すべての組織は変えられる 好調な企業はなぜ「ヒト」に投資するのか (PHPビジネス新書)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569826158

作品紹介・あらすじ

成長企業が競って「ヒト」に注力しはじめた。気鋭の組織人事コンサルタントが語る新しい組織論とリーダーの仕事。

感想・レビュー・書評

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  • ・人間は限定合理的な生き物である
    ・相互不信をまず解く必要がある
    ・陰口や悪口がなくなるだけで組織は激変する
    組織学の権威、リンモチ麻野さんの名著。人の行動を変えるのであれば、勘定よりも感情を優先すべきときがある。とくに相互不信の状態は過去の慣性に引っ張られているだけなことがほとんどなので、まず語り合わせて解凍させるべき。
    そして感謝と謝罪、相談と報告ができるようになれば、人の行動は変わっていく。苦手なやつほど飲みに誘えとはよく言ったものです。

    課題だけではなく期待を伝えること、意義や未来の伝え方など、リーダーにとっての金言もたくさんありまうす。

  • リーダーシップ論の基本書。読みやすい。
    •リーダーシップはスキルであり性格や才能ではない
    •リーダーはメンバーがそれぞれ求めている意味報酬を見極めそれに対応していくことが必要。
    •まずは相手の理解を示す共感を表す。感謝と謝罪。
    •トップやリーダーと現場との対立関係と言う組織の問題を解決するには「誰が悪いか?」と言う犯人探しから離れ、立場や役割の違いに目を向けることがポイント。
    •もう一つの原因は「自分がこう思っているのだから、相手もそう思っているだろう」という思い込み
    •陰口や悪口がなくなるだけで組織は激変する
    •日頃、気まずいな、と思っているメンバーとこそ飲みに行く。
    •会議のポイントは 
問題をあげたメンバーが賞賛されること。会議の冒頭で前回の議事録を確認。 
締めくくるときに、担当者「誰がやるか」と期限「いつまでにやるか」を決める。
    •1つは「詰める」より「褒める」こと。もう一つは、「課題」ではなく「期待」を伝えること。

  • リンクアンドモチベーションの執行役員である麻野さんの著書。組織の問題のほとんどは「人間」の問題、すなわち人と人の「間」に生じるコミュニケの問題であり、勘定ではなく「感情」の問題である。個々の人に問題を求めず、コミュニケの問題として捉えて、アクションすることが重要だぜ、ってなお話。共感するところ多々あり。

    ・変容態度の3ステップ。四角い氷を丸くせよ!?と言われて、アイスピック等で削っても綺麗な丸にはなりにくい。溶かして、丸い容器に入れて、再凍結させるのが望ましい。人間関係も一緒、相手の態度を軟化させることを第一に考えるべし。その為のカギは「感謝」と「謝罪」。シンプルだけど、よく効く処方箋。

    ・大きくは4つのタイプに分類される。タイプを見極めたアプローチが有効。①アクティブタイプ、目標達成意欲が非常に高く、自ら率先して動く人。凄い!という簡単が効く。②レシーブタイプ。争いを避けて調和を求めるタイプ。ありがとう!という言葉が効く。③フィーリングタイプ。新た強いことを求めるタイプ。おもしろい!という言葉効く。④シンキングタイプ。ロジカル重視、計画的に動くタイプ。正しい!という言葉が効く。

    ・仲良い人とさらに中を深めるのも悪くはないが、組織の活性化のためには、何となく気まずいなという人こそ声をかけて飲みニュケーションを。

    ・問題はかくしてなんぼではなく、表に出して解決してなんぼ。問題をオープンにしたメンバーを褒めることで問題が地下に潜らないように留意する

    ・今どきの若いもんは・・・っと言ったら負け。若者との価値観が一緒だろうが異なっていようが、今目の前にいる若者の能力を引き出して、成果に繋げるのがリーダーの役割。今どきの若い物は白旗を振っているのと同様と心得よ。

    ・モチベーションの高さ=「目標の魅力(表面上の作業ではなくその先にある意義の理解)」×「達成可能性(やれそうだと思えるマイルストーンをおく)×「危機感(定量目標、期限をコミットメントさせる)」

    ・状況別4つの指導法。上司と部下それぞれがその業務が出来ると思っているか否かの4軸で分けて考える。①上司・部下ともに出来ないと思ってる→やり方を教える。②部下は出来ない、上司は出来ると思っている→励ます。③上司は出来ない、部下は出来ると思っている→正す、部下が違う方向に行かないように。④上司も部下も出来ると思っている→任せる。

    ・リーダーを取り巻くジレンマ「組織⇔業績」「短期⇔長期」「支配⇔需要」「論理⇔感覚」

    ・良い決断、正しい決断をしようとするよりも、早く、力強く決断をする。

    ・どんな決断も51%のメリットと、49%のデメリットがある。決断に対する負の感情があったとしても、49%のデメリットに目を向けず51%のメリット目掛けて、さっさと実行することに注力すること。

  • どれもこれも、組織のあるあるをこれでもかというくらい突きまくってくる内容。リーダーシップをとらねばならぬ立場にいる人であれば、耳が痛い事ばかり書かれている。社会人9年目の私の目線では共感する部分大、新たに気づいたことも幾つかあり、充実した学びを得られた。
    また、この本の良い所は、著者の麻野さん自信の失敗経験やその時感じたことが極めてリアルであり、それを後から冷静に、客観的に振り返って何がダメだったかという学びを教えてくれる点にある。

    とは言え、課題についての解決策はサラッとしたもので「詳しくは是非弊社のコンサルティングを…」という流れになりそうなのはお約束である。笑

    個人的にも学生の頃インターンシップでお世話になった方の著書であり、面白く読ませて頂いた。

    ◆読書メモ
    ・競争力がソフト化、何をやるかではなく誰がやるかにシフトしている
    ・役割チェンジで理解をさせる。例えばキックオフで擬似リーダーとして方針を語ってもらう
    ・みんなが新しくて大きなことに取り組むのが好きなわけじゃない。「こいつらほんま、やる気ないな」と思ったら要注意
    ・課題ではなく期待を与える。
    ・自分が受けてきたマネジメントを捨てる、シチュエーションを考える、経験則を絶対視しない
    ・リーダーが抱える4つの葛藤軸
     組織⇔業績
     長期⇔短期
     支配⇔受容
     論理⇔感覚

  • モチベーションタイプは参考になった。

  • モチベーション評価と利益伸長率は相関があるということがデータで示されていた。
    またモチベーションタイプは下記の4種類あり、メンバーのタイプに合わせた対応が必要ということがわかった。
    ①アタックタイプ
    達成支配欲求が強い
     勝ち負け、敵味方、損得
     『すごい』
    ②レシーブタイプ
     貢献調停欲求が強い
     善悪、正邪、愛憎
    『ありがとう』
    ③フィーリングタイプ
     完成発散欲求が強い
     好き嫌い、楽苦、美醜
    『新しい、おもしろい』
    ④シンキングタイプ
     論理探究欲求が強い
     真偽、因果、優劣
    『確かに、正しい』

    こちらに当てはめて自分の組織を見てみると、
    自分と他のメンバーでタイプが違うなとよくわかった。この構造を意識してチームのメンバーと関わると、自分も周りもモチベーションが上がるのではと思った。

  • 読書理由:学生時代に読んだが、会社に入ってから読めば違った視点が得られるだろうと思い、後輩ができた2年目に再読。

    概要:組織はなぜうまくいかなくなるのかが、個別の失敗例や陥りがちな穴を紹介しながら、どうすればよいかが書かれている。

    感想:リーダーはどうすべきかが中心だが、メンバーにも意識しなければいけないことが書かれているため、どちらの立場の人も参考になる。
    改めて、自分は人と組織の問題を解決したいと認識させられる本。
    人は組織の中で生きる。人が幸せに生きるには、組織が良くないといけない。
    自己肯定感についてと組織についてが自分の解決したいことだと再認識。
    改めてリーダーになった時に読みたい。

    今後の行動(3つまで):
    ①後輩ができたこともあり、後輩のタイプに合わせて、タイプに合わせて褒め方、正し方、伝え方を変える
    ②物差しがないから改善できてるのかわからず、モチベーションが上がらない。
    (いわゆる、達成可能性がわからない)
    →何事にも「ものさし」を作り、計測して改善する

    ③目標の魅力×達成可能性×危機感を意識する


  • すべての組織は変えられる

    ・四角い氷を丸くする。いきなりアイスピックで壊そうとしてもだめ。
    ・3ステップが必要。まずは氷をとかす、次に丸い容器にいれる。最後に凍らせる。
    ・チームもこれと一緒。いきなりアイスピックで砕きにいこうとしてもうまく行かない。まずは溶かすことが必要。

    ・5+1=6にはならない。
    ・+1人がものすごくマイナスな事ばかり言えば他のメンバーのモチベーションも下がり、全体が下がる。
    ・逆に+1が他のメンバーに刺激を与えて6以上になることもある。
    ・麻野さんのチームのルールは陰口や悪口を言わないこと。

    ・問題は「より良いものを目指したい」という気持ちがあるから生まれる。現状維持しようというところには問題は生まれない。
    ・だからこそ問題は歓迎する。問題をmtgの議題にあげた人を称賛し、みんなで知恵を出し合って解決する空気を作る。

    ・マズローの自己実現欲求
    ・自己実現=目標の魅力(will)×達成可能性(can)×危機感(must)

    ・決断には51%のメリットと49%のデメリットがある。
    どちらかによっているものは迷うまでもなく選べる。
    ・ファーストチェス理論
    ・チェスで5秒で打った手と30分かけて打った手は86%が一緒
    ・だから早く決断して実行に時間を使うべき。

  • 組織におけるよくある課題に対し、平易な言葉で具体的な対策を示しており分かりやすい。また、さっと読める長さとなっている。

  • 期待したほどの内容ではなかった。

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著者プロフィール

株式会社リンクアンドモチベーション執行役員

「2015年 『すべての組織は変えられる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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