唇にキス 舌の上に愛―愛と混乱のレストラン〈3〉 (二見シャレード文庫 た 2-13)
- 二見書房 (2009年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576090382
感想・レビュー・書評
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良かった~。子ども時代からの複雑な気持ちで味覚も心も凍らせてきた理人が本当に欲しかったものに気づくことができて。それが食と絡んで皿の上に載っている命を感じられるようになって。
美味しそうだし庭もいいな。こんなとこで食べたい~。期待を裏切らない展開だった。しかし…当て馬になった上司に同情する…!キツいね~これは…。 -
3冊あったけど、そんな事は感じさせないくらい面白かった~
後半の展開には胸が熱くなりました。
パティシエの話ってもうあるのかなぁ。探してみよう。 -
最終巻を読んでとてもほっとしました。
こんなに落ち着いた気分は初めてかもしれません。
とにかくハッピーエンドになって良かったです。
何回も最初の巻から読み返したい作品だと思いました。 -
愛と混乱のレストラン 完結編
攻め:久我修司
受け:鷺沼理人
久我がなぜフランスに渡ったか、料理人になったのか、そしてそれまでの父との葛藤など久我の過去を通して現在の久我を描いている。
理人とは年末から連絡が取れないまま、年明け、新年初めての営業の日、本社に移動になったと後任を連れてきた叶が告げる。
理人はその年末年始、叶の家でほとんど意識を無くし眠り続けて。
本社のMBOを通した理人の葛藤、叶の気持ち。
結局、なるようになっちゃったし、理人にとって“壊される、そして作り変えられる”は必要な事だったなとは分かる。うん、そうだよね。
ああ、でも。
私は叶のファンなので。
もっと早く、久我に会う前の理人に、いや、会ってすぐでもいいけど、叶が強引に理人に迫っていればなぁ。
もちろん、そしたら久我との話は無くなるんだけど(笑)
叶が優し過ぎたのが敗因かと。
理人が久我に「好き」と伝えるまで、理人の気持ちの何が久我を好きなのか、ニュアンスとしてしか私には伝わってなくて、まあ、この流れならそうなんだけど、私的には“自覚”したという記述が欲しかったかも。
二人が結ばれたHシーンは理人の恥ずかしさと戸惑い、久我のはしゃいだ感じ等が良かったと思います。
このシリーズで初めて高遠先生を読んだのですが、細かい情景や心理や、細部に渡る情景描写がとても丁寧でじっくり読ませる作家さんだなぁと、これを通してまた是非高遠先生の作品を読みたくなりました。 -
修司のフランス修行時代が淡々と語られるところから始まり、暖かいエンディングまで、飽きることなく読み通しました。
多分、こう着地するだろうなぁと、大体わかってはいたけれど、それでも読み終わって胸が熱くなったのは、理人がきちんと過去と決別できたから。修司の想いが、彼の作った料理からちゃんと伝わったから。
店にやってきた理人が、修司の料理で自分を取り戻していくシーンは感動。
「ゴルド」が理人の暗の部分なら、「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」は理人の明の部分を象徴しているんですね。彼の求めるものが変わっていく様が、レストラン経営の行末と重ねて描かれてるあたり、読ませます。
とにかく、おいしいフランス料理が食べたくなる衝動がおきるストーリーです。 -
久我がフランスで修行してたときのお話がとっても良かったです。BL要素皆無だけどw頑固じいさん大好き
あと本部長が可哀想だったw -
【あらすじ】
瀟洒な一軒家のフレンチレストラン「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」。支配人として出向してきた理人には、この店を足掛かりにフレンチの老舗「ゴルド」を買収するという目的があった。上司の叶はよき理解者だが、父に遺棄された理人は当時の思い出に絡む叶の想いを受け止めることができない。その理人の心をさらにかき乱すのは、シェフという立場を超え内面に迫ってくる久我の存在だった。怖いのに優しくて、出会ったときから自分を壊してしまうとわかっていた男―。嵐のような奪われた一夜が明け、理人の前にいたのはしかし…。
食事のシーン。
こみ上げる嗚咽を飲みこむ場面、うねり押し寄せる熱に
胸が震えた。 -
互いの縁、運命、全ては相互的に必要とされて、重なり合う。
積読3ヶ月目にしてようやく熟読。5つ星とも迷いましたが、
「コレは神!」といえる大きなパンチは無かったので。
でも心がぽかぽかになりました。
しかしディレクトール不憫すぎるいろいろ・・
叶本部長に対してはもうアレが返事なのかな~と。
スピンオフ「甘い運命」は購入済みですがまだ積読中。来月中に読めたら・・ -
見事な結末ですね!何度も涙が出ました。食べることは生きることに直結しているのだと実感しました。辛い時には何を食べても味わうことができなかったりしますから。『おいしい』と感じることができなかった理人から、彼の人生がいかに厳しく苦しいものだったかがわかります。久我との出会いで、美味しく食事ができるようになった理人は、これから先、生きる喜びをたくさん感じることでしょう。『生まれてきてよかった』と久我の腕の中でシアワセをかみしめて欲しいです。