メルロ゠ポンティの言語論のエッセンス 身体性の哲学、オートポイエーシス、対話原理

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  • 福村出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784571101960

作品紹介・あらすじ

わたしたちが発話するとはどういうことか? メルロ゠ポンティの深い思索をたどりながら、生命論の視座から人間の言語の営みにアプローチする、〈ことば学〉の新たなる展開。

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  • 第1章 メルロ゠ポンティにおける現象学と機能しつつある志向性
     イントロダクション
     1 メルロ゠ポンティと現象学
      1-1 現象学の暫定的定義
      1-2 メルロ゠ポンティの決意
     2 現象学の基本的スタンス――生きられている世界への還帰
      2-1 現象学的還元
      2-2 反省的分析と現象学
      2-3 生きられている世界
     3 世界内存在と知覚の現象学
      3-1 知覚への注目
      3-2 世界内存在
     4 機能しつつある志向性
      4-1 志向性
      4-2 作動的志向性あるいは機能しつつある志向性
     5 実存の実践の従事
      5-1 機能しつつある志向性と志向性分析の方法
      5-2 実存の実践

    第2章 前期メルロ゠ポンティの言語論――身体性の言語論
     イントロダクション
     1 世界内存在にとっての言葉
      1-1 言葉の中の思考――現象的身体
      1-2 ノエシス-ノエマ相関としての言葉と実存からの敷衍
      1-3 言葉の内に住み込む実存的意味
      1-4 実存の運動と転調――バフチンの対話原理との呼応
      1-5 制度化された言語的所作――構成された言語
     2 言語的所作
      2-1 所作と言語的所作
      2-2 「わたし」の意図と「他者」の所作及び「わたし」の所作と「他者」の意図の相互性
      2-3 自然的標識と人工的標識
      2-4 情動と所作の文化特殊性と身体性の言語論
     3 実存のゲシュタルトとしての言語的所作
      3-1 言語的所作と経験の構造化
      3-2 主体と客体の二分法の乗り越え
      【例解】世界内存在による世界経験と言語的所作

    第3章 呼応するメルロ゠ポンティとソシュール
     イントロダクション
     1 『講義』におけるソシュール――3つの対概念と記号の恣意性
      1-1 ラングとパロール
      1-2 シニフィアンとシニフィエ
      1-3 共時言語学と通時言語学
      1-4 言語記号の恣意性
     2 価値形相論
      2-1 価値形相論
      2-2 ソシュールによる言語をめぐる価値形相論
     3 構成された構造と構成する構造
      3-1 構成された構造と構成する構造との力動的一元論
      3-2 ラングとパロールの2つの次元と記号学
     4 メルロ゠ポンティにおける語る言葉と語られた言葉
      4-1 語る言葉と語られた言葉
      4-2 ラングとパロールの弁証法的発展と真正な言葉

    第4章 ラングのランガージュへの還元と身体的志向性――中期メルロ゠ポンティの言語論
     イントロダクション
     1 ソシュールを超える
      1-1 言葉゠パロールの意味
      1-2 弁別的意味あるいは示差的意味
      1-3 示差的意味とランガージュのヒューリスティックスと機能しつつある志向性
      1-4 ラングの内的分化
     2 メルロ゠ポンティによる議論の展開
      2-1 ラングのランガージュへの還元――ラングの仲介を内包したランガージュというシンボル的機能
      2-2 身体的志向性
     3 話し方の様式あるいはことばのジャンル
      3-1 話し方の様式としてのラング
      3-2 バフチンのことばのジャンル

    第5章 メルロ゠ポンティとオートポイエーシス論と対話原理
     イントロダクション
     1 メルロ゠ポンティの人間観
      1-1 オートポイエーシス論
      1-2 言語という領域
      1-3 世界内存在゠オートポイエーシス組織という人間観
     2 メルロ゠ポンティの言語観
      2-1 身体図式と身体論
      2-2 モンタージュ
      2-3 意識の生を統一する志向弓
     3 メルロ゠ポンティとバフチン
      3-1 バフチンのイントネーション論
      3-2 イントネーションとゲシュタルト
     4 わたしたちが発話をするとき
      4-1 発話の2つの先行因
      4-2 第1の要因:「わたし」に宛てて送られる存在と出来事としての「わたし」
      4-3 第2の要因:「つねにすでにそこにある」言語システム
      4-4 メルロ゠ポンティにおけるランガージュ

    附録 対話の原型と対話原理の原点――「生活のなかの言葉と詩のなかの言葉」におけるイントネーション
     要旨
     1 はじめに
     2 生活の中の言葉の特性
      2-1 生活の中の言葉への注目
      2-2 「生活の中の言葉」論の端緒
     3 イントネーション論
      3-1 コロスの支えとイントネーション
      3-2 イントネーションの二方向の定位
      3-3 イントネーション的隠喩
      3-4 発話の社会的交通論
     4 芸術(文学)の社会的交通論
      4-1 文学の中の言葉
      4-2 芸術(文学)の社会的交通論
     5 考察
      5-1 対話の原型と対話原理の原点
      5-2 人として生きることとイントネーション
      5-3 イントネーションの本性
     6 むすび

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著者プロフィール

広島大学森戸国際高等教育学院特任教授、(公社)日本語教育学会会長。国際基督教大学大学院教育学研究科博士前期課程修了。博士(言語文化学)。
日本語教育の企画、リソース制作・システム開発、コース・コーディネーション、教員研修。
専門分野は、言語哲学と日本語教育学。
著書に『メルロ=ポンティの言語論のエッセンス―身体性の哲学、オートポイエーシス、対話原理―』(福村出版、2022年)などがある。

「2024年 『一歩進んだ日本語教育概論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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