太陽おばば

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 68
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237184

作品紹介・あらすじ

フリーライターの舞は不妊が原因で離婚し、アパートに引っ越してきた。傷心を抱えながらも、向かいのアパートに住む耶知子さんというパワフルなおばあさんと交流が始まる。耶知子さんは不思議な力で、身近な人々の「最期」にまつわる心のすれ違いを解決させてゆく。そんな耶知子さんと過ごすうちに、舞はライターとして書かなかればならない本当に大切なことを見つけていた。この世に残すことができない新たな命の代わりに、自分にしか残せないものを-。日本ホラー小説大賞(短編賞)受賞作家が贈る優しく切ないファンタジックミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 途中挫折

  • 30代半ばで不妊のために離婚しなければならなかったフリーライターの舞はとなりのアパートの耶知子というおばあさんと出会う。太陽が大好きで、パワフルで明るい耶知子さんは不思議なおばあさん。耶知子さんとの交流により、何人かの臨終を見届けた舞は子供は産めなくても、フリーライターとして自分にできる事を見つけ出す。死にゆく者と残された者の間のすれ違いをすくい取る耶知子さんが最後に舞に見せたもの。どのように生き、どのように死んで行くか…耶知子さんに大切な事を教えてもらった、そんな一冊。

  • 太陽おばば、おもしろいので、シリーズでだしてほしいくらいでした。
    最後はなんだかぐっとくるなあ。

  • 不思議な話。
    エピソードは考えさせられることもあったのだけど、何故か、不思議現象についていけなかった……いつもは好きなのになあ…何が違うんだろう。

  • 借りて良かった。買う。

  • 日本ホラー小説大賞(短編賞)受賞作家が贈る優しく切ないファンタジックミステリーと帯にありました。

    短編5話からなる1冊。

    太陽おばばこと耶知子さん。フリーライターの舞は、離婚直後で仕事も行き詰り感があった状態なのに、耶知子さんと知り合った時に風が吹いたような気がして・・・

    人の死と生き様とをきれい事だけではなく、少し不思議な空気と太陽のあったかさで描いていて。
    5話の「耶知子さん、母娘旅行に出かける」は印象に残ります。

  • ホラーというよりもとても暖かなファンタジーです。
    耶知子さんはまるで魔法使いのおばあさんのよう…勿論悪い魔法使いじゃないですよ。
    一歩間違えるとウザい…かもしれないけど(笑)
    今の時代だから逆にみんなおばあさんと出会えたらな…なんて思ってしまいます。

  • ひとりになりたい時がある。でも、それはきっと周りに誰かがいるから言える贅沢なんだろうな。みんなの前でいつも笑ってる人が幸せだからだなんて誰が言える?

  • 明るく元気な「おばば」の耶知子さん。前半はとっても軽快で楽しいお話だった。後半はやや重く「命」について色々と考えさせられる作品。母親と娘が大人同士として話し合える期間は結構短いものだと。確かにそうかもしれない。自分と母に置き換えて色々考えながら読んだ作品でした。

  • おもしろかった。
    けど、ラストがちょっとお約束過ぎというか、陳腐というか。
    前半のままの元気な感じで終わって欲しかったな。

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著者プロフィール

1975年生まれ。福井県出身。2007年に「あちん」で『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞、08年に同作でデビュー。2008年に「トンコ」で第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞。他の著書に、『太陽おばば』(双葉社)、『終末の鳥人間』(光文社)などがある。

「2013年 『幸せすぎるおんなたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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