- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575524314
作品紹介・あらすじ
錦糸町のシティホテルのラウンジで、半グレ集団「ボストーク」の幹部が刃物で襲われる事件が起きた。捜査が遅々として進まない中、千葉県警に着任していた警察官僚の水野乃亜は、警視庁への転任と当事件の捜査本部着任を命じられる。だが、その人事には別の使命が隠されていた。書き下ろしシリーズ第2弾。
感想・レビュー・書評
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シリーズ2作目。
完全な勘違いで1作目の続きが読めるものかと思いきや、1作目とは全然別の話。
よくよくタイトルを見れば、「警察庁特命捜査官」
様々な特命を受けるシリーズなのだろう。
今回の特命は警視庁に外国人捜査官を受け入れる準備を進めるというもの。
その為にすでに外国人通訳を受け入れている組対二課に異動する。
組対二課と四課では、錦糸町で起きた半グレ組織のトップが暗殺された事件を追っていたが、乃亜が行きつけにしていた中華料理店から逃げ出した男を捕まえたことから、事件が動く。
事件の軸は上海マフィアVS半グレ集団。
何とか、上海マフィアのトップを上げたい乃亜達だったが、警察内部の情報が相手に漏れているらしく、捜査は完全に後ろ手に回っていた。
果たして、警察情報を流しているのは誰なのか?
そこでモールハントが始まる・・・
ホークアイのその後が気になっていたので、全く別の話なのは残念だったけど、今作もそこそこ楽しめる。
ラストの乃亜の機転などは、なかなか面白い。
見当たり班のメンバーが一人しか出て来ないので、3作目ではメンバーに再会できることを期待しよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
警視庁特命捜査官 水野乃亜シリーズ2作目
1作目と同じ流れでしたが、いいテンポで読めました。
安定の面白さでした。 -
「ホークアイ」に続くサスペンス感あふれる警察小説。
半グレ集団と上海マフィアの抗争をきっかけに、外国人捜査官を受け入れるというプロジェクトの存在を知らされた警察庁キャリア・水野乃亜。有能な人材を従え、事件の解決を目指すものの、警察署内で起こったとんでもない事件に内通者の存在を確信させられる。事件の捜査とともに裏切り者「モール」を探る警察。いったい誰が裏切り者なのか。先の読めない展開に目が離せません。
外国人の起こした犯罪、とひとまとめにされてしまい、それが外国人差別につながるという風潮は確かにありそうで。外国人だろうと日本人だろうと善人もいれば悪人もいるはずなのですが、決めつけや思い込みというものがなくなることはないのでしょうか。ラティフの叫びがあまりに痛々しく、やりきれない気持ちでした。何事も起こらなければ彼はずっと「善人」でいられたのに、と思えば切ない……。
そして、新たなテロ計画の萌芽も見えるラスト。まだまだ続きが気になるシリーズです。 -
2021/05/15 62読了