鏡のラビリンス (二見文庫 ク 4-6 ザ・ミステリ・コレクション)

  • 二見書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576051932

感想・レビュー・書評

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  • 初読みだったんだけど、面白かったぁ~。
    ミステリとロマンスが同時進行してるっていうの?
    3つの恋が進行していく(^◇^;)
    それでもミステリがおざなりになっているわけではない。
    メレディスの残した手がかりから、30年前の殺人事件が
    関係している事に気付き、更に調査を進めていく過程で
    二人に魔の手が迫る!
    そして新たな殺人事件が起こり、それも無事に解決するんだけど
    とんでもない結末が用意されておりました。
    ラブラブとハラハラドキドキが良いバランスで流れていたので満足でした。

  • これを読んでるってことは、私は死んだってことね―ある晩レオノーラの元に届いた一通のメール。発信者は数日前事故死した美貌の詐欺師メレディス。そこに残されていたのは、自殺したある女性と古い殺人事件へ繋がる謎のメッセージだった。手がかりは、霧が立ちこめる小さな入り江の大学町。無数のアンティークミラーが眠る大学内の館で臨時司書の職に就いたレオノーラは、同じ謎を追う男トーマスと共に危険な探偵稼業に乗りだすが…傑作ロマンティックミステリ。

    面白かった。ロマサス系の場合、どうしてもサスペンスやミステリ要素よりもロマンス優先で、下手したら犯人そっちのけってこともあるけれど、これはしっかり謎解きの過程も楽しめる。<br>
    そしてヒーロー、ロマンスHQヒーローにありがちな過去を背負ってはいるけれど、人としての本質は見失っていない。変に斜に構えてもいないし、現実が見えている。そのうえで自分は結婚しないと決めていて考え方がシンプル。でも弟への愛情は溢れんばかりだし、自分の欲求にも正直で好感が持てる。ヒロインはこの件に巻き込まれてしまったわけだけど、ただ流されるのではなく自分で考え決断している。危険を承知で異母姉妹の死の解明に挑んでいる。そしてヒーローに惹かれたあとは、その気持ちに正直。その真っ直ぐさは素敵。ヒロインの祖母やその将来の恋人も良い味を出している。人生の先輩として、ヒロインを愛する者として、見守っている様子が微笑ましい。

  • ある晩、レオノーラの元に届いた一通のメール。
    発信者は数日前に事故死したメレディスー彼女は美貌の詐欺師であり、レオノーラの片親違いの姉妹だった。
    メールには自殺したある女性と古い殺人事件へ繋がる謎のメッセージと彼女の奪った百五十万ドルの在処が。
    お金の行方を追う男・トーマスと事件の解明のため共同戦線をはることになったレオノーラ。
    手がかりをもとめ、霧の立ち込める小さな入り江の大学町へーロマンティックミステリ。

    人死にが多すぎるよ…
    ヒロインとヒーローがくっつくのはロマンス上既定路線だし、そちらは普通で、どちらかというと謎解きに重きが置かれている感じを受けたお話でした。

    しかしヒロイン・ヒーローがあんまり私好みでなくて…
    性格は良いんだけど。
    ヒーローとヒロインの(片親違いとはいえ)姉妹が(短期間でも)関係持ってたとか嫌すぎるわ‐
    しかも恋愛感情でなくて、ってところがもう、ね…

  • 人気ロマンス作家によるロマンチック・サスペンス。

    レオノーラ・ハットンは図書館司書。
    亡くなったメレディスの持ち物を整理するために、ウィング・コーヴの町を訪れる。
    入江に霧が立ちこめる時には幻想的な雰囲気も漂う~大学を中心にした小さな町だ。
    そこへ現れたのは、トーマス・ウォーカーと愛犬レンチ。
    そして、トーマスの弟のデイク。
    デイクは、その地にあるユーバンクス大学のコンピュータ・サイエンスの教授だった。

    トーマスは冷たい目をした大柄な男性で、一時メレディスとデートしていたが別れたという。
    メレディスは、ベサニー・ウォーカー寄付基金から150万ドルを横領し、管理するデイクに疑いが掛かるようにし向けてあった。
    トーマスはレオノーラが何か知っているか疑い、調査に協力するように強要してくる。
    レオノーラはメレディスとは因縁があり、ただの友達というのではない。金髪の美女メレディスが、男を利用する詐欺師であることは知っていた。
    やがて、亡くなったメレディスから、手紙が届く…
    「これを読んでるってことは、私は死んだってことね」と。

    ユーバンクス大学には、創立者ユーバンクスの自邸だったミラーハウスという由緒ある建物があり、骨董品の鏡と貴重な蔵書でいっぱいだった。
    その整理のためという名目で、レオノーラは町に滞在することになる。
    アレックス・ローズというやけにハンサムな男がローズに接近してくる。ストレス軽減コンサルタントだというのだが…?

    トーマスは投資家だが、古い家を買って自分の手で改装して売り出すことも半ば趣味でやっていた。
    カラフルで居心地の良い家に、トーマスの意外な一面を知るレオノーラ。
    工具の扱いが巧みで何でも出来る男性が恋人って、羨ましいかも?

    デイクは、1年前に死んだ妻ベサニーが自殺とされたことを信じられず、取り憑かれたように調べ続けていた。
    トーマスはどうかわからないと思いつつも、調査には協力し、弟を見守ってきた。
    身なりもかまわなくなっているデイクが家に入れるのは、他にはヨガ教師のキャシーぐらい。

    レオノーラとトーマス、デイクとキャシーという二組のカップルの付き合いが、だんだんと深まる~ロマンスの展開も。
    レオノーラを遠くから見守る元気な祖母グロリアの存在も面白い。
    グロリアはシニア向けのネット新聞をやっていて、その身の上相談に、キャシーがデイクの気を惹くためにはどうしたらいいか?相談を持ちかけたりするんです。

    レオノーラも、やがてベサニーの死にも疑いを抱くようになる。
    そして、危険が迫る…?!
    骨董品の鏡を巡っては、ホラー&ゴシック的な雰囲気も。
    かなり書き込まれているので、軽いロマンスだけを期待すると違うかも。
    ミステリ読みには、これぐらいあった方がベターで、面白かったです。
    2002年の作品。2005年翻訳発行。

  • まず装幀が綺麗です。
    さくっと読めて面白いです。ちゃんと謎解きもあって、キャラの一人、一人が個性的で、ロマンス小説としても、上質です。

  • 最後の、レオノーラとメレディスの短い会話が、凄く泣けた。
    二人は本当の姉妹だったし、友達だったんだよなぁ・・・

    登場人物の中でレンチが一番好き(笑)
    ハーブも好き(笑)
    <ヘンリエッタに訊く>が実在してたら、私愛読者だったかも。

    • 榊さん
      ヘンリエッタに聞く!コリンの旅行記と同じくらい読みたいって思ったー!!私も!!
      ヘンリエッタに聞く!コリンの旅行記と同じくらい読みたいって思ったー!!私も!!
      2010/01/16
  • ジェイン・アン・クレンツのヒーローはどこかかわいいv
    この本のヒロインも会話が面白く話も好き。

  • 二見書房のロマンチックミステリがマイブーム(今更ですが)。ヒロイン・ヒーローが最初から決まっていて、出会った瞬間から惹かれあっているのは紙面の都合上、というやつでしょうか。それはともかく、霧の多い町の古い洋館という設定がゴシックな雰囲気。建物の中に溢れているアンティークの鏡や、隠し階段などが懐かしのロマンス小説を彷彿とさせます。恋愛のアドバイスを求める女性達、というのは少々幼い気もしますがそれだけ本気ということなのでしょう。ミステリ部に関しては・・・それはアリなの?という事実が最後になって明かされます。ちょっとがっかり。散々なことを言ってますが、この作品の一番の見所はミステリでもロマンスでもなく「家族愛」な気がします。相手に酷い目に合わされても、相手の考えに同意できなくても、その人を思って行動する。友達とは違う、血のつながりというものを意識せずにはいられませんでした。

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