ただしい暮らし、なんてなかった。

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582838848

作品紹介・あらすじ

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「北欧、暮らしの道具店」「朝日新聞デジタル『&w』」などの人気連載で知られる、
エッセイストの大平一枝さんが、50代を迎えたいま考える、暮らしのあれこれ。
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かつてのわたし、いまのわたし。
モノも友達もスケジュールも、もうそんなに足さなくていいと気づいた――。

家事のルーティーン、モノの持ちかた・手放しかた。人付き合いのコツ、心身のケア……。たくさんのトライアンドエラーをくりかえした日々の記録には、無理をしない、背伸びしない、心安らぐ暮らしのヒントがたくさんつまっています。

「みんな、生きている途中だ。自分にフィットする暮らしのありようを求めて石のように
どんどん転がっていけばいいと思う。変わることをとめずに。」(本書より)

<目次(抜粋)>
十年前は想像していなかったいまの自分

一章 待つほうが案外うまくいく
・絡まっていた糸
・時短料理、便利家電によって浮いた時間で私はなにをしてきたんだろう
・点滅する信号が教えてくれたこと
・眠れても眠れなくても
・出掛けに探すネックレス など
 
二章 買う、選ぶ、手放す。モノと付き合う
・「きのうの私」に今日の気分を決められたくないのだ
・十五年ぶりに鍋を新調した
・私のフライパン物語
・台所の?真っ白?
・可視化の効用
・器は思い出の倉庫 など
 
三章 人付き合いの快適な距離と温度
・自分らしく生きるのはけっこう覚悟がいる
・大勢で会うのをやめたら楽になった
・どうしても合わない人に
・母へ、二十余年ぶりの告白
・愛情は巡り、上書き更新できる など

四章 自分を養生する
・頑張らないことのほうがずっと難しい
・前菜勝負
・初めてのダイエットプチ成就
・月曜断食と尽きせぬ欲望
・前髪を二センチ切って見えた世界 など
 
五章 育ちゆく日課表、住まいクロニクル
・変遷する「朝家事、夜家事」
・魔法の灯り
・パンと私
・ちゃぶ台リメイク
・七十二個の目標シート など

感想・レビュー・書評

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  • 内容は悪くないはずなのに息苦しい感じがする…。
    過去の反省を色濃く感じる。
    そんなに反省しなくてもよくね?ってなった。

    けっこう何でも楽しく読めたはずなのになぁ〜。
    年かな(笑)

  • 多分同じくらいのお年頃。少しずつ手を抜く部分を許容していこう

  • 「時短料理ってよく聞くけど、みんな余った時間でなにしてるのかな」という言葉に著者同様どきりとしました。
    私はふきんが汚れていてもまあいっかと思うので著者と同じ行動をしても感じることは違うでしょうし、そっくり真似したら逆に苦しくなりそうです。人には色んな力の抜き方があると知り、自分なりに過ごすのが大切なのかなと思った本でした。

  • 振り返るとああすれば、こうすればよかったと思うことたくさんある。でも、それを選んだことをやり直すことはできない。それは思い出として残るものなのかな、と感じた。

  • 年齢を重ねていくと暮らし方や価値観が変わるのは自然なこと。かつての私と今の私を比べて、もう少し力を抜いて生きていってもかまわないと綴られていく。若いときは体力もあり、がむしゃらに頑張ってきたけれど、だんだんすぐには解決できないことが増えてくる年代になっていく。読み進めていく都度、そうだよね、と思うことが多かった。私に、
    変わらないことを変えないで、自分を労り、素直に生きていいと気づかせてくれた本。

  • 嫌なことは断る。自分を大切にする。
    安いからって手を抜かない文章、大事だよなあ。そりゃそうだよなあ。だから、巷に溢れているしょうもないウェブメディアが嫌い。

  • 「大勢で会うのをやめたら楽になった」
    4人以上の食事会にはあまり行かない。せっかく卓を囲むならば楽しく有意義な時間にしたい。相手をよく知りたい。自己紹介や、浅い近況報告で終わる食事はもったいない。
    「どうしても合わない人に」
    どうしても合わない人がいたら、信じている神様が違うと思ったら楽になれる。価値観が違って当然とすんなり理解できる。根本の所で信じているものが違うのならどんなに努力してもしょうがない。自然に距離を置こうと思える。相手の人格を徹底的に嫌いにならずにすむ。
    在宅ワークのルール
    ・休憩はソファに座らない
    ・ピアスをつける
    ・終業後は机上をゼロに戻す

  • 共感、気づきの連続。自分の暮らしにすっと入ってくる気持ちの良さ。

  •  やはり、大平一枝さんの優しくて飾らない文章は良いですね。 好きです。 共感するところも多く、癒されました。
     人生を振り返りながら、苦さ・切なさ・懐かしさ・満たされた想いと様々味わいました。


    『かつて 問題が起きたらすぐ解決しなければ、
         相手を理解しなければと必死になって
         いた。
     いま ある年齢を過ぎたら、どうにもならない
        人間関係は逃げても諦めてもいい。
        それより、わだかまりの手放し方を体得
        したほうが得。』

    『わだかまり』と表現されるその気持ち、よく分かります。 お母さま、お嬢さま、そして、お義父さまとのエピソードが、印象深く記されていましたが、近しい人との『わだかまり』を手放すのは難儀です。 やっと、手放したと想ったら、新たにできたり。
    人生の後半は、スッキリ嫋やかに笑顔で生きたいものです。


     大学一年生のお嬢さまの深い気づきに感嘆。
    『「自分の許容量のなさは、傲りからきてたって気づいたんだ」』

    『かつて 人より知っていることは、えらいと思
         っていた。
     いま 知らないので教えてくださいと言える人
        こそ素晴らしい。』

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著者プロフィール

大平 一枝:作家、エッセイスト。長野県生まれ。大量生産、大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・
こと・価値観をテーマに各誌紙に執筆。著書に『東京の台所』『男と女の台所』『もう、ビ
ニール傘は買わない。』(平凡社)、『届かなかった手紙』(角川書店)、『あの人の宝物』(誠
文堂新光社)、『新米母は各駅停車でだんだん本物の母になっていく』(大和書房)ほか。
「東京の台所2」(朝日新聞デジタル&w)、金曜エッセイ「あ、それ忘れてました(汗)」
(北欧、暮らしの道具店)、「令和・かぞくの肖像」(OIL MAGAZINE)など連載多数。


「2021年 『ただしい暮らし、なんてなかった。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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