反応したら負け 仕事のストレスを受け流す33のヒント

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569850672

作品紹介・あらすじ

「地味にイラつくあの人」「絶対許せないアイツ」に、まともに向き合うだけムダ! ストレスを溜めずに賢く付き合う職場の処世術。

感想・レビュー・書評

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  • なんと、カレー沢薫による「仕事論」エッセイである。
    ビジネス誌『THE21』に連載した仕事についてのコラムをまとめたものだという。

    会社員を辞めてマンガ家/コラムニスト専業になってからのカレー沢は自分を「無職」と呼んで自嘲しているが、そのじつスゴイ売れっ子になっていることが、本書からもわかる。
    何しろ、畑違いのオジサン向けビジネス誌からも連載コラムを頼まれるほどなのだから。

    その依頼は、カレー沢自身が「魚類に肺呼吸の極意を尋ねているようなもの」(「はじめに」)と自虐するとおり、かなりのミスキャストである。

    ゆえに、カレー沢の持ち味が十分発揮されておらず、やや空回りしている。

    私は、カレー沢薫のコラム分野での最高傑作は、最初の単著『負ける技術』だと思う。
    『負ける技術』の面白さを100とすれば、本書は50にも達していない。

    でもまあ、ビジネスの常識を随所で否定して逆張りし、笑いに持っていくあたり、けっこういい。

    たとえば、ビジネスの世界では「聞き上手」になることが推奨される昨今だが、カレー沢はそうした風潮に思いっきり冷水を浴びせかける。

    《世の中には「聞かなくてもいい話」も多々あり、それまで全てちゃんと聞いていたら、マウンティングを取られたり「愚痴を聞いてくれるゴミ箱」扱いされてしまう。
    「池の水全部抜く」みたいな勢いで「人の話全部聞く」ではなく、聞くべき話と聞かなくてもいい話を見極めて聞くのが本当の聞き上手だ》53~54ページ

    こんな感じの、斜め上からのビジネス・アドバイスが満載である。
    それらのアドバイスは、九割方はただのジョークだが、残り一割はマジで役立つ(ような気が)。

  • いろいろとストレスの多い職場にいるので、「何かヒントになれば」と思い、図書館で借りて読んでみましたが、ほとんど参考にはならず。
    残念。
    とはいえ、自分よりもっと若い人が読めば、役に立つ部分は多々あると思います。

    ちなみに、話の切り口や言葉の表現は面白く、そこは参考になりましたし、「人間の真理・心理をついてるなあ」と思う部分もちょいちょいありました。
    ただ、あまり品のよい本ではないことを、最後に申し添えておきます。

  • タイトルに惹かれて読んでみたら、いくつかいい事が書かれていたので良かったんですが…、申し訳ないですが私は著者のキャラクターに好感持てなかった。シュールな例えや書き振りに最後まで苦戦しました。

    「相性が合わない本は、直ぐに読むのを止めるのが鉄則」と多くの読書本に書いてますが、それでも止めずに読み進めたら、響く言葉がありました。

    ① 「料理の腕がない人間が張り切って難易度の高い料理を作ろうとすると、大抵の場合、手の込んだ生ゴミができる。」

    ② そのビジネスマナーは誰のため?相手のためになってるか?本当に必要か?ちゃんと考えないと、「全員損してる」ことになってるかも。

    ③ 給料以上に働かない、給料以上に悩まない。
    仕事は生きるための手段なのに、命を脅かされてはダメ。

  • 202201 たまに本当にいいことが書いてあるが、基本くだらな面白い。

  • 最初の文章で出されたご本のタイトルが『負ける技術』だったので「負けない」方法がタイトルになったことはカレー澤先生が少しずつかきためていったことの成長なのか?
    と、ちょっと感じました。
    読み終わったらいろいろと忘れてしまうのですが(すみません)
    読んでいる間は「そうそう!」と膝を打つ痛快な表現とテンポで面白くなります。
    ちょっと笑えて気持ちが軽くなりました。
    一度私小説的なものを読んでみたいなと思っています。

  • マンガ家・カレー沢女史の「デキない人」からの職場ストレス対処法コラム集。

    ・心がけようと思った編「おわりに」
    「給料以上は働かない、給料以上は悩まない」。
    確かに持ち帰りの仕事はなくても、持ち帰りのクヨクヨやらイライラはあるので、割り切りは必要かなーと。自分でどうにかなることはどうにかするし、どうにもできないことはどうにもならないし、仕事を外れたら拘束される謂れのない真っ赤な他人だしね!

    ・さじ加減が難しいなーと思った編「コミュニティを泳ぐ知恵」
    相手の勝手な期待に100%応えず、時に噛み合わないフリをしたりするのも重要、らしい。理屈は分かるんだけど、期待してた答えが返ってこないとスネるというか、テンション下がって冷たくなる人には要注意だなーと。
    面倒なのでとりあえずオートで相槌打っとけ、な対応をしてしまう自分にはちょっと高度だと思った。

    <総評>
    そのまま鵜吞みにするのは危険そうなところもあったけど、総じてさらりと読めてちょっとニヤニヤできる、コラムのお手本みたいなコラム集だった。
    そして「結局職場というのは自分に合っているか否かだ」とある通り、最終奥義「嫌なら転職!」が出せれば何とかなりそうな世の中って、昔よりずいぶん楽になったよなーとしみじみ思った。

  • 悩みは解決しなかったけど面白かった

  • 作者の独特な表現や言い回しがあいまってどんどん読み進められる本だった。仕事に対して必要以上に関与せず、期待せず、程々に付き合い、給料以上に会社のことでは悩まない、「サービスストレス」はやらないようにする。自然体で過干渉をしないようにすることを面白く教えてくれる。

  • 面白いのでサクサク読めた。
    向いてないと言いつつ頑張って書いている感じが良いのか、なんだか読んでいてニヤニヤしてしまう。

    後書きの、給料もらってないプライベートな時間に仕事のことを悩むのはサービスストレス(サービス残業的な)。なのでやめよう、というような内容が一番好き。
    もっともです!

    この著者の本は初めてだけど、
    他の方のレビューを見ると他の著書の方が面白いとのことで、そちらも見てみようと思う。
    ブクログをしていて良かった。

  • 本人も書いているけれど、まぁなんでこの人にこの話で仕事を振ったって内容だぁね。
    所どころは面白いし、頷けるところも結構ある。テーマに沿って横道にそれず真面目に書いているという印象も覚えた。
    んだけど、やっぱり他の著作に比べると窮屈そうだなぁ。

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著者プロフィール

時は2009年。モーニング(講談社)主催の漫画新人賞「MANGAOPEN」に本名・無題で応募し落選した作品が、カレー沢薫『クレムリン』(ともに本人命名 講談社)に変容を遂げ、月刊モーニング・ツー(講談社)でほぼ即連載となり、漫画家デビューを果たす。ほどなくコラム『負ける技術』(講談社)も連載となり、コラムニストとしてもデビューを果たす。以来、雑誌やウェブに連載超多数、本数未詳の大車輪で体力を使い果たす。最長不倒連載作品は開始以来すでに10年を超えた東京都写真美術館広報誌別冊「ニァイズ」。なお、本作『ひとりでしにたい』はコミックDAYS(講談社)にて、隔週日曜正午の更新時刻に「いいね!」数が爆増しTwitterのタイムラインが歓喜で満ちる好評連載中。第24回(2020年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。なので図書館とか一家に一冊とかそんな感じで置いていいお墨付きもありますよ。安心してお読みください!

「2023年 『ひとりでしにたい(6)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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