呪われた学校

著者 : Saori kagen

• 双葉社 (2008年8月5日発売)

作品紹介・あらすじ

ふだん、何気なく過ごしている学校。そこには恐ろしい物語が潜んでいる…。魔法のiランド発『呪い遊び』Saori&『携帯彼氏』Kagen2大ホラー作家による7つの物語。学校という閉ざされた空間で生徒たちが生みだす"恐怖と戦慄"の世界。

感想・レビュー・書評

[もんがらかわはぎ@読書垢 児童書ホラー強化中さんの感想 · 2020年9月22日]

今日も学舎には平和な時間が流れている。そこで過ごす学生達も平和な日々を疑わず、穏やかな時を過ごしていた。しかし、ふと影の様な気配を感じて振り返ったとき、そこには人々を襲わんと狙う怪異たちが佇んでいるかもしれない……。




携帯小説ホラー第5弾。ホラー小説を多数書いている二人の作者による共同作品。それぞれが一話ずつ交互に書いているスタイル。とある一つの高校にまつわる七つの怖い話たち。七不思議とでもいうべきだろうか。七不思議に興味を持った人間たちが、興味本位で首を突っ込み恐ろしい目にあっていく。オカルト的な怖い話から、狂気に取りつかれ暴走する人間など怖い話の種類が多数あり楽しめた。どちらの作者の話も程よく怖く、すっきりまとまっていて面白かった。テンポよく読めたのであっという間に読み終わってしまった。七不思議の根底にあるのは、妬みや嫉み、憎しみ、それに取りつかれた故の狂気など負の感情。その負の共鳴するように、あるいは感染するように七不思議に飲み込まれていく様はぞーっとする。本の半分ぐらいにやや過激でグロテスクな内容があるため苦手な方は少し注意したほうがいいかもしれない。

[s0910143さんの感想 · 2010年1月28日]

「教室」「理科室」「旧校舎」「体育館」「階段」「中庭」「女子トイレ」とそれぞれに場所を舞台にした怖い短編集が描かれています。どこかで聞いたような、どこの学校にも絶対にこういった怖い話が伝わっている、あたかもそれが自分が通う学校に伝わっている話だと錯覚しそうな作品ばかりで楽しいです。
私は「体育館」が毒々しくて好きだなぁと思った。これこそ短い話の詰め合わせなので、夜中の眠れない時に携帯で見るのに最適の作品だと思う。

著者プロフィール

2017年、東京ゲームショウで演じたアンドロイド役が「人間なのかアンドロイドなのかわからない」とSNSを通じて世界中で話題になり、唯一無二のアンドロイドモデルとして生きる。また、コロナ禍を機にYouTubeチャンネル「散歩するアンドロイド」（チャンネル登録者数19万人〔2021年12月現在〕）を開設。AIやバーチャルの進歩と共に年々活躍の場を広げている。

「2022年 『散歩するアンドロイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」