- Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575838428
感想・レビュー・書評
-
絶版なのか、中古でエライ高かった…
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「深い森の中で出会い…(モリの中でしか出会えなかった)分かりあったかけがえのない親友がいとおしくて…」
性愛だけが愛ではない。
『モリのアサガオ』番外編をなんで読んでなかったか…満と及川の関係は精神のみで繋がった同性愛的なもの、とブログにも書いた記憶があるが、本編ではあくまでも「それくらい深い絆であり、BL的読み方が出来る」程度に思っていたが、番外編で及川がちゃんと口にしてるじゃないか!!なんてこった!!もう絵だけ見てれば話の筋大体解っちゃうわ…って読み方になってるもんなぁ。ある意味でホラーと同じ。絵だけで「怖い」=絵だけで「BLで言う所の‟起承転結”のこの辺りだろ」って読み方になってる。台詞読んでないんだよね…喰種にハマった事で「こう言う読み方じゃないと読んだ気しない」に変化…した現在読むと、性愛に縛られて描かれるBLに対して、窮屈さを覚えた、と言う事になるのかもしれない。 -
新人刑務官と死刑囚の心の交流を軸に、死刑制度について描いた『モリのアサガオ』。そのアナザーストーリー。詐病の問題や、冤罪事件の裏側、そして死刑囚の家族の問題などが描かれています。
本作は、本編も通じて「性善説」で描かれているようにも読めます。そういう風に読むとどうしても「死刑囚が改心なんかしよるかぇ!」と反発の心が芽生えるかも知れません。
が、本作における性善説的な部分というのは、実は性善説ではなく「北風と太陽」の太陽アプローチだと言えるでしょう。
環境が悪いのか遺伝子が悪いのか、それとも最悪の自己決定の結果なのかはわからないが、死刑囚となって心を固く閉ざすようになっています。そこへ、自分の犯した罪の重さを自覚させ、反省させようとする主人公・及川のアプローチは、あくまで死刑囚たちの人間性を理解して共感を示し、そこから類推させる形で罪の意識を自覚させるというものです。
これ、考えようによっては真綿で首を絞めるようなある意味残酷なやり方なのかもしれません。言い方を変えれば、凝り固まった心の弱い部分に忍び込んで、少しずつそれを解かしながら、取り返しの付かない罪を犯してしまったことと、逃れられない死刑を受け止めるよう自覚させるわけですから。及川の真摯な思いと行動は、結果的に「自暴自棄のやけくそで死刑執行をごまかさせない」という結果を生んでいます。作品の中では「やっと反省をはじめた死刑囚を死刑に処してしまうのは、それはそれで正しいんだろうか…」という問いに持っていっていますが、見方を変えればなかなかに「効果的な死刑執行のプロセス」とも言えます(かなり意地の悪い見方ですが)。
この『モリのアサガオ』が太陽アプローチだとしたら、その対極にある意見の一つが中嶋博行『この国が忘れていた正義』でしょう。読み比べると、いよいよ凶悪犯をどう処遇すべきかわかんなくなってきました…orz -
番外編
-
本編、7巻のラストがあまりにも悲しく衝撃的だった私にとって、この番外編は超癒し^^;
ちょっとーーーーー!
直樹と満の密接度がまたスゴイことになってますけど!!
満の素直で子供っぽいところにドキドキします。
そして行く末を思って余計に悲しくなるという;;罪な漫画を描いたよ、郷田先生……
この胸が苦しくなるような喪失感をどうしてくれる!!
責任能力の有無という問題は、確かに本編ではなかったので、非常に興味深かった。
ちゃんとしたオチがなかったことも、この問題の底知れぬ深さを思わせる。
死にたくない、と人がもがく姿は、生き物として至極当然で、だからこそ苦しい。
常に罪と贖罪、人の生き死にに直面していなければならない刑務官とは、どれほど大変な職業であることか。
それにしても直樹は成長したな……
相変わらず泣いてばかりだけど。
映画化があれば、「満の死後」という番外編もあるようですが……
真面目な話、私には満に死なれた直樹がどうなってしまうのか、予想もつきません。
確かに直樹にとって、満は家族でも恋人でもなかったけれど。
だけど、親友というにはあまりにも深く深く関わり過ぎた人間を喪った直樹がこの先どうなってしまうのか……
ああまた泣く;;
郷田先生、本当にアンタ罪な人だよ!! -
ドラマがすごく気になっていて、原作を読んでからと思って、新しい本を全て購入。
多分、今まで読んだコミックの中で、一番感動したと思います。何に感動したかということは、もう全てとしかいいようがないので、語れません。
絵がとても変っていて、それでもすごく丁寧に描かれているなぁと感心しました。私は好きです。感動する要因の一つになってると思う。
今、ドラマを観てますが、毎回泣いてます。悲しいとか嬉しいとかそういう感情ではなく、魂を揺さぶられているような感じです。
ありがとうございます。
映画化が望まれます。