瑠璃宮夢幻古物店(7) (アクションコミックス(月刊アクション))

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575851526

作品紹介・あらすじ

人の情念がより強く宿り、時に使用者を死に至らしめる古物「四方コレクション」。瑠璃宮古物店店主・真央と旧知の仲である神谷は、古物の回収を試みる真央を阻み姿を消したまま。時同じくして、同業者・ゆかりも旅立ちを決意。真央と要の周囲は少しずつ、静かになってゆく…。成長した要の言動により、常に傍観者であった真央も「一線」を越える決意を固め、過去を清算すべく四方照光と直接対峙する。邂逅、離別、回帰――美女と古物が誘った全てのモノ達が辿る道筋は…大反響ダークサスペンス最終幕。

感想・レビュー・書評

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  • 2021年7月30日(金)快活CLUB阪急三国駅前店にて。最終巻。あっけない終わり方。これはこれで著者の選択なのでいいかなと。物語が完結して最後まで読むことができるのはすばらしい。

  • 発売から随分と経過してしまったので、今更感も凄いが、逢坂先生、おつかれさまでした
    割と好きだったんですよ、この作品
    月刊アクションは、クール教信者先生の『小林さんちのメイドラゴン』と、浜田よしかづ先生の『つぐもも』がリアルタイムで読みたいがために定期購読していたんですが、この『瑠璃宮夢幻古物店』は、その二作品と、ぽんとごたんだ先生の『桐谷さん、ちょっそれ食うの!?』に次いで、毎月、楽しみにしていた作品でした
    『つぐもも』とは違った意味合いで、不思議な古物を通す事で、人の欲、情、念、その奥底にある本質が、ちょっとだけ見える、色々と考えさせられるストーリーは恐ろしくも、時に、優しさもあって、惹き込まれました
    人は生き、死ぬ。物は在り、壊れる
    その当然の理の中に宿る、非常識と不条理が、人に自分も知らなかった一面を剥き出しにさせ、人生に大小の変化を起こす
    それは、当人が自己責任で受け止めるべき事象だ。向き合うも、受け入れるも、逃げるも、無かった事にするも、自由だが、その行動にしても、責任は取らねばならない
    愛され続ける道具を作りたい、その願いを自分で制御できるだけの強さに欠けていたが故に、多くの哀しみと混乱、ほんのちょっとの救いを生んだ四方との因縁に一応の決着を付けた瑠璃宮真央
    だけど、彼女の“人”生に終わりは来ない
    大事な人や、大切な友を見送り、残される辛さを受け止め、自分が「こうしたい」と信じる役目を果たそうとする彼女は不死者の一種かも知れないけど、決して、バケモノではない
    人であってヒトでなく、物であってモノではない、中途半端な存在だからこそ、真央にしか出来ない事がある
    彼女がいつ、終わりを迎えるか、それは定かじゃないけど、少なくとも、古物に惹かれるだけの欲を、人間が持つ限りは、しばらく先の事になるんだろう
    どの回も、逢坂先生の人間味をしっかりと噛み締めて、旨味を堪能できる
    その中でも、私が推すのは、余談(後)だ
    人は死ぬ、けれど、遺す想いは次の世代に受け継がれていく。継承、それが人間の紡いできた強さ。それを見守り続けられる真央は、人では味わえない幸せを享受できているんじゃないだろうか
    この台詞を引用に選んだのは、要の成長を感じ取れたので
    彼女自身は気付いていないかも知れないけれど、その決断を自分で下せた時に、要の世界は外に向かって大きく広がり、内は更に深みを増した
    ここぞってタイミングを逃さない、それもまた、強さの一つに数えて良い
    そんな要は、真央に動くキッカケを与えたのだから、やっぱり、強くなった

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