2022年、「働き方」はこうなる (PHPビジネス新書)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569836980

作品紹介・あらすじ

政府だけでなく大手企業や個人も動き始めた「働き方改革」。日本人の働き方の何が問題で、数年後、どんな変化が起きるのかを探り出す。

感想・レビュー・書評

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  • ここ数年、至る所で耳にする「働き方改革」や「AI」。
    政府の動きや日経ビジネス編集長も務めた著者の取材をもとに、2022年の働き方がどうあるべきか、どう変化していくかを探り出す一冊。

    長時間労働、同一労働同一賃金、外国人受け入れなど、様々なキーワードを基に本書は進むが、一番興味深かったのは労働市場の章。

    終身雇用制度の元、日本の企業は一般的に一度入社するとよっぽどのことがない限りは雇用が守られる。そのしわ寄せとして、例えば企業が大きな損失を出した場合や不祥事を起こした場合は、問題となる部署やポスト毎解雇する外国企業と異なり、日本の企業は給与や福利厚生の「一律カット」という手法がとられ、雇用を守る。

    著者はここで、日本の労働市場にとっては、そこで企業がリストラをし、人手不足の成長企業にその労働力を回した方が全体最適になるのでは、と提言している。山一證券の破綻はその時日本で拡大をしようとしていた外資系証券会社のシェア拡大につながり、業界の競争力強化に繋がったそうだ。

    確かに、今成長している分野、例えばスマホ決済やサブスクリプション型のサービス業に、伸び悩んでいる金融業や小売業の方がシフトした方が日本の経済には貢献するかもしれない。時代に合わせて生き方や働き方をシフトしていく必要性を説いたLIFESHIFTとも繋がった。

  • 数値が本文中に出てくるときに漢数字だとどうにも読みにくい。縦書きだから仕方ないのかもだけど、どうにかなならなかったのかな。正社員型でなくジョブ型に変わるべきだという考え方には賛成。日本の未来に期待。またまたリゲインのCMが日本の労働環境の黒歴史として紹介されている。WAAの考え方はたしかにありがたい。そんな働き方が日本に広まるといいな。

  • 記者本らしくいろいろ回りくどいので働き方改革というあいまいな事象のなんたるかはわからない。とはいえキャリアとか生き方の点に触れている点は企業視点の働かせ方のみでなく目配りできている点か。

  • 2019年2月21日 22冊目(2-14)
    2022年どうなるか全くわかりませんでした。

  • 働き方改革の背景、今後の方針についてなど。
    地方のサラリーマンにはピンとこない

  • 働き方のあり方に関しての考えが書かれていた。
    この書籍をもって、どうだという結論はないが、働くことにかんして、改めて考えさせられる良い機会にはなった。

  • 『LIFE SHIFT』のような、具体的な未来予想が書いてあるのかと思って読んでみたら違っていた。

    著者は元日経新聞記者。著者が「働き方」というテーマに取り組んだのは、2014年秋に「新しい働き方研究会」に参加したことがきっかけ。その後、2016年に厚生労働省の会議『働き方の未来2035』にも事務局次長として関わっている。

    このため、個人というよりも、国や企業としてどうなのか、といった大きな枠組みの話が中心になっている。

    日本は少子化高齢化が進み、深刻な人手不足に陥っている。それが後押しして「働き方を変えないと(企業が)生き残れない」状況になっているという。

    「同一労働同一賃金」にすると年齢が上の人の賃金をカットすることになり、それができないからなかなか実現しないとか、日本の「採用したら一生面倒見るから異動も転勤も黙って受け入れろ」というやり方が限界にきているとか、今の政府が働き方改革をしようとがんばっているのにかなかなか変わらないのは労働組合と官僚が既得権益を手放さないからだ、とか、普通に暮らしているだけでは見えないことがいろいろ書いてあり、興味深かった。

    それでも、新しい働き方を模索する人や企業も出ていて、少しずつ変わって来ているというから期待が持てる。

    AIが人の仕事を奪うのか、というテーマはヤマト運輸社長の言葉が象徴的だ。
    「機械でもできることは機械に、機械ではできないことを人に」という方向になっていくようだ。
    人しかできないことはまだたくさんある。
    何もしなければAIに取って代わられる仕事でも、改革することで新たに雇用を増やすことも可能だという。

    対人スキルを磨き、人にしかできない仕事に力を入れていくのがこれからのカギ。
    レジ係はセルフレジに取って代わられるかもしれないが、高度なサービスは人にしかできない。

    世の中の流れを知るために、読んでおくといい1冊です。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、日経ビジネス副編集長・編集委員。2011年4月からフリー。著書に『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)、『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP)など。

「2017年 『破天荒弁護士クボリ伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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