらすじ
マネジメントの父と呼ばれるウィーン生まれのピーター・ドラッカー(1909〜2005)は、オーケストラに"未来の組織"を見ていた。なぜドラッカーはオーケストラという組織に注目したのか?さまざまな楽器を受け持つプロの演奏家集団が、指揮者のもとで高度にマネジメントされた組織になったとき、一人の巨匠演奏家の限界をはるかに超えた音楽を作り出すことができる。そのことをドラッカーは理解していた。指揮者の役割、リハーサルの舞台裏、各地のオーケストラの歴史や新しい試みなどからマネジメントの本質が浮かび上がる意欲的な論考。
感想・レビュー・書評
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ドラッカーと音楽に興味のある人には、とても勉強になると思う。
興味津々で、読み進めた。 -
オーケストラは確かに理想の組織だと思う、しかし非営利組織が目指すものって一体なんだろうか?それはとっても難しい。
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オーケストラとは情報化組織。最高の結果を生み出すために練り上げられた組織形態であり、ビジネスにも通ずる。オーケストラの組織論や各役割を知ることで活かせるものが多く大変興味深い。
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すっごく読みが進まない本でした(^_^;)
ドラッカーに精通してる人だと面白いのかな。
なんかこう、いろいろよく体に入ってこなかった…。
非営利組織たるオーケストラは自律したプロ集団からなる組織であるという面に置いて、理想的組織である、と読み取りました。
が、これはまあ、楽譜という唯一無二な、問答無用の設計図、マニュアルがあるから成り立つことであって、おそらく世の組織のリーダーは、この「楽譜」が作れないから苦労しているのではないかと思われます。
一番の問題はリーダーでもなく、方法でもなく、この「楽譜」をどう作るか、もしくは見つけてくるか、なんだと思う。
それにしてもラトルのやり手っぷりに衝撃。
ただのフワフワした(髪の毛だけど)おじさんじゃないのね。
音楽で食べてくのって大変だよねー。
ほんと、趣味でやってくのが一番と思うわ。 -
ドラッカーの組織論からみたオーケストラ。
21世紀の情報組織のモデルはオーケストラにあるのではないか?と。情報化組織としてのオーケストラを考察した本
。
ドラッカー自身もウィーンでオーケストラに囲まれて育った。
オーケストラはスペシャリストの集団である。
もともとはバッハという万能の天才、巨人をハイドンがこえるためにアンサンブルを発明したことに端を発する。
専門集団は天才をこえる。
「ハイドンの小さなんオーケストラがいかなるオルガンの巨匠をこえるものを表現した」
そのほか印象的だったのは「コミュニケーションとは知覚すること。無人の森で木が倒れた時に音は存在するか?否。誰も知覚しないから。」。
オーケストラは優れた演奏家の集団である。しかしそれを共通の目的にもっていく優れた指揮者が必要だ。
ドラッカーはそのことを以下のように書いている
「情報化組織には具体的な行動に翻訳される明確で単純な強雨痛の目的が存在しなければならない。
情報化組織における主役は専門家であって、トップ経営者でさえ仕事の仕方については口出しができない。指揮者はあらゆる楽器の演奏方法がわからなくても、その楽器の奏者の技術と知識をいかに活かすかをしっている。これこそあらゆる情報化組織のリーダーが身につけるべき能力である。」
そして「演奏におけるビジョンの基となる情報が示されている楽譜」である。
が楽譜には解釈が存在する。ゆえにリハーサルを通じて指揮者は共通の目的に向けてそれぞれの奏者の解釈を修正していく。
非営利の機関は人と社会の変革を目的としている。 -
オーケストラはこれから必要とされる理想の組織。おもしろい観点での組織論の話。
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なぜドラッカーとオーケストラを組み合わせたのか。
オーケストラを語るのに、ドラッカーをわざわざ引き合いに出す必要はないのではないか。とくに4章なんて。
数年前に売れた、ドラッカー本の後追いか? と思ったが最後まで読んで違うとわかった。著者がオーケストラの存在意義について考えて、その結論がドラッカーにあったのだ。
そういう点では、むしろ1〜3章なんかは不要?
でも、そこがないと売れなさそうだしね。
内容としては、全編にわたり面白く読めた。
オーケストラの社会的役割はとても参考になったし、プロオーケストラがどんな姿勢で音楽をやっているのか(楽譜の管理の話、やっぱり某指揮者が教えてくれた通りじゃん!)も、とても勉強になった。 -
組織論、、、というには組織についてはあまり語られていない。ドラッカーをオーケストラとの関わりという観点で読んでみては?という提案にはいいだろうけど、同じ時間でドラッカーを読んでたらそれで十分な感触もある。オーケストラについて語りたいのかドラッカーについて語りたいのか、立ち位置が中途半端。