じい散歩

著者 :
  • 双葉社
3.29
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本棚登録 : 792
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575243574

感想・レビュー・書評

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  • 3丁目の夕陽?的ほのぼの。早速、この週末に歩いてみようかと思った場所も。トホホの家族にもめげないで明るく前向きな新平じいちゃんに拍手したくなった。百歳までガンバ!

  • 文章も悪くないし、サクッと読めるしユーモアもあるんだけど、果たして温かいのかなぁ??

    育ててもらったうえにここまでいい歳して親を頼るだけ頼ったくせに、いざとなったら逃げて介護には名乗りでないし、墓の世話も誰もしないって。おぃ子どもたちよ…。。

  • じいさん・・・明石新平94歳、なんだかんだ言っても楽しそう。
    三人の息子誰一人結婚せず、ひきこもり、トランスジェンダー、借金まみれ。さらに妻の認知症、介護、と暗い話になるかと思いきや、淡々と楽しそうに暮らしている新平さん、最強。
    すべてひっくるめて肯定的、そして自分のスタイルを保ち続けているのがすばらしい。妻の介護もすんなりこなす柔軟さもいい。
    私は年齢的には姪っ子のさなえくらいだが、南池袋で育ち、茨城に嫁いだので逆バージョンながら新平さんと関わる土地が重なる。
    しかも、いくつも出てくる面白い建物の話が興味深い。昔住んでいた場所のすぐそばだったり。
    つい最近読んだ本「おっぱいマンション改修争議」の建物まで出てきて、偶然にしては出来過ぎ。
    昭和から平成、令和の日本を、時代なりに堪能しながら生きてきた新平さんは幸せ者だと思う。
    それはこの人の生き方がなせるワザなんだろう。
    人生は散歩かも知れないね。

  • 何気なく手にした本。それぞれ問題を抱えた独身の三人の息子と少し痴呆症の妻との毎日を飄々としたユーモアで綴る。軽いタッチで読みやすいが、ラストが唐突に感じた。

  • 挫折。

  • なんだろう。
    世間一般からみたらたぶん
    いろいろとダメ家族なのですが。
    じいさんが達観しているので
    心配しても仕方ないかぁと思ってしまう(笑)

    特に「次男で長女」の健ちゃんが好き。
    少しボケ始めているお母さんに接するときの
    ほわ〜んとした感じ。
    その夫たるじいさんも、散歩に出るたび
    浮気を疑われて腹も立てるけど
    長く一緒にいた人ならではの愛情がある。

    じいさんが散歩の目的のひとつにしている
    まちかど建築めぐりも楽しい。
    南池袋の不思議な雑居ビルとか。
    行ってみたくなるわ。

  • やっと借りられた
    面白かった。
    大正生まれの89歳、元気なおじいさんの一生、家族と散歩、ご飯のお話。
    老老介護、中年引きこもり、LGBT、借金など、暗くない、さらっとした語りで、新平さん達家族のように潔く、それなりなんとかに生きたいなあと。

  •  新平さんが訪れる喫茶店を、ネット検索しながら読んだ。知らないお店には今度行ってみようと思い、知っているお店にはそうそうと頷きながら読んだ。
     新平さんの息子たちは、クセのある頼りにならない奴らなのに、物語に悲壮感はなく、ほんわか楽しくなってしまうのは他人事だからだろうか。
     

  • 憎めない男性高齢者の何とかなる日常
    妻と息子3人の家族がいるけど、みんなそれぞれ困った状況だったり…
    でも日々は続いていくし、たまに挟まれるおじいさんの過去の話も興味深い

    みんなそれぞれ色んなことがあって生きているんだなあ…と思える本です

  • ザ・現代の家族小説
    アラフィフの独身三兄弟(①引きこもり②唯一独立しているオネエ③アイドルオタクの非モテデブの金食い虫)に90代夫婦(妻はボケ気味 主人公の夫は散歩とエロを愛す健康オタク)
    ブラックユーモアのような家族像はいかにも実在しそうかもと思えるうまいなぁ

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著者プロフィール

1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞。その他の著書に『ルート225』『中等部超能力戦争』『D菩薩峠漫研夏合宿』『編集ども集まれ!』などがある。家族をテーマにした直近刊『じい散歩』は各所で話題になった。

「2022年 『団地のふたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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