- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575520637
感想・レビュー・書評
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前作に続いて、なかなかおとぼけの神さまがいい味を出しています。
家族にとって、一緒に同じものを食べて、同じときを過ごすということはとても意味のあることなんだ、と改めて思わせてくれます。
毎日のことで、感謝の気持ちを忘れがちですが、いつまでもおいしい、ありがとう、の気持ちを大切にしたいですね。
外で食事をすると、家族で外食に来ている人をみかけます。
はたから見ると、思った以上に家族って似ています。
同じ体型のこともあるし、夫婦でそっくりの顔のこともあります。
同じ釜のめしを長いことたべてきたからなのですね。
似ているからといって、どうこういうつもりはないです。
過ごした時間が長いということ、いいかえるなら幸せな時間が長かったのだったのだろうな~、とおもうのです。
いつか、このお話にあるように、食から思い出すことがあるでしょう。
ああ、あの時は幸せだった、と。
ありがとう。
とてもいいお話ですよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全くもって腹が立つ。
読者を泣かせようという気満々で書かれているこの作品。設定も神様が出てきて現世に想いが残っている魂とフュージョン?!新人賞応募の作家でも今時はそんな馬鹿馬鹿しい設定ではなく、もう少し現実的なものにする。
それなのに思惑通りに涙している自分の単純さに腹が立つ。しかも2作目。
改めて感じたのは、人ってちゃんと言葉にして言わないとお互いの想いは伝わらない。それはいつ伝えればいいのか。もしかすると明日いきなり自分や相手が死んでしまうかもしれない。この作品の登場人物はそういう人(魂)ばかりだ。とすれば、想いを伝えるのは、今でしょ。
作中に気に入ったフレーズがあった。
何で大人は苦いビールを飲むのか。
それは苦い想いを飲み下す、その練習をするためだ。
まんまと乗せられた自分に腹は立ったものの、流した涙でスッキリとした気分の読書後、あの時もこの時ももっと言葉にして伝えれば良かったなぁという過去の苦い思い出を、薄手のグラスに注いだほろ苦いビールと一緒に飲み干した。 -
面白かった。なんていうか、この主人公兄弟の順応性が素晴らしい。もらい泣きするほどでもないが、ちょっといい話。暗くならないところが非常に好ましい。だし巻き卵、茹でとうもろこし、野菜炒め、鯛茶漬け、メンチカツ、、鯛茶漬け食べたい。ゴマはあんまり得意ではないが、一度作ってみようと思う。腹の減る本。
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中村颯希の神様の定食屋2ごちそうさま、めしあがれを読みました。
2は、料理よりは人情噺が多くて涙してしまう場面も多かったです。
面白かったです。 -
神様の威厳が...とは思いますが、こんな神様いてほしいと思います。
想定ははちゃめちゃですが、前作に続いてホロリとする話ばかり。
言葉で伝える大切さ、相手を思いやる気持ちの大切さに改めて気付かされました。 -
好意を、優しさを、もらうだけもらって。ごちそうさまの一言も口にせず、ただ、腹を空かせて神様のもとに押しかけていた傲慢な人間。それが俺だ。
日々なにげなく、そう、あまりにさりげなくもたらされる優しさに、俺たちはいったいなにを返せているだろう。
気負うな、気張るな。若者め。すべては大いなる流れ、宿命の掌の上。うたかたの出来事にいちいち目くじらを立てていては、身が持たぬぞ。
すこしおとぼけな神様は 実はとても優しい。
神様に「優しい」というのは、変なのかもだけど…。
さりげなく 絶え間なく 降り注がれる優しさに
今まで、どれだけ気づくことが出来てたかな?
私は、どれだけ返せてたかな?
神様の言う通り
気負わず 気張りすぎす、
いつか優しさを 少しでも返せるように
日々を過ごしてゆこう。
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面白かった。同じようなという内容にはならず、色んなケースで色んな料理。美味しそう。
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前作に引き続き、美味しくて、心が温かくなるお話。
「めしあがれ」「ごちそうさま」をきちんと伝えていきたいと思った。
連続で読んだのでちょっとお腹いっぱい、すこし間を空けてゆっくり読むのが良いかな -
オーディブルで聴いたが、ナレーション良かった。亡くなった方の最後の願いを料理と言葉を届けることで心温まる話が展開されていく。
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主人公が神様にお願いをして、未練を残した魂の人々を憑依させて料理を作る「てしおや」今回は若くして亡くなった魂と引退したご夫婦など切ない話しが多かったです。ラストは淡い恋が実りそうでした。続編が楽しみです。