ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される(2) (Mノベルスf)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575243246

作品紹介・あらすじ

男のように背が高く、ゴワゴワの赤髪で、ずたぼろの衣を身にをまとう男爵令嬢・マリー。
一夜の慰みのため、亡くなった姉の婚約者・グラナド伯爵のもとを訪れたはずが、何故か歓待されて、そのまま婚約者となることに……。
個性的で楽しいグラナド城の使用人たちに見守られながら、優しいグラナド伯爵と幸せな生活を送るマリーだったが、彼女のもとに実家から不穏な内容の手紙が届く。
どうもマリーがずたぼろ令嬢だったことには、実家に秘密があるようで……?
「小説家になろう」発、勘違いから始まったマリーと姉の婚約者キュロスの大人気あまあまシンデレラストーリー第二弾!

感想・レビュー・書評

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  • マリーの自己評価の低さの原因がこんな親だったのか…。と悲しくなる。子どもの頃から自分がだめな存在だと思い込まされて、しかも周りとの関わりも殆どなくて…。と考えると、その思いを拭い去るには時間がかかりそう。キュロスに大切にされることで、少しずつ変わっていくマリーは、見ていて嬉しくなった。マリーやコンプレックスな原因だったアナスタジアも複雑な思いを抱えていることが分かって、姉妹揃って家から解放されて本当によかった。と心から思った。

  • 帯に「まさかの婚約解消!?」とあったので、これは結構すれ違いの切ない展開かと予想していたら、この婚約解消が日帰り以下の短い短いお話で、さすがにその展開は予想していなかったと爆笑した。
    ある意味「まさかの」展開である。
    しかも、その時のキュロスのお姿を想像するともう……失笑を禁じえない。
    何でシリアスの場面でギャグに走るかな、このヒーローは。
    前作にも増してヘタレ具合が半端ないヒーロー様である。
    他にも「大丈夫か、しっかりしろ」と思う場面が多々あって、残念ヒーローぶりに拍車がかかるという。

    前巻で精神面での鍛錬が必要だろうと指摘した主人公のマリーは、こちらも予想していた方向とは違う方へ成長して驚く。
    特に姉アナスタジアに対する思いはネガティブさも相まって大変なことに。
    この姉自体もややこしい存在だったし。
    姉も含めてマリーの家族については非常にややこしいことになっているので、最初把握しづらかったが、取り敢えず、父親がダメなんだとさえ分かれば乗り切れる。
    最終的にマリーが家族へどう対応するのかは見ものではある。
    ただこれも予想しなかった方向に転がった。
    まさかマリーが家族に対してあそこまで思えるようになるとは……成長は成長だが、こういう精神面での成長は本当に予想していなかった。
    逞しくなったなあ。

    マリーの家族の件で本当に後半は話自体も非常にややこしく、マリーの変に突き進んだ成長ぶりと相まって読みづらい部分もあったが、家族の件も乗り越えて何とか主役二人が結ばれたようでほっと一安心。
    個性的な使用人たち含めて、これからも賑やかに暮らしていくのだろう。
    健全さは遠いかもしれないが、今度こそ自分が自分でいられる「家族」を作っていってくれ。

    番外編はこれまたまさかの二人の後日談。
    最後まで予想の斜め上を行ってくれるなあ。
    侮れない話であった。

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