- Amazon.co.jp ・本 (661ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582282467
作品紹介・あらすじ
習作「ある訪問」('54)から遺作「日曜日が待ち遠しい!」('83)まで、全25作品を百数十点の写真資料、関係者の証言、そして監督自身の率直な言葉を交えながら、トリュフォーの映画づくりの秘密と魅力を映画のようなタッチで、たっぷりと描き出す。
感想・レビュー・書評
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トリュフォーの映画は、DVD化されているものは全て観ている。大好きな作品も多いが、ちょっと私には良さがわからない作品も多い。
でもそんな作品でも嫌いにはなれない、憎めないのである。なぜならそれは、トリュフォーが作った映画だから…私はトリュフォーという人間自体が、大好きなのだ。
で、この「フランソワ・トリュフォー映画読本」は、トリュフォーが撮った全ての映画の裏話も交えた詳細な解説と、それぞれの映画に関係した人物(トリュフォーが多い)のインタビューとで構成されている。
外国人、しかもフランスから遠く離れた日本人を相手に喋っているという安心感からか、トリュフォーは俳優との確執など「こんな事喋っちゃっていいの!?」というようなエピソードを惜しみなく披露している。あまり面白いと思えなかった映画も、この本を読むともう一度観直して見たくなります。写真も多く、ラストのトリュフォーの笑顔がとてもいい。子供時代のトリュフォーの写真もあります。この頃のトリュフォーと「大人は判ってくれない」の頃のジャン=ピエール・レオーはまったく似ていないのですね。
そしてこの本の装丁がまた素晴らしい。一見どうと言う事もない平凡な装丁のようでいて、温かみがあり、ずっと手元に置いておきたい様な気持ちになる。まるでトリュフォーの映画のようだな、と思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示