- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575303247
作品紹介・あらすじ
卒業生へのメッセージが「感動的すぎる」とツイッターで全国に広まった話題の校長先生が新たに書き下ろす3.11後を生きるための言葉。
感想・レビュー・書評
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「海を見つめ、大海に出よ。嵐にたけり狂っていても海に出よ」
「多くの人の心がささくれ立つ、こんな時だからこそ穏やかな心を持て」
高校の卒業生に向けたメッセージですが、親世代の私にも心に響く言葉に溢れています。
「優しさ」の語源は「やせし」=「やせし」、誰かのために身を細らせる、自分がある種の犠牲になるということだ、と著者は教えてくれます。
「優しい人が理想」などと軽く使いますが、優しさには痛みが伴うということまで分かって、言葉を使いたいものですね。
311の直後に書かれたもので、コロナで社会が不安に満ちている今と驚くほど共通する点があるので、これからの道を考える上で役に立ちます。
多くの人の心がささくれ立つ今こそ、
「穏やかな心」、そして「優しさ」を。
立派にできなくても、持とうと努力しよう。
現実を受け入れつつも、
若者は( いや若者だけじゃないけど)
前へ進もう、大海へ漕ぎ出そう、という勇気をくれる一冊。
18歳前後の若い人たち、
進路に悩む人たちと、
その親の世代と、
若い人に負債を負わせた思いのある壮年の人たちにも、
すべての人に読んでほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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大学に行くのは「海を見る自由を手に入れるため」
かっこいい。
絶版になったのは本当に惜しい。
個人的には次のお話が好き。
非常に貧しい家に生まれたために小学校にも行けなかったおばあさんがいました。この方がうんと年をとってから自分で読み書きを習ったそうです。読み書きができない人というのは日本では珍しいことですが,世界中では珍しいことではありません。読み書きを習ったおばあさんがこ言ったそうです。
「私はこの年になるまで夕焼けがこんなに美しいとは知りませんでした」と。 -
勉強したいなって思える本。
大学に行きたいなとも思った。
教師目指してる人とか現役の人でも響くはず
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海を見に行けるチャンスは実は学生時代しかないのだ。
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http://naokis.doorblog.jp/archives/51859481.html[読書]『時に海を見よ』 卒業生へ贈る言葉〜自由、孤独、友情、そして女
<目次>
三月のメッセージ
これからの日本を生きる君へ
遅刻を叱れない教師として
2013.06.12 あゆみBooks高円寺店で見つける。
2013.08.09 読書会MAX@品川で紹介する。読書開始。
2013.08.10 読了 -
自分のほころびを正当化するのは嫌だけど、それでもその不完全さに生かされていきたい。
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人として大切なことって人それぞれあると思う。僕のそれはなんだろうな。
見えないものが大切。そう言ってた作家もいる。
その大切なものを探すことが生きるってことなのかもな。 -
帰宅電車で読了(7)
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2011年9月18日のブログより
http://jqut.blog98.fc2.com/blog-entry-1376.html
今年の3月、多くの大学・高校・中学校・小学校で、卒業式が中止にされました。学校関係者としては苦渋の決断だったと思いますが、2011年卒業生は、卒業式がなかった世代として記憶に刻まれます。
多くの学校で卒業生に向けてのトップからのメッセージが発信されました。その中で最も有名になったのは、立教新座中学校高等学校の校長である渡辺憲司さんのものであることに誰も異論はないでしょう。あの頃、いくつもの悲惨でつらいニュースとともに、多くの勇気づけられる勘当的なニュースも流れました。そして、それらの大半はテレビや新聞という媒体を通じてではなく、インターネットという媒体を通じて、またたくまに広がりました。
「時に、孤独を直視せよ。海原の前に一人立て。自分の夢が何であるか。海に向かって問え。青春とは、孤独を直視することなのだ。直視の自由を得ることなのだ。大学に行くということの豊潤さを、自由の時に変えるのだ。自己が管理する時間を、ダイナミックに手中におさめよ。流れに任せて、時間の空費にうつつを抜かすな」
私もこのメッセージを3月28日のブログで引用していました。素直に感動できたとともに、まさに大学に入ろうとしている人たちへのメッセージとしては、本当に的を得ていると感じました。
本書は、出版社に勤務する昔の教え子からの投げかけによって出版が決まったそうです。渡辺先生は「海を見よ」と語られました。そして、渡辺先生は本書で自分自身が海を見た日のことを語ります。そうしなければ正当に教え子の背中を押すことはできないという思いからでしょう。読者と一緒に、自分を改めて見直そうとされたわけでしょう。そんな正直さが、読む人の胸を打ちます。 -
特に最後の『遅刻を叱れない教師として』は良かった。教師としての在り方がよくわかる一説である。とにかく一度読んで欲しい一冊である。