生類をめぐる政治: 元禄のフォークロア (平凡社ライブラリー つ 1-1)
- 平凡社 (1993年8月1日発売)
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感想 : 3件
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- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582760187
作品紹介・あらすじ
犬を、鷹と鉄砲を、牛馬と捨子をめぐって、政治は、人間と自然、人間と人間の関係をどのように編成し直そうとしたのか。の意味を決定的に読みかえる新しい政治史。
感想・レビュー・書評
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<御犬様>政策は、将軍の単なる「愚行」だったのか?
「諸国鉄砲改め」や、捨子・捨牛馬の禁止などを含む「生類憐み令」の真意とは。元禄時代と綱吉政権への見方を一新した名著。
動物の殺生を禁じ、特に犬の愛護を強いて民衆を苦しめたとされる徳川五代将軍・綱吉。しかしそれは本当に将軍個人の思いつき=愚行にすぎなかったのか。「鉄砲改め」や捨子・捨牛馬の禁止などを含み「生類憐み令」と総称される政策が、当時の社会的要請に応えて発せられたことを論じ、「自然と人間の歴史」のなかで「元禄という時代」の意味を捉え直す。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いわゆる天下の悪法として理解されることの多い綱吉の生類憐れみの令。しかしこの本ではそれを近世社会における人間と自然との関係のあり方から鮮やかに位置づけ直してみせる。目から鱗が落ちます。
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