戦国の作法: 村の紛争解決 (平凡社選書 103)

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582841039

作品紹介・あらすじ

中世後期から近世初期にかけて、村々は盗人・殺人などの事件に対処し、近隣の村どうしのもめごとを解決し、領主権力に抵抗し、外敵を排除するために、日常的に村として武装していた。非日常的な蜂起として知られる土一揆や百姓一揆の闘いは、日常的に保持する武装、つまり自律的な紛争解決能力と態勢に基礎をおいていた。

感想・レビュー・書評

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  • 中世後期社会史、惣村史を主フィールドにする著者の論文集。1976年から85年くらいまでに初出のものを集積。著者の他書の前提というべき作で、被りも多い。が、中世後期・戦国期における惣村成長の典型たる自検断の細かな内実に加え、その内容が時代経過とともに拡張する様、自検断が及ぶ空間的範囲と限界の議論を中核に、惣村の自主性とその外枠・限界について検討していく。史料指摘を踏まえて展開する論は、普通の(まともな)歴史研究書である。

  • 政府による統一自治が行われる前の民衆の生活なんて、考えたことも無かった…

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著者プロフィール

藤木 久志(ふじき ひさし)
1933年 新潟県に生まれる。新潟大学人文学部卒業。東北大学大学院文学研究科修了。群馬工業高等専門学校専任講師,聖心女子大学助教授,立教大学教授,帝京大学教授を歴任。現在,立教大学名誉教授。文学博士。日本中世史専攻。[主な著書]『豊臣平和令と戦国社会』(東京大学出版会,1985年)、『戦国の作法』(平凡社,1987年。1998年に平凡社ライブラリー,2008年に講談社学術文庫より増補版刊行)、『雑兵たちの戦場』(朝日新聞社,1995年。2005年に朝日選書より新版刊行)など多数

「2019年 『戦国民衆像の虚実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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