愛と混乱のレストラン (二見シャレード文庫) (二見シャレード文庫 た 2-11)
- 二見書房 (2008年2月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576080154
感想・レビュー・書評
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さすが高遠さん。わくわくしながら読める抜群の安定感。いろんな伏線を散りばめながら、主役二人が互いを意識しはじめたところで幕引き。続刊が手元になかったら、もんどり打つ面白さ。
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タイトル:愛と混乱のレストラン
著者名:高遠琉加
イラスト:麻生海
■Story■
赤字続きで休業に追い込まれたフレンチレストラン
「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」復活のため本社外食事業本部から
出向してきた鷺沼理人は、若手シェフ・久我修司の引き抜きを試みる。
確かな腕を持ちながら暴力沙汰を起こし、今は実家に戻っているという久我は、
理人の依頼を「あんたが気に入らない」と言下に拒否する。
それでも通い続けてくる理人に久我が提示した条件は
「言うことをなんでも聞く」というとんでもないものだった。
しかし、ある理由から店の再興を失敗できない理人は、
その崖っぷちの選択を呑むことに。
“夢の庭”の実現は果たして―。
■感想■
短気な久我修司が、よくまぁ…耐えれたものだ。
それだけ鷺沼理人とは、良くも悪くも印象深い男なのだろう。
しかし、鷺沼理人の過去には衝撃を受けた。
だからこそ、自分の足で立ち何が何でも成功させなくては、
と言う気持ちが強かったのか。
そんな、ちょっと突けば粉々になりそうな理人の心救えたのも
傍若無人な男だったからこそなのでは。
こんな素敵な店があるならば、ぜひ食べに行ってみたい。
ちょっと値段は張るだろうが。 -
舞台はレストランなのに、食に対する考え方の正反対なシェフ・久我と支配人の理人では、ことあるごとにぶつかるのも当然と言えば当然で。相容れることはなさそうだった二人が、理人の仮面の内側に潜むものがこぼれることによって近づき始め、その関係のなりゆきから目が離せません。素の理人があまりにも痛々しくて胸に来ました。
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お仕事ものが好きなんで、もうちょっとレストラン部分が詳しくてもいいかなぁ。
二人の距離がなかなか縮まらないところがむしろ良い。強気で脆い受の殻を傲慢な攻がどう崩すのか、次巻が楽しみ。 -
理人の過去にホロリ。。幸せになってほしい
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傲慢横暴シェフ(久我)×ツンツン美人総支配人(理人)
後半になるにつれ、どんどん引き込まれていきました。
理人の不幸な生い立ちゆえの繊細さ、不器用さに泣ける。
久我、傲慢横暴シェフとか言ってごめんね。期待してるよ。
理人を早く幸せにしてあげてー
全3巻ということを後から知りました。なんてこと!
お読みになられる方は、全巻揃えてからのほうが良いと思います。
ツン(デレ)・不器用・トラウマ持ち(微妙だけど)な受が好きな方には特におすすめかも。私は好物。 -
★4
読了日:? 出版日:02/2008 -
天国が落ちてくるも大好きだけどこっちも好きです。泣けるBL…。
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08年前期の最萌え作品
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私が唯一作家買いしてる小説家さん。
潰れそうなフレンチレストランを立て直すために
レストランが所属する外食チェーンの本社から来た
エリート支配人理人(受)が、スカウトしてきたのは
若手で有能なシェフだが暴力事件を起こした久我(攻)。
料理をおいしいと思えないのに、とある理由から
必死で店の再興に励む理人と
俺様で野性的な久我はことごとく反発しあう。
前半は理人のエリートっぷりが鼻について
本当にいやな奴だと感じるのですが、後半理人が
必死でレストランを立て直そうとしている理由と
「料理をおいしく思えない」理由が判明してグっと来ました。
おいしいご飯を「おいしい」と思うなんて普通なことなのに
そんな普通の感情を持てなくなるのは、本当に悲しい。
高遠さんは本を出されるごとに文章がどんどん上手くなっていく。
特に心理描写が巧みな作家さんなので
理人と久我のふたりの気持ちにどんどん引き込まれていきます。
そして、この本を読むとお腹がすきますw
文章だけでも「おいしそう」と感じる料理描写が出てくるので
夜中とダイエット中は、読むのは避けたほうがいいかもw