がんを抱えて、自分らしく生きたい がんと共に生きた生きた人が緩和ケア医に伝えた10の言葉

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569843070

作品紹介・あらすじ

がんを抱えて、これからどう生きたいですか?――がんと共に生きた人が緩和ケア医に伝えた10の言葉を元に綴られる魂の伴走の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 「どうして人は、自由に生きられないのだろうか」
    まさに最近、痛感していること。
    病気になっても自分らしさを保つということは、本当に難しい。
    でも、こんな風に寄り添ってくれる緩和医さんとなら、頑張れそうな気がした。
    元気な時から、自分が病気になった時にどんな風に治療、生活したいのか考えておくことが大切だと思った。
    近くにこんな病院がないか、今のうちに探してみよう。

  • 身内に早期のがんがわかり、勉強しようと思って見つけた本。
    緩和ケアについて、治療を断念して病棟でそのまま終末期まで看取るという理解でしかなかった。
    訪問診療につなげたり、治療を継続する場合もあるということだった。
    がんとその患者さんの人生を真摯に受け止めて支援されていて、交流の中での患者さんの一言一言がとても心に響く

    p110「つながりを再構築する」
    医療者と患者さん 病状の適切な理解の支援 ストレス対処の支援 家族のケア
    がんと診断された時点で、すべてのものとの関係性が一度立たれてしまう 家族、友人、仕事、社会との関係 がんを抱えている自分として再構築する必要がある
    p113「近代ホスピスの発祥の地イギリス」
    ホスピスは単なる建築物ではなく、苦痛を緩和することについての実践と教育の場 地域コミュニティにつながるホスピス運動の拠点

  • 医療の発達に伴い、死ねない時代になっている現代。生と死。いざその時に、どう対応すればいいのか。日頃から、少しずつでも「生き方」「死に方」を考えておかないといけないのではないかと思って読んでみました。

    幸い、私の親しい周囲には、がんを患っている人はいない。
    この本は、題名こそ「がん」を想定した生と死に関わる内容だけれど、「がん」以外の生と死を考えるにも、とても勉強になる本でした。

    腫瘍内科医であり、緩和ケア医でもある著者さんが、今まで経験してきた患者さんの「生と死」の現場を、とても読みやすく紹介し、医療者・患者・患者の家族の心情を、いろいろ見せてくれました。

    実際に、自分が、そして自分の家族や近しい人が、「生と死」を考えなくてはならない場面が来たとき、きっと役に立つと思います。

    1度読んで、すべてを納得するような内容ではないので、これからも、ふと思い出して何度でも何度でも読み返したいと思います。

  • ここ数年、がんの末期の方と接する機会が多い。
    日々感じているモヤモヤを、ともに共有して対話してくださっているような気持ちになりました。
    「善意の呪い」をしない。主語を、患者さん本人にして考える。とても大切なことです。

  • 医療が患者さんの自律のためのツールとなるべき…という主張が伝わってきます。

  • がんで身内を失っているので、そうすればよかったのか、と気づくことが多かった。
    でもこんなに親身に民間療法や他の先進医療受けに行っても戻る場所を作ってくれるドクターばかりではないのも事実。

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著者プロフィール

川崎市立井田病院かわさき総合ケアセンター、腫瘍内科/緩和ケア内科医長。
一般社団法人プラスケア代表理事。
2005年北海道大学卒。室蘭日鋼記念病院で家庭医療を中心に初期研修後、2007年から
川崎市立井田病院で総合内科/緩和ケアを研修。その後2009年から栃木県立がんセン
ターにて腫瘍内科を研修。2012年から現職。現在は抗がん剤治療を中心に、緩和ケア
チームや在宅診療にも関わる。また一方で、一般社団法人プラスケアを2017年に立ち
上げ代表理事に就任。「暮らしの保健室」「社会的処方研究所」の運営を中心に、地
域での活動に取り組む。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医。
著書に『がんを抱えて、自分らしく生きたい――がんと共に生きた人が緩和ケア医に
伝えた10の言葉(PHP研究所)』、編著に『社会的処方:孤立という病を地域のつな
がりで治す方法』(学芸出版社)などがある。

「2020年 『だから、もう眠らせてほしい 安楽死と緩和ケアを巡る、私たちの物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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