子どもの替え歌傑作集 (平凡社ライブラリー)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 19
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582765328

作品紹介・あらすじ

「鉄道唱歌」「われは海の子」から、「サザエさん」「にっぽん昔ばなし」まで、エネルギーが凝縮し、鋭い時代感覚を反映した子どもの替え歌。だれもが歌った、聴いた、懐かしい曲ばかり、七〇曲以上を採集・収録。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもの替え歌を「子ども自身が生みだした子どもの文化」として、収集・分析した網羅的な一冊。わかりやすく秀逸なもの、戦時下の物悲しさを漂わせるもの、あるいは大人たちが直接声に出して歌うことが憚られるような猥歌の類にまで、子どもたちの生き生きとした、時に冷めたものの見方が反映されているように感じられる。本書に収録された替え歌が現在どれくらい歌い継がれているのかはわからないが、こうした子どもたちによる創造の文化は失われてほしくないと思う。

    ただ、本書の楽しさは元歌をある程度知っているからこその楽しさという気もする。替え歌を収集し記録することが本書のもっとも大切な要素であるとはいえ、著者あとがきにもあったように、「元歌がすたれてもなお命をもちつづける替え歌の魅力」についての掘り下げも欲しかったところだ。

  • 古橋りえさんも関わる「へのへのもへじ文庫」で借りてきた本。

    著作権その他の関係で収録できなかった「元歌」などもあるそうだが、元と替え歌と、知らない歌も、知ってて歌えるのもいっぱいあった。こういう替え歌は子どもの遊びとおなじで、ちょっと場所が違えばバージョンが違うのだろう。掲載されている替え歌は、私が歌っていたものとは、やはり少しずつ違っている。しかし、替える方向性みたいなのは、似たもんやなあとおかしい。

    私が本を読み読み「こんなん歌わんかった?」とよろこんで替え歌をうたっていると、同居人は「そんなん歌ったことありません」と言うのだった(ほんまか?)。曲にのってるせいもあって、私はけっこう記憶がよみがえって、いまも歌えるのがある。
    「靴が鳴る」(お手テンプラつない出目金~)、「瀬戸の花嫁」(瀬戸ワンタンメン日暮れ天丼~)、「うれしいひなまつり」(明かりをつけましょ爆弾に~)、「グリーン・グリーン」(ある日パパとふたりで殺しあったさ~)、等々。「B面」収録の、ちょっとえっちな歌にも少し心あたりがある。

    保育園のころから、小学校が終わるくらいまでのあいだ、私は周りの子と一緒になって、げらげら笑いながら、ややお下品ともいえる替え歌をでっかい声で歌っていた。「グリーン・グリーン」なんかは、小6のときに音楽の授業で出てきて、この本に収録されているのとほぼ似た替え歌を、歌っていた。(中学以降はほとんど記憶がないのは、思春期というやつか、あるいは替えるエネルギーを失うのか?) 

    こういう替え歌、いまも子どもは歌うんかな~。聞けるものなら、「新作」を聞いてみたい。

  • そろそろ、新しく調査してもらいたいところ。でも、時々確認の意味でめくる。

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