この国は歪んだニュースに溢れている2 日本を覆う8割の絶望と2割の希望

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569855325

作品紹介・あらすじ

この本は私の「遺言」です ●マイナンバー制度の根本的問題●岸田政権が触れたくない同性婚問題●今の市区町村をすべて廃止しよう●昆虫食騒動の背景●万博に寄せる希望●ジャニーズ性加害とマスコミの変節●新聞と絶望感 ほか民主主義の日本で、未来を決めるのは国民自身です。日本国民は今、歪んだマスコミ報道によって判断に足るまともな情報を入手できず、その結果、正しい未来の選択をできずにいるのです。40年以上の長きにわたって「マスコミ」の住人だった私には、その構図が鮮明に見えます。私は早晩この世を去ります。だからこそ未来を生きる世代の皆さんには、少なくとも私が体験した以上の明るい世界を体感してほしいのです。私の次の世代の皆さんが、私たちの世代よりも確実に豊かで幸せな人生を送ることが、私の最大の望みです。冒頭、「この本は私の遺言です」と書きましたが、「遺言」が目指すものは「豊かな未来の設計図」です。(本書「おわりに」より)

感想・レビュー・書評

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  • この本が遺書だと軽々しく言われると、未だに動画やラジオで情報発信している同氏には当てはまらないような気もする。が、それなりに、自分の年齢(67歳)も意識して、日本への憂いを綴ったという事だろう。辛抱さん特有の局所的な視点で一事が万事的な乱暴さはあるが、それでも多々学びがあった。

    例えば、福井県永平寺町で走行している「レベル4」の自動運転車は、道路に埋め込まれたガイド電線の上を走っている。つまり昔からあるゴルフ場のカートと同じ仕組み。すでにアメリカや中国では地域限定だが運転者が乗っていない本物の自動運転タクシーが公道で営業運転を開始しているにも関わらず、日本の現状について国民が気づいていないのはヤバい。新聞が世界最高の技術であるかのように、日本初の「レベル4」自動運転の実証実験を伝えている。しっかりしろ新聞!という論説だ。

    他にも、放送免許は「札を刷る免許」と呼ばれ、地方の財界有力者はこぞって放送免許取得に動いた。地方局の中には、親会社はパチンコ屋とラブホテルが本業なんていう局もあった。日本の地上波放送局のうち、およそ半数は、田中角栄が郵政大臣をしているときに放送免許を取得している。この利権が、田中角栄を追い落として、派閥のリーダーとなった。竹下昇に受け継がれ、典型的な経世会の利権になった。清和会の小泉純一郎が郵政民営化を進めたのは、経世会の利権にメスを入れたかったこともあるのではないかと言われている。で、テレビ繋がりで展開すると、日本におけるテレビの出荷台数1位はレグザだが、現在東芝が持っている株は5%だけで実は中国メーカーの傘下企業。レグザはテレビ視聴データをオンラインで全数把握してその情報を広告代理店などに販売している。レグザのテレビで日本人が何を見ているか、日本国民の関心事は何か等のリアルタイムのデータが中国に筒抜け。しっかりしろ経営者!という論説。

    燃費が良くなったり、電気自動車になれば、ガソリン税収が下がる。その場合の道路、橋、トンネルの建設費や維持費をどうするか。ドローンで人々が移動する時代になれば、道路はいらない。ドローンで移動する時代、から万博の話に飛躍。月の石、人間洗濯機、引田天功のイリュージョンと昭和の万博。そこから、生きた心臓、空飛ぶ自動車へ。課題山積み大阪万博。

    少子化対策には、圧倒的に優れた政策はフランスなどで導入済みのN分N乗方式の検討を、などなど。

  • この国は歪んだニュースに溢れているの第二弾。
    ラジオ番組でも触れていた話題も含まれていたり、今話題のニュースを舌鋒鋭くぶった斬ってくれる一冊。
    特に年金問題、電気自動車の将来、ジャニーズ性加害問題にはハッとさせられ、マスコミ報道を鵜呑みにすることはいかにヤバいかを考えさせられました。

  • 平易な文言で書かれていて、とても読みやすいです

  • 正直2割の希望というのがあまり感じられなかった。政治に対する不信、牽制機能としてのマスコミの機能不全。全体を通してそれしか伝わらなかったような気がする。判らなすぎる未来のことを考えすぎてもいけないかもしれないけど、足下ばかりを見て、大事なことを先送りするつけはどこかで必ず大きなしっぺ返しを生み出す。先送りばかりしているから現役世代は将来に希望を持てなくなるんじゃないかというのもいつもの議論。どうしてもここまでダメになってしまったのか。あまり感じられなかったけど、2割の希望があるならそこに賭けたい気分。

  • いつもほどの納得感や面白さが感じられませんでした。

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著者プロフィール

1956 年大阪府出身。早稲田大学法学部卒業後、讀賣テレビ放送に入社。プロデューサー・報道局解説委員長等を歴任し、現在は大阪綜合研究所代表。
「そこまで言って委員会NP」「ウェークアップ!ぷらす」「朝生ワイドす・またん!」「辛坊治郎ズームそこまで言うか!」などのテレビ・ラジオ番組で活躍。近著に『風のことは風に問え―太平洋往復横断記』(扶桑社)、『日本再生への羅針盤~この国の「ウイルス」を撲滅するにはどうしたらいいのか?』(光文社)などがある。

「2022年 『この国は歪んだニュースに溢れている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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